安倍総理が環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加を表明しましたが、同時に甘利経済再生相が、TPPに参加した場合の経済効果の試算を発表しました。この関税全品目をてっぱした場合の10年後の経済効果の推計は、まさにTPPの実態を表していると思います。
プラス面は、輸出が2兆6千億円、国内消費増が3兆円、企業の投資増が5千億円などある判明、マイナス面は、農産物など安い輸入品がGDPを押し下げてる分が2兆9千億円などで、トータルではGDPは3兆2千億円増えるというものなんですね。一方、国内の農林水産物の生産額はコメや小麦、砂糖など33品目で計7兆円が3兆円減るというものでした。
都市の住民は、安い農産物がどんどん入ってきて国産品と置き換わっていくので、家計が助かる上、企業の利潤も自分の給与も上がっていくので、メリットが大きい反面、農家は生産額が半減して、壊滅的な打撃を受けることが明らかになったと言えます。
自民党はコメ、小麦、乳製品、牛肉・豚肉、砂糖など甘味資源作物の5品目を関税撤廃の例外とするように決議しましたが、これは関税撤廃に反対するだけで、現在のコメ778%。小麦252%、砂糖328%、牛肉38.5%という高い関税をそのまま維持するとは言っていません。関税が残っても、米国の自動車の2.5%、カナダのエアコンの6%に揃えましょうということにでもなれば、関税撤廃と同じようになるのではないでしょうか。
都市住民のメリットが大きいと言いましたが、暮らしの安全という意味では、問題が大きいと思っています。輸入農産物のポストハーベストの規制緩和、遺伝子組み換え食品の輸入が拡大されるほか、医療の自由化、外国企業の官公庁入札への参加なども想定され、マイナス面も出てくると思われます。
二国間協定を重ねている中国や韓国の例もあります。なざ、TPPでなければならないのか、私には分かりません。オバマは輸出拡大で景気を拡幅すると公約し、再選されました。TPPは米国の輸出でメリットく、米国が熱心なのは当然です。米国のメリットのために、日本が犠牲になるのではたまりません。私はそう思いますが皆さんはどう思われますか。
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