T.Shimada's Diary

日々の話題、過去の話題から。

福武線問題 この1年

2008年10月11日 20時04分48秒 | 福鉄電車
 福井鉄道が、昨年9月に福武線存続の困難を表明してから1年。沿線3市(福井市・鯖江市・越前市)と福井県、親会社の名古屋鉄道(名鉄)、債権者である金融機関による協議が進められてきた。

 これまでの協議の中で
・名鉄による福鉄への増資と、経営からの撤退
・線路用地を沿線自治体が取得する上下分離方式の採用
・設備の維持修繕費を県・沿線3市で負担

などが決められている。ただし、維持修繕費の負担では、依然沿線3市の負担割合(12000万円の割合)が決まっていない(初年度分については3等分割で6月に各市議会で上程されている)。
 また、名鉄が経営撤退するに当たり、名鉄の所有する株(24万6898株、全74万株のうち約33.3%)の扱いについても問題が残されている。所有する株主によっては、路線存続に支障をきたす恐れもあり、引き受け先の選定には慎重さが求められている。

 経営陣の選定についても長らく結論が出されていなかったが、8月末に福井銀行から新社長候補の打診があり、9/1付けで候補の村田氏が福井鉄道の顧問に就任。福鉄の役員全10名のうち、少なくとも名鉄から出向している7名は入れ替える必要があり、村田氏を中心として、新経営陣の選定が引き続き求められる。
 経営陣選定においては、「福井鉄道株式会社」としての経営陣となるため、福武線だけでなく、バス、不動産業なども含めた事業を引き受ける必要があるため、重責であるとして、人選に相当の時間がかかっている。よって、電車部門とその他を分社化し、電車部門についての再生計画を計ったほうが良かったのでは(比較的経営状況の良い路線バス部門等とは別にする)、とする意見・批判もあるそうである。

 福武線の存続については、紆余曲折がこれまでにもみられたが、1年を過ぎた今でも、問題がすべて解決されているわけではない。年内解決にむけて努力はなされていると思われるが、経費負担の問題など、後々に問題が起こらないようにしてもらいたい。


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