Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

今日も雨

2016-10-01 23:31:04 | つぶやき

 今日も、というよりは昨夜からまたまた雨が降り出した。外で乾かしていた長靴をうっかりしていて中に入れず、濡れてしまっている。このところ雨の中を現場に出ていたこともあって、雨具を乾かしきれていない。どれほどだろうか、記憶にないほど東京に行ったことが近年なかった。その東京に今向っている。昨年は母が急に入院して生家のある地域の祭りに呼ばれることはなかったが、今年は兄よりお呼ばれの連絡が入ったが、あいにくこの東京行きのため今年はここ何年も日記で記してきた本郷神社の祭典の庭花火のことは触れることができない。新潟年会以来の日本民俗学会年会に出るためだ。あらかじめ送られてくる年会のサーキュラーに一覧されている研究発表を見渡しても、とりわけ興味をひかれるものはない。松本年会以来という会の出版物販売も予定している。

 そんななか、シンポジウムでは「民俗学と〈地域活性化〉」がテーマだ。とりわけ興味をひかれるのは山下裕作氏だろうか。農村工学研究所にもおられたという、いってみればわたしの仕事と縁のある方になる。山下氏の要旨によると、1900年の産業組合法の制定以来120年近く地方は活性化を求められてきたといい、柳田國男が産業組合法の農村実情に合った運用のため尽力し、早川孝太郎が農村漁村経済更正運動に当事者として関わったことを考えると、地域活性化の問題は、本来日本民俗学の主要な課題の一つではないかと説く。しかしながら民俗学は地域活性化には関わらないという態度であったとその立ち位置について言及する。そして民俗学は文化財行政を除き行政施策から離れすぎたのではないかと指摘する。農村に身を置いてきた者として興味深い内容と思う。果たして山下氏の目指すところは何か。

 それにしても車窓から意外に稲が消えていることに気がつく。雲の合い間というよりは雨あがりを狙って稲が刈られているのだろうか。すっかり我が家の稲刈りは遅くなりそうななか、世間の様子が気になって仕方のない毎日だ。さすがにコシヒカリを作る米農家は多く、時期を逸して倒伏している水田も目立つ。週明けの台風はさらに気になるところ。そんなことを思っていたら、霧雨のなか稲刈りを始めたばかりの方が車窓に見えた。繰り返すが田んぼに入ることさえできれば、稲刈りは雨の中でもできないことはない。


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