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25日午前訪問した河北省農林科学院の意見交換会では、様々な意見が出来ましたので、その御報告です。まず挨拶に立たれたのは鄭彦平副院長です。
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「1986年に両省県が友好締結して以来、実行ある交流がなされてきていますが、特に農業と林業の交流は素晴らしいものでした。1987年以来、鳥取県は100人を超える研修生、研究生を受け入れてくださいましたが、今、この研修生、研究生が河fg北省の農業、林業の研究の中心にいますし、河北の新しい農業を切り開くパイオニアとして農地に立っています。鳥取県の支援でないと河北省の農業の建設はありえませんし、農林科学院にもご協力いただいています。農業技術の研修が始まったとき、院長も行かれていますが、その時、伊藤議長は、まだ課長で、窓口になってくださいましたが、若者でした。その結果、梨、柿の栽培技術において、両省県の技術者が協力して成果を挙げています。ニシムラ、ワセ、ハナゴショガキという日本の品種が河北省で栽培されるようになりました。その先頭に立たれた伊藤議長に深く感謝申し上げます。中日は一衣帯水の間柄です。もっと広範な分野で、深く農業の交流を続ければ未来は明るいものになるでしょう。引き続き、両省県が努力を続けていけば、もっと大きな成果をえることができるでしょう。皆さんを熱烈に歓迎します」
伊藤議長が答礼の挨拶に立ち、25年の交流を「邯鄲の夢」の故事を引きながら振り返り、「これまでに築いてきたのは土台の上に、さらに交流を深めましょう」とはなされました。それ以後、議員の質問に農林科学院の皆さんが答える形で話が進みました。
質問は「森林の病害虫で苦労しているが、河北省はどうなのか」「後継者問題は中国ではないのか」などでしたが、それぞれ丁寧にお話いただきました。私はまず、「河北省は果実生産が盛んだが、鳥取算の梨や柿をかってもらえるだろうか」と聞くと、「大丈夫。もうすでに日本から来た果物は、スーパーの店頭にならんでいますよ」と鄭副院長に笑顔でお答えいただきました。
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さらに、「日本では無農薬で化学肥料を使わない農法が評価されてきていますが、河北省ではどうですか」「鳥取でも漢方薬の栽培を始めた農家があります。本場に河北省に輸出できる可能性はあるでしょうか」という2点で考えをお聞きしました。この質問には、2年に鳥取で研修した謝暁亮研究員が答えてくれました。「私は鳥取で6ヶ月生活し、梨と花の栽培技術を勉強しました。河北省ではたくさんの花の品種が栽培されていますが、このときの勉強が生きています。河北省では15万ヘクタールで漢方薬の原材料を栽培しています。品種にして100種類はあります。河北では一番大きな市場が安国市にあります。ここでは200種類を超える漢方薬が販売されています。科学院では栽培技術と加工技術の研究をしていますが、河北省内での栽培の指導もしています。私は約10種類の新しい漢方薬草を作りました。今、指摘されましたが、課題は農薬と重金属です。農薬を出来るだけ減らし、化学肥料をできるだけ押さえる栽培をしたいと思っています。それをルール化して定めようと研究をしていて、この標準栽培を進めていこうと思っています。漢方薬は輸出していますので、農薬には厳しい決まりを設けています。禁止された農薬は絶対使わない、使っていい農薬も最小限使う、推奨している害の少ない農薬を普及していく、以上の3つです。リンゴや梨は袋をかけて、農薬を散布しても残留農薬を少なくするなどの工夫もしています」と教えていただきました。
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