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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

長野県の耕作面積

2020-04-12 23:27:51 | 信州・信濃・長野県

図1 耕作面積/総土地面積比

 昨日「田の多い地域、畑の多い地域」について長野県図に示した。ちょうど良いので、同じ平成27~28年 長野農林水産統計年報から、市町村別の耕地面積率を示してみた。図1は各市町村別に耕地面積/総土地面積を比率で表したものである。濃度の濃い(黒い)市町村ほど耕地面積の率が高いところになる。そもそも長野県の場合、林野率が高いのは言うまでもない。ちなみに①全県の耕地面積率は8パーセント、②関東農政局管内では14パーセント、③全国では12パーセントとなる。同様に林野率は、①76パーセント、②56パーセント、③66パーセントとなる。8割近くが林野、そして耕地は10パーセント以下、というのが長野県である。

 県内で耕地面積が25パーセントを越えているのは2町村で、小布施町と山形村である。最も高い小布施町は42パーセントという耕地率の高さである。高山帯をエリア内に持っているかどうかによってその値は大きく異なる。したがって最も耕地率が低いのは、0.1パーセントという王滝村、次いで0.3パーセントという平谷村である。濃い色を示す地域が北信地域の比較的低山帯を持つ地域や、安曇野周辺、あるいは上田周辺である。いっぽうとても色の薄い地域が山の中である木曽地域や、下伊那南部といった地域である。でありながら田が畑よりも多い木曽地域は特徴的な地域といえそうだ。

 

図2 田面積/耕作面積比

 

図3 畑面積/耕作面積比

 

 参考に図2と図3は耕作面積に対する田率、畑率を示したものである。田畑の比率であるから、正反対の値となる。図2は濃いところほど田が多く、反対に図3は濃いところほど畑が多いというわけだ。ひとつの図で十分確認できるわけだが、色が濃いところが印象強くなってしまうため、二つをあえて示してみた。北信の果樹地帯、東信の畑作地帯が歴然として現れるわけだ。


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