Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

ブラタモリ

2016-10-03 22:43:13 | つぶやき

 特急「あずさ」は停まらないが、相模湖駅あたりを過ぎても間もなく八王子という直前まで山の中の景観が続く。ところが八王子に停まる、というあたりから景色はもう「東京」。この落差は昔もそうだったのかどうか、初心はもうわたしの記憶にはない。それにしてもブラタモリではないが、東京の真ん中でも起伏がある地形が車窓からよく垣間見えて、なぜこんなところに坂があるんだと考えると、楽しくなってくるのも解るような気がする。今回年会の会場となった千葉商科大学もそんな「なぜ」と思うような所に立地している。隣り合わせるように和洋女子大があって、市川駅から見ると高台にそれらはある。今回は駅から歩かなかったので実感は乏しかったが、市川駅から千葉商科大に向うと、直前に坂道があって、それを登ってから南門に入る。起伏があって意外だと思うのも当然だ。近くには江戸川が流れ、そうした川の成した地形なのかわからないが、伊那谷ならすぐに断層段丘が想像される。

 そんなことを思っていると、そういえばと気がつくのは、ブラタモリではマチの中ばかり扱っていて、もっと大掛かりな地形はあまり扱っていない。もともとブラタモリが東京を対象にしていたということもあって、第4シリーズからようやく全国を行脚するようになったところ。とはいえ今でもマチを中心に扱う傾向は変わっていない。もちろん何が言いたいかといえば、伊那谷のような大きな起伏のある空間のこと。でか過ぎて扱えないのか、でか過ぎて当たり前でつまらないからかは解らないが、もっといえばその地形を人間が利用している文化が見えにくいと捉えられて、面白みはないと捉えられているのかも。

 年会に限らず、地域・地方で開催される大きな大会では観光などのパンフレットを一緒に配布している。今回も市川市周辺のものがあって、一緒に行った仲間の中には持ち帰るには厄介と思ったのか、宿泊したホテルにみな置いてきたとか。わたしも「邪魔だなー」と思って配布してもらってすぐに書籍売り場の配送用ダンボールに放り混んでおいたのだが、結局持ち帰ることに。そんな資料の中に今回会場となった千葉商科大学の政策情報学部の学生たちが取材して作成した「市川細見記」という冊子があった。ここに地形の成り立ちについて書かれているのではと期待したのだが、そのことはまったく触れられていなかった。学生たちにはこの起伏ある市川の空間を、ブラタモリ感覚で捉えてみようという試みはなかったのだろうか。


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