6月26日未明。
夕食後すぐに寝ていた店長は眠れなくなって起き出して、カレー本(レヌ・アロラさん著『私のインド料理』)を開いていた。
突然、
「久しぶりにエマダツィ食いたいなー。」
えっ?あんな危険なものを?・・・・・いや、だいたいそれカレーじゃないし。
「ちょっと、買い物いってくる。何買ったらいいか教えて」
本気?今、4時だよ。
「バスマティ炊いといてえぇぇ・・・・(自転車で遠ざかる)」
まじですかーーーーーっ!?
エマダツィというのは、私がブータンに10日ほど滞在したときに覚えた料理です。なぜたった10日で憶えたかって、向こうで毎日毎日食べたから。ブータン人って、本当に毎日食べているんじゃなかろうか。
なぜに危険かというと、エマ(青唐辛子)と少量の玉ねぎとトマトを、ダツィ(チーズ)で煮込むというちょっと日本人には信じられない料理だから。辛さはそれなりに調節できるとはいえ、やっぱり唐辛子が主体なので、辛い。カライものがだめな人は、かの国において文字通り辛い思いをすることになる。好きな人は、エマダツィ食べながらナマの青唐辛子を齧ったりする。
しかし、日本に帰ってきて何人かに作ったけど、何の抵抗もなく「美味い!」って言った人は少ないよ。一回、ちょっと辛めに作って持っていった店長が、周囲の人に食べさせまくったことがある。テルさんは「辛い!ぅ、まいような気もするけど辛い!!からい~~」って汗噴き出してたし、哲さんなんか「なんすかこれぇ!?何のつもりなんすか!?」ってマジギレしてしまった。
それを明け方4時にねぇ・・・・・「明け方のモツ鍋」の比じゃないよ、あなた。
店長はあっという間に材料を買い揃えてきたので、しかたなく、作る。
材料はあるものなんでもいれれば良いのですが、純粋に貧しいエマダツィにした。
トマト 小1
チリ (品質があまりよくなかったか辛くなかったので)11こ
たまねぎ 1/4~小半分
チーズ 雪印6Pチーズとカマンベールミックスの6Pチーズ一個ずつ
塩 少々
水 1カップくらい
さらさらのチーズスープというかんじになります。これをバスマティ米にかけて食べるのです。きのこを唐辛子と同量いれるとシャモ(きのこ)・ダツィになります。あ、今回は茄子入れたんだった
インド産バスマティ米(湯取り方式で)
「うん、ウマイ!やー、これ食べたら寝られそう」 ←なんで???
って、店長、食べながら汗、汗が・・・・!!すごい。写真撮ろうかとおもいましたがあまりにあまりなのでやめました。私も食べ終わる頃には額に汗をかきましたが、このときの店長はもう、食べはじめからダラダラ、ぽたぽた、Tシャツがぐっしょりで着替えが必要なほど。
「オレ、毎晩エマダツィ食べたらカプサイシン効果で痩せるかなぁ?」
・・・・・・・・・・・・
うーん、そんだけ量食べたらどうだか・・・・・
エマダツィ、体験してみたい方、面白いのでぜひ!