すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

「県職員に嫌われる県議」が理想??

2011年09月18日 | 日記
 久しぶりに選挙で大変お世話になった会社の経営者の方と会食をしました。
 その席で、「砂場さん、県庁での評判はとても悪いみたいですね」と言われたのです。えっ~って感じで、この言葉を聴きました。正直、県職員の皆さんに横柄なもの言いをする県議も何人かは居られます。ですが私は、県議というのは役割であって、偉くも何ともないと思っていますし、県職員の皆さんと歳も近い(歳とったという自覚がないだけかもしれませんが……)ので、言葉づかいや態度などに十分気を使ってきたつもりなので、「何で?」と思いました。
 すると、「これまで問題にならなかったような県政のおかしなところを、厳しくつつかれているみたいですね。県職員ではなく、県民の方を向いて、どんどん嫌われてくださいね」と言葉を継がれたので、ちょっと安心をしました。そして、そう言われると、思い当たることはたくさんあります。
 先日の常任委員会でも、高校を卒業した子たちが専門教育を受けるある学校の在り方を考える委員会の設立が報告されれたんですが、この委員会の構成について、議会を前にした政調会議で「これから進学する高校生や今、この学校で学んでいるお子さんたちを出来れば委員に加えて欲しい。授業のなどで難しいなら、十分、お子さんたちから話を聞く機会を設けて欲しい」と担当部局にお願いをしていたんです。ところが、出て出来た名簿はこれまでと同様、関係団体の会長さんたちが並んでいただけでした。「この前の会議では十分検討していただけるとの返事でしたが……」と聞くと、担当課長は「パブリックコメントを実施しますので、そこでお子さんたちの声をお聞きしたいと考えています」と回答したんです。うそだろうと思いました。「失礼ですがお子さんが居られますか? 高校生、それも受験を控えた3年生が県のホームページを見ていると思いますか。そこで、本当に書き込んでくれると思っているんですか」と聞き返しました。その上で「県教委にお願いしてて、この学校に進学を希望する高校生を集めてもらって声を聴いたり、この学校に出向いて意見を聴いたりしてはどうですか」と質問を重ねたのです。課長からは「ご提案に沿って若い人たちの声聞きたいと思います」と前向きな回答をいただいたんですが、不満は残りました。
 県議が県政へ提言しても、その場で聞きおけば良く、本気で検討して政策に反映しようという姿勢を持っていただけない県職員の方が、少なからぬ人数で居られるのではないかと、このごろ感じています。多分、「ちゃんと考えているのに、専門知識もないのに、うるさい奴だな」と思っておられるのでしょう。しかし、県議の存在理由は、県民の皆様のために大切な税金が最大限の効果を生むように十分に工夫して使われているかどうかをしっかりと検証するためです。うるさくても県議の意見は検討していただけなければ困ります。そして、その上で、県議の意見が間違っていると判断したのであれば、その県議と採用しない理由を説明すればいいとお思います。県議との議論は、理想に少しでも近い政策を立案していくうえで、必要不可欠な過程だと思います。
 もっとも、議員の方にも悪いところはあります。議案書が事前に配布されているにもかかわらず、十分な検討や調査をしてこないために、思いつきやただ過去の経験から発言しているようなケース、せっかく示唆に富む提案をしながら「これは言い置いておきます」「要望しておきます」と中途半端なところで議論を自ら止めるケースが散見されます。また、次の委員会で「前回要望しておいたことはどうなりましたか」と継続的な質問をなされる議員が少ないことも問題だと思います。そういう意味で自戒しつつ、このブログを書いています。そして、もっともっと県職員に嫌われる議員になるよう努力しなければと思います。
 ただ誤解のないように最後に付記しておきますが、県議会からの提案をしっかりと受け止めていただき、話し合いの場を繰り返し設定して予算や政策に反映していただいたことも、わずか半年足らずの議員活動ですが、何度もありました。県職員の多くは真摯に議会を向き合っていただいていますし、特に議会事務職局の職員の皆さんが本当に懸命に私たち県議の活動を支えていることに心から感謝しております。このことは県民の皆さんにも、知っておいていただきたいと思っています。
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