大塚でつぶやく

北大塚にある、とあるおでん屋で働く夫を観察する妻のブログです。立ち上げは夫だったはず・・・・ですが・・・

ギザミ!

2007-08-22 22:39:27 | 料理

先日、おでん屋で店長と女将さんが広島のお蔵盛川酒造さんの「白鴻の会」のメニューについて話し合っておられた。偶々広島出身なので「9月初めって、何がいいかしら?」と聞かれたので母に電話してみた。

「う~ん、九月の初めとか夏の終わりごろって何もないのよね~」
「広島って、あんまり何もないよねぇ?」

という話し合いの中で、
「夏・・・・小鯵も初夏じゃし、アナゴ・・・キス・・・鱧はうちらも食べんし、ギザミ・・は東京の人は食べんのよねぇ」

ギザミっ?

おぉ、ギザミっ!!!

忘れていた。

食べたーーーーーーい!!!!

すでに母の話なんか聞いてない(汗

 

早速、瀬戸内の魚屋さんでネットショップをされているところに電話をかける。
「良いですよ、何匹くらい?」と聞かれて困る。ギザミ(東京ではベラ、標準和名キュウセン)なぞ、海水浴に飽きたとき磯釣りして阿呆のようにかかる小魚である。そんなものを「5匹、10匹だけください」というのが気が引けて、「20匹下さい」と注文してしまった。

電話をかけたのが夕方17時前、魚は翌日午後届いた。

どーん!

「代引きで7千円になります。」

って、えぇーーーーっ!!??

 

甘かった。

ガキンンチョが磯釣りするのと、「商品」として流通に乗る魚の、格の差
10匹に1匹くらいしか釣れない、「青ギザ」がほとんどで、それが20匹。

でかっ。
左2匹が赤ギザ(雌)、右が青ギザ(雄)。大きく成長した雌の優位個体が性転換して雄になるといわれているこの魚、持ってみればその差は歴然。体長はそれほど変わらなくても身のしまりが違います。

さらに、感動したのは、全部、ワタがとってあること。ギザミはウロコを取らないでいい魚ですが、近所の魚屋さんでは基本的に売る前にウロコとワタは除く、という習慣があり、大手スーパーの下処理してない魚をパックで売るなぞとんでもない不誠実!という感覚があります。ワタやウロコが美味しい魚はもちろん常識として別添あるいはそのまま調理すれば美味しい状態で売ってあります。
そもそも、魚をワタつきで丸ごと焼くという習慣がない。上京して数年は、イワシやサンマがワタごと焼いてあるのが気持ち悪くて仕方がなかった。

瀬戸内人の仕事だなぁ、と懐かしく思いました。

さて、それはいいのですが、二人でこれだけ、20匹。
特に大きい数個体を刺身用に残して、唐揚げ、塩焼き、さらにそれぞれを南蛮漬けにするべく選別する。「南蛮漬け」というと普通揚げたものを漬けると思われがちだが、実家では素焼きしたものを二杯酢に漬ける。


店長が帰宅したので、刺身を造ってもらいました。
普段、滅多に自宅で包丁を取らない彼ですが、すごいものですね。ぬるぬるしたギザミをあっという間に2匹おろして、小骨を抜き、皮を引いてきれいなお造りに。
「写真撮っていい?」とたのみましたが
「ダメ。皿もだし盛り付けもだしこんなのブログで曝すわけにいかない」
撮影NG。

そんなわけで、唐揚げだけ撮影。

結局、刺身に2匹、唐揚げと素焼きに2匹ずつ、あとは素焼きと唐揚げの南蛮漬けにして3日食べ続けました。堪能~~~~。今年の夏は帰郷できませんでしが、懐かしくて涙ものでした。

店長に

「どう?どう?美味しいでしょ?」
と自慢げに言うと

「ふーん・・・・思ったほどではなく普通の白身魚だね。」

って。

くっ・・・・・・・・・・・・・・・・・


トイレットペーパー

2007-08-15 00:22:00 | おでん屋の外での日常

おでん屋は、およそ2年くらい前から、このトイレットペーパーになっている。最寄のスーパーの地下で売っているという、香りつきの、ちょっと変わった「植物シリーズ」のトイレットペーパー。

おでん屋のトレペが変わった日を、いまも覚えている。

哲さんトシさん口をそろえて
「やばいですよ。」
「ハルさんだったら『うわぁー!』ってカラカラカラカラ引き出しまくりますよ」。

ああ、その通りでしたがなにか?


「各国の国花」とか「各県の花」とか「薬草」とかシリーズがとにかく多くて、楽しい。この、「尾瀬に咲く花①」で「36号」というのだからどれだけバリエーション豊かかおわかりでしょう。(ちなみに尾瀬に咲く花①はミズバショウ、ニッコウキスゲ、ザゼンソウ、チングルマ、シラネアオイの5種から成っていて、使いすぎるほどではありませんが楽しいです♪

結婚してしばらく、「どうしておでん屋あのトレペにしたの?」←わざと聞いてみる

「いやー・・・・ほら、ハルさんは当時『植物な人』ってイメージがあって・・・・それで・・・

うっひゃーーーー

よしやさん、ありがとうございます!今度から自宅のもこれにさせていただきます!!

・・・・・値段、知りませんけど。買いに行くの遠いですけど。リサイクルかどうかも、環境にいいかどうかも知りませんけど。ごくごく個人的感情でアホな買い物をするとき。


飲食デビュー

2007-08-13 07:15:40 | おでん屋の外での日常

ついに。

ここで、暴露してしまいます。

実は、私・・・・・・・・

5月末からとある飲食店でアルバイトを始めましたっ!!

これまでの経歴を振り捨てての結婚にひきつづき、夫の世界である飲食店デビュー。

といっても、おでん屋とは全く関係のない、日本酒を置いていない、居酒屋でもない飲食店。客層もひどく、そこで働いているアルバイトなぞは人間ではないかのような振る舞いの多い客達のなかで、黙って、血が出るほど拳を握り締め唇を噛み締めながら(嘘)パートのおばちゃん(幸い、大抵のお客はおねーさんと言ってくれますが)を演じています。あ、いちおうスナック系ではないですよ。夏が忙しい、小さなただの飲食店です。

スタッフの方々が良い人たちなので、ドコソコの臨時研究助手に・・・という話や、以前の業界からのお声もきっぱりとお断りしてとにかく、ホールの仕事に励んで生ビール注いでお料理出しています。
昨年の夏、派遣会社の変な仕事を一方的にブッちぎって辞めたことを考えれば、今の職場がそれなりに気に入っているということなのでしょう。

前職を辞して2年と3ヶ月。
研究職への未練や葛藤、さらに前業種における自分の価値、いろいろ考えましたし、私の技術をかってくれる方々も少なからずいましたが、そろそろ限界のようです。

作年度末にて、自分がもう、この業界で「やる気がない」ことを確認しました。「やる気がない」ということほど、業界を去る理由が他にあるでしょうか。

離婚し、博士課程をやめて考える暇もなく関連業種に就き、疲れ果てて辞め、「生きる気力もない状態」からすくいあげてくれた店長に感謝しています。

自分がどこの大学のどの研究室でどんな業績を持ち、前職でどんな仕事をしたかなど全く関係ない、ただの30代女性の、ホールとしての能力を新たに身につける。チェーン店でもなく、ただ個人営業の小さなお店で、日本人かどうかもわかってもらえない(というより私の日本語が伝わらないことが多い)収容数30人ほどの店で、ホールを担当する。同時入社のアルバイトスタッフは早稲田の政経学部生という、なかなか高学歴な面子が面白い飲食店。

居酒屋と違ってお客との接点は比較的すくないとはいえ、嫌な思いも、たくさん、たくさん、する。
自分がお金を払っているからといって、人間的にもう、こんな年寄りが教養ある若者を毒するのは許せないと思うような、ありとあらゆる業種のわけのわからない世界と「接客」していく。

いまの夫と結婚したのだからいつか来る未来への実習だ。もちろん、飲食サービスで我が身を興そうなんて思ってないし企業内での上など望まない。

もとの属性を一切、切り捨てて、ただ、生き延びるために。過去の苦悶から、全力疾走で逃げ切るために。どこまで逃げて逃げて、逃げ切りながら生きられるかの挑戦である。


ビアガーデンにいってみた

2007-08-11 01:51:34 | おでん屋の休日

8月6日、広島の原爆記念日。

朝、黙祷をささげたあと、平和記念公園に足をのばし、花を捧げて・・・・なわけがない。うちの祖母(今年98歳!)は毎年記念式典に参加してますが。

梅雨明けしたおでん屋の休日のお題は「ビアガーデン」。ビアガーデンなど、普段けなしているが最近購入した「酒のほそ道」に触発されたもよう。
というわけで、隣駅まで、でかけました。

お目当ての階にいたるまで、デパートの中をあちこち彷徨い、三回くらいエレベーターとエスカレーターを乗り継いで、コレは屋上に来るのをわざと阻んでいるのではなかろうかと思いながらたどりつくと

「飲み放題でお一人様3000円のセットになりますが
よろしいですか?」

・・・・・・・・・・・

かなり不機嫌になる。そういうことなら最初から案内しろよっ。HP担当者出てこーいっ!そんなわけで言わなくてもいいんだけど仕方ないんで、じゃあ」と承諾し、屋上に出ると、

びゅおぉぉぉーーーーー!!!

と、箸や紙おしぼりやポリ袋や伝票やなにやかやが宙に舞う強風だった。

生ビールは、セルフサービス。←生注げないひとはどうすんじゃっ
そして、サーバの傍に山と置かれたジョッキは当然、暖かい。

セットの料理はやおらカセットコンロの上に乗った、コリアン風すき焼き風鍋。

点火するも、炎が風に流されていっこうに沸騰する気配がない。
「ご飲食の時間は二時間ですので」と伝票を置きにきたスタッフに「二時間で火が通ればね」と嫌味をいいたくなるがおさえ、「少し風の弱いところへ移動できませんか?」と問うと「今日は風が強いので・・・・・どこも同じかと・・・・・」

ふざけんなっ!

梅雨明けしてから、おそらくアルバイト諸氏は毎日この言い訳を強いられているだろう。
この立地で、この気圧配置で、そんな企画やった馬鹿野郎でてこーい!太平洋高気圧に覆われた時点で、この時間帯の高層ビルの屋上の気象が読めんのか!?ていうか料理の内容がわかっててそこに出向いた私もアホか!?まぁ、鍋食べる気なかったけど・・・・

ややあって、空腹の店長は低温ながら火の通ったものを食べはじめる。
強風の中、つまみあげた食物が風になびいて汁が飛び散る。
←ぶれててすみません
この鍋の味ときたら

ハァ・・・・・・・・・・・

仕方がないので、生ビールでモトをとるかと思ったが、これがまた、どうしようもなく不味く、お互い3杯も飲めない。これがキャンプで、車で数時間生サーバゆらして自分達で紙コップに注いでるんだ(二年前実際にやったことです)と言い聞かせても、厳然として美味しくない。

早々に6000円を払い屋上から降り、そこから鬱憤晴らしのように二軒もハシゴしました。

寝る前に店長

「ああ・・・・・今日も何か満たされない休日であった・・・・・・」

同感。

どなたか、南大塚で日本酒と料理が素敵でくつろげて月曜に営業しているお店をおしえてぷりーず(笑


王子ナイス!

2007-08-06 01:32:06 | おでん屋での日常

8月2日木曜日。

最近、木曜日の夜遅く(といっても22時ごろ)におでん屋にいくことが多いです。
家計収支のバランスからいって、ひとりで外で飲むってことはほとんど不可能になった私の、ちょっこりとした楽しみ。

扉をあけると、店長独りがPCに向かっていた。
うーむ、さすが、このところ0時前に帰宅するだけはある暇っぷり。

本日のお通し
・もやしナムルの温玉ぞえ(まぜて食べる)
・枝豆

この季節はやっぱり、枝豆が美味しいですねー、と言うと

「茹で方も絶妙ですからね。」

と返される。
それを言わないほうがオクユカシクて良いのだよ、料理人諸君。
何も知らない女性客に「クール」で通っている君のイメージが泣きますぜ。←かつてそう思った女性客のひとり

お酒
・澤姫(栃木 井上清吉商店)純米吟醸


あ、久しぶりにいただきましたこのお酒。栃木のお酒、美味しいの多いですね!個人的に、栃木、山形、静岡のお酒に好きなのが多いようです。

ついで、お水を持ってきていただく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

またきたぞ、第二弾。←店長の小技の過去記事をご参照ください

デザインは素敵です。手間もかかってます。

でもなぁ~。
「折戸通りを育んだ北大塚・・・」ってのはあきらかに意味不明。
だって、折戸通りって地理的には江戸後期にはあった道だし、「北大塚」という地名はものすごく新しく当時は巣鴨村の一部だったし、それ以前に、というかとどめに北大塚・・・蒸留水って、ぅをおい!!バカにしとんのかぁ!?
明らかにどこかの、意味不明な売り言葉つけたミネラルウォーターに対するあてこすりだろ、これっ!!

店長が、こんなヒネった小技をするわけがない。
この芸風は・・・・・・

やっぱり、江戸好きKD王子でしたっ!!

なかなかやるな、おぬし。
けどその芸風を理解してくれるひとは、けっこう少ないかも・・・・・