大塚でつぶやく

北大塚にある、とあるおでん屋で働く夫を観察する妻のブログです。立ち上げは夫だったはず・・・・ですが・・・

鰻屋3題:3

2009-03-30 21:12:12 | おでん屋の外での日常

鰻屋の前に、よく猫がいるのは、ご近所の皆様ならご存知と思う。
冒頭の写真、なんだか一匹の胴の長い猫が看板の後ろにいるように見えて面白かったので撮ったもの。(実際は頭:お母さん猫、胴:息子。)他に息子と同時に産まれた短毛の娘と、夏に生まれたチビちゃんがいる。

先日、出勤するとドアの前になんだか赤茶色のかたまりが・・・・

 ハート型に見える。
モップのようなお兄ちゃん猫に、チビちゃんがくっついている。
この二匹は仲がよく、チビちゃんはいつもモップ君についてまわって遊んでいる。

でもねぇ、そこに入りたいんだよ。
と近づいたら、チビちゃんに「フシャーッ」と威嚇されてしまった。とにかくこの家族は、モップ君を除いて餌をくれる人にも決して触らせない。

うなぎ屋店主・鳴海氏はあの懐かない猫どもにどれだけ近づけるかいつも挑戦している。
たまに、ちょっと店を抜けて帰ってきたとき、「触ってやりましたよ!」
と小さくガッツポーズをつくる。

そんなときの鳴海氏の顔はほくほくしている。
・・・・・猫が好きなのかな・・・・・

ここ二ヶ月ほど、お母さん猫が姿を見せない。
なんとなく心配していたのだが、昨夜、おなかをぱんぱんに膨らませて帰ってきた。

また、ここで産む気なのだろうか。

 

 

そして、鰻屋は昨日3月29日、仔猫の声を聞くことなく閉店した。


警告 Dangerって・・・

2009-03-21 00:27:40 | 料理

今日、うなぎ屋では志太泉の純米にごりを開栓しました。
そのとき、瓶についてきたタグが、これ。

・・・・・・「警告 Dangerって・・・・・・
普通「注意 Caution」ですよ?
しかも「非常に非常に」って、強調表現をさらに重ねて・・・

きわめつけに「開栓に自信のある方のみご購入されるよう」って
トラウマを刺激しまくってくれる!!

実は私は、一升瓶の活性にごりの開栓をまだ一桁台しかやったことがない。
すっかり飲むことのみに慣れて迂闊しまくっていたために、最初の開栓は思いっきり

ドン!!

と爆発させ、噴水のごとく半升ほどを撒き散らし、あろうことかお客様にかけてしまったというとんでもない前科がある。
(お酒は千代むすび「強力 おおにごり」。)

その後も、伝統的な手法(上から押さえながら、ゆっくりと金属カバーを剥がし←大抵この途中で中栓が「ボブッ!」というのですばやく押さえ込みつつゆっくりとガス抜きをする)を取ってもいくらかの損失は免れず、金属カバーごと中栓に目釘を打つという手法をとってもなお、ガス抜き途中でうっかり開けてにごりの飛沫をかぶり、たまたま来店していた夫と、本店バイトのユー君に冷笑されたという苦い経験がある。

志太泉のにごりはとても美味しいのだが、一方ですごく発泡性が強いとは聞いていたので、そりゃもう怖い。マスター鳴海氏もこの警告文を読んで青ざめている。

まずは、いろんな方にご教示いただいた通り、氷水で冷やす。
 
「なかなか冷えませんねー」
「ビールならくるくる転がして冷やしますけど」
「・・・・・・・・勇気、ないです・・・・・・・・」
まさに、危険物扱い。

いよいよ、目釘打ち。私はできないので、鳴海マスターにたのむ。
もうこのときも、おっかなびっくり、手で押し込まずに少しずつ叩き入れる。

目釘を前後に動かしたり緩めたりしながら少しずつガス抜き。
マスターは今まであまりやったことがないので興味津々、自ら瓶に耳を近づけ、音を聞きながら真剣そのもの。

10分後

鳴「あれ?」
私「どうしました?」
鳴「もう目釘ぬいても噴出しませんよ?」
私「えっ・・・早すぎませんか?」

逡巡の末、開けます!
鳴「実はだまして爆発するしかけになってるんじゃないですか」
・・・

ララララララララララララララ・・・・・・・・

 

 

 

 

じゃんっ!何事も無くしずかーに開栓しました。

はあああぁぁ~~~

もう、その場にへたりこむほど緊張した若葉マーク二人。
酒屋で買ってくるよりちょっと高いけど、この美味しさ、ぜひご体験ください


鰻屋3題:2

2009-03-19 18:10:01 | おでん屋の外での日常

ある、閉店後。

鰻屋マスターが「お客さんにもらったんですが飲みますか?」と声をかけて下さった。

彼が冷蔵庫から取り出して持っていたのは

紙パックに入った、所謂『ソフトクリームの素』。

 

・・・・・・・・・

 

ボケているのか真面目なのか。指摘するべきか。

しばらく迷ったが、勇気を出して言った。

「・・・・マスター、たぶん、それ、飲み物じゃないですよ・・・・」

「ええっ!?」

「それ、喫茶店とか路地売りしてる、あの、ソフトクリーム機に入れる、ソフトクリームの素っす」

「えええー!?  飲む気満々でしたよー」

(天然だったか・・・・・

そのお客さんはどういうつもりでくれたのか。しばらく二人で首をひねった。
その後、水とコーヒーの粉を入れると、缶のカフェ・オレそっくりになることがわかり、おやつがわりにちょくちょく飲んでいる。


何の話?

2009-03-14 02:45:18 | おでん屋での日常

「永遠性、純粋さ・・・え~と・・・・」

昨年末、本店に顔を出したときのこと。ひと息ついた哲さんが言い始めた。

「永遠性と、純粋性と、え~と、あと一つあるんですよ。」

??

「あ~っ 思い出せない。三つあるんですけどねー」

だから、何の話ですかっ???

 

「ハルさん、プラチナの特徴で、なんか思い当たるのないですか?」

ああ・・・・ これのことかぁ。

残念ながらはっきりいって金属のことは良く知らない。あてずっぽうで
「なんだろ。希少性かな?」といってみたら

哲「それです!当たりです!」

私「・・・・・だから?」

哲「だから、プラチナを贈られた女性にはぁ、 まっ、 そういう意味が込められているんです!(聞き取りママ)

な、なんちゅーまわりくどい・・・・ しかも何が言いたいのか半分わからん・・・・

はい。11月末、二回目の結婚記念日に今更ながら結婚指環を作りました。お願いしたのは巣鴨のもん家常連であるジュエリー・GOUさん。基本デザインはカタログに依りましたが、指環の幅や嵌める石の種類にサイズ、リングの半分を梨地(つや消し)にするなど、細かい打ち合わせをして頂き、オートクチュールといっていいでしょうか。ちなみに夫・店長のはこれ。

嵌める石は私はダイヤ、店長は自分の誕生石のアクアマリンを選びました。
しかし、彼はなぜか石を手のひら側に向けて着け、外には見えないようにしています。
どうも、男が石の嵌った指輪をつけるのは照れくさいという感覚があるらしい。

注文にあたって店長曰く「試用期間が終わったので・・・」
って、何の!?どっちの!?

 

 

まぁ、生活が苦しくなって早々に売っぱらわれないことを願って、がんばろう。
 

 


うなぎ屋3題:1

2009-03-13 15:21:04 | 料理

ある暇な日、うなぎ屋マスター鳴海氏が小さな包丁を持ち出していった。

「これ、何だと思います?」
私「??」

すると今度は大小の包丁を並べて、
一年(←訂正、八‐九年でこうなったんですよ。」

ええーーーっ!?
それっていつも使っているあの、でっかい鰻割き包丁じゃないですか!
それも、こうなってもまだ使う御仁もおられるとか。

職人さんの使う道具ってすごい・・・と思った日でした。