副議長(前田八壽彦君)答弁を求めます。平井知事
知事(平井伸治君)(登壇) 砂場議員から、まず、原発のモニタリングにつきまして、お尋ねがございました。先ほど申しましたように、原子力環境センターとでも言うべきモニタリングセンターを衛生環境研究所の連携の中でつくらさせていただく必要があると考えてございまして、その進捗を着実に図ってまいりたいと思います。
また、徳島県のような遠隔地の地域とふだんから情報交換も密にする必要があろうかと思います。徳島県とは協定を結んでおりますので、議員の御提案もございましたので、こうした土壌等のさまざまなモニタリング調査、これにおける協力をあおげるかどうか、協定の運用として相談をさせてもらいたいと思います。
また、恐らく緊急時は、全国から集めるということにすべきではないかと思います。今回の福島のときもそうでありました。その辺で、国に対して、そういう広域応援の方策についてもただしてまいりたいと思います。
次に、鳥取県ふるさと産業支援事業補助金につきまして、醸造品を対象とするといったような制度改正ができないかということでございます。
鳥取県ふるさと産業支援の補助金は、いわゆる伝統産業でございまして、経済産業省系の発想のものであります。あともう一つ、似たようなもので、鳥取のふるさと農産品のPR事業というのがございまして、よく似たところでございますが、おいしい鳥取PR推進の事業がございます。これらのちょっと整理がうまくついていないのかもしれません。
議員の御指摘もございましたので、みそだとか、おしょうゆといったような醸造品ですね。これはどちらの制度にまとめるかは、ちょっと検討させてもらいますが、いずれか、いずれにせよ、これから海外へそうしたものを持ち出したときのPRなり、販路開拓が十分できるような資金支援であるとか、その辺の体制をとれるように、制度の改正を当初予算の中で検討させていただければと思います。
次に、フードバレーにつきまして、御提案をいただきました。
これは、オランダ東部のヘルダーランド州、ワーヘニンゲンといったあたりの話だと思いますが、我々も非常に興味深い御提案ではないかなと思います。
私ども鳥取県として今やっていることに実は近い、スケールは違いますけれども、向こうはネスレとか、そういう巨大産業がございまして、ハイネケンだとか、みんなそこに集積をしているわけですね。確かに新潟や熊本が今回特区で手を挙げているところがありますが、特区だからかもしれませんが、保税地域がどうとか、あるいは農家レストランがどうだとか、そういう提案のようでございますけれども、フードバレーの本質は、産学官連携による食品をテーマとした地域おこし、産業おこしではないかと思います。その意味では、鳥取県はいいポジションを持っているはずだと思います。
現実にも、現在例えば食品加工関係でいえば、 200を超える事業所が県内にございまして、その生産規模からしても 1200億円を超える規模であります。これは、実は県内のそういう産業レベルでいいますと、第2位の大きさなのです。そこがあったのかもしれませんが、最近実は食品関係の県外からの進出も相次いでいまして、例えば源吉兆庵さんでありますとか、また、但馬からお菓子屋さんがやってくるとか、そうした動きがあったりしますし、米久東伯さん、おいしい鶏ですね、これも静岡のほうのそういう系列がこちらのほうに入りまして、今拡張も考えようかというような動きがあるわけです。県内の企業でも元気があるのは、この食品系でありまして、多くが先般工場の拡張をしまして、アジだったですかね、アジの輸出をできるような、それこそHACCP対応だとか、国際認証を取りまして、できるようなシステムをつくりながら、工場を増設をされることになりました。
ですから、この辺は我々の強みなのだと思います。それの背景として、強力な農業地盤がある、それから水産加工業に発展するような大きな境港というような拠点がある。また、産学官連携の研究としても、我々のほうで食品開発研究所がありますが、そちらのほうでも今度新商品を支援できるような、そういう支援等を開設をしようと提案をさせていただきました。さらに、大学だとか、きのこセンターのようなところがございます。それも食品からさらに発展をして、最近はフコイダンのきむらやさんとか、結構元気でございまして、健康食品のほうにも出ていっているわけですね。エミネットさんでありますとか、また、甲陽ケミカルさんでありますとか、事業拡張へ向けたようなモチベーションが今働いてきています。
この辺のコングロマリットが現実にあるということに、我々もう一度視点を当てるべきではないかと思います。産学官連携を軸にしながら、フードバレーとも呼ぶべき食品加工系の一大集積地を目指していく。それは、鳥取県の一つの地域モデル、ビジョンになるのではないかというふうに思います。そういう意味で、議員の御提案の趣旨を今後の施策の中で生かしてまいりたいと思います。
最後に、五輪、東京オリンピックにこの際便乗するような売り出し方がないかと、こういうことでございます。
これはまだちょっと先の長い話でありますので、議会や県民や産業界の皆様のいろんな御提案、これからもどんどん受けさせていただきまして、東京オリンピックに関連をして、地域を盛り上げていければと思います。
実際、海外のお客様が一挙に日本にやってきますので、知っていただくチャンスになります。さらに、2021年にワールドマスターズゲームズが誘致をされて、開かれることが決まりました。こういうことも追い風になろうかと思います。
その意味で、内田県議の御質問にもございましたが、東京で岡山とのアンテナショップをつくりますが、それはオリンピックの選手村等からしますと、比較的近いサイトでございますし、銀座の隣接地域でもございます。そうした拠点なども活用しながら、何か世界の人にわかりやすく鳥取を知っていただけるようなもくろみを検討してみたいと思います。
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