・部分日食(福井市内…上から1・2枚目:午前11時7分、3枚目:午前11時16分、時系列順)
2009年7月22日(水)は、今世紀最大、日本で46年ぶりとなる皆既日食が観測できる日であった。日本ではトカラ列島周辺などで皆既日食が観測できることになっていたが、その他の各地でも部分日食が観測できるとのことであった。
福井でも、太陽の7割(77%)が月の影で欠ける部分日食が観測できた。福井新聞の特集記事によると、食の始まりは午前9時46分、食の最大が午前11時6分(より3秒前)、食の終わりが午後12時24分、とのことであった。
自分が観測を始めたのは、午前11時の5分ほど前から。福井市のフェニックスプラザで観測を行った。付近の住民の方々やフェニックスプラザの職員の方々も数人、日食を見にきていた。がしかし、この日の午前中は曇り空であり、太陽の姿が雲に隠れた状態であった。それでも、雲の隙間から時折、三日月形の太陽が顔を覗かせていた。
撮影は福井における食の最大である、午前11時6分より後から行った。これより前は、雲によって太陽の姿が見えなかったためである。カメラで太陽を撮影する機会がなく、また夏場で太陽がほぼ真上にあるため、撮影にはかなり手間取った。結果としては、少し雲が掛かったほうが、三日月の姿をよく写している。
写真はともかくも、そうそう機会のない、壮大な天体の現象を生で見ることができ、深く感動した。食の最大に近づいた午前11時過ぎには、(一見、曇り空のような)薄暗さになり、皆既日食ほどではないが、太陽が確実に月に遮られている、という現象を実感できた。宇宙の中、太陽・月・地球という3つの天体があって初めて生み出される日食、なんと壮大なことか。このような現象を間近に体験することで、改めて、地球が、宇宙にある一天体であることに気付かされる。
なお、次の日本での皆既日食は26年後。石川県付近で観測できる予定。福井でも、今回より欠けた日食が観測できるかもしれない。