心通わせた時を思い出すと感謝という言葉しか浮かばない

ずっと独りで、
気ままに日本中を放浪して１年以上が経ち
「独り」に慣れて来て・・・
その方が気楽に思えてくる毎日に
変わってしまったような気がするこの頃・・・・

社会人をやってた時には
想像もできなかったことです・・・。

人との会話も何日間も無く
駆け引きや気遣いも必要のない日々が続く。

そんな中、
長いこと逢ってなかった女性と
久しぶりに逢うことになりました。

昨日の昼間のことなんですが・・・
逢ってみて
うまいこと会話が出来ない自分が
そこに居ました。

何やら「焦り」みたいなものを感じて
更に焦ってしまって
言葉が出て来なくなっていました。

以前だったら
初対面でも
髪型、髪色、髪質とか服装、アクセサリーとか、
表情とか・・・
爪や鞄、靴や携帯電話、
話し方や方言など
何でも題材にして
とにかく褒めて聞いて
しゃべりのネタを探して
食いついてきたらそれを膨らまして・・・・

面識があれば
久々だろうが喧嘩中であろうが
そんなの関係無く
話題を見つけ会話に出来ました。

そんなこと、簡単にできたのに・・・・

今日の私は、
汗が出るほど緊張してました・・・・

「最近どうしてるの？」

こう質問されても・・・

「え・・・ぼちぼちやってるよ・・・」

こんな受け答えしかできなかった・・・。
彼女が嫌いとか逢いたくなかったとか
そういうわけでも無く・・・

確かに
逢う前は
緊張してお腹が痛くなった・・・

でも逢ってみると
昔と変わらず　かわいくて
優しい笑顔にほっと安心させられ
逢ってよかったと思った。

なのに、
何で言葉が出て来ないのか・・・・。

あまり会話も弾まず
せっかく彼女が来てくれたのに
申し訳ないことをしてしまいました。

後悔か後ろめたさか
申し訳ない気持ちと相まって
夜になっても
心に穴が開いたように
気が抜けてしまってました。

日付が変わり
シャワーを浴びて
やっと落ち着きを取り戻し
ようやく自分に戻った気がしました。

今になって
彼女の微笑みが
昔ふたりで過ごした時間や
心通わせた懐かしさを
思い出させるのでした・・・

彼女の優しい微笑み・・・
その微笑みに
思い出したことがありました。

「私は信ちゃんの笑顔をずっと見ていたい・・・。
　だから、私は、私が笑顔でいられるように
　私自身ずっと幸せで居続けます。
　だって、私が笑って無かったら
　信ちゃんが笑ってくれないから。」

また思い出しました・・・、
信楽に近江牛のすき焼きを食べに行った時のこと・・・

事故渋滞を抜けてやっとのことで
信楽に到着したら
目当てのお店が臨時休業・・・

中途半端な時間で
他にお店が開いてなくて
すき焼きのために
朝からお腹をすかせて来ていたので
大空腹に我慢できず
コンビニでおにぎりを買って食べることに・・・

「おにぎりってこんなに美味しかったっけ
　すき焼きが変身したからかな～」

そういって笑ってました。

競泳プールへ泳ぎに行った時はいつも
上がったらそっと肩にタオルを掛けてくれたし・・・・

休日残業の日はケーキやらドーナツやら
差し入れしてくれたし・・・・

遠出のドライブの日は
帰りは運転してくれたし・・・・

青春１８きっぷで東京から各駅停車の旅をしたとき
ずっと混んでて１回も座れなかったのに
「だいぶカロリー消費したね」とほほ笑んでたし・・・

喧嘩しても必ず先に折れてくれたし・・・

「ありがとう」の言葉をよく聞いたし・・・

今さらながら
いっぱい思い出が　出てくる出てくる・・・

何で昼間に逢ってる時に出て来ないのか・・・

今なら言えるのに
　「一緒に過ごした時間を思い出してみると
　　感謝の言葉しか浮かんでこないよ・・・

　　幸せに出来なくて
　　悪かったと思ってる・・・。　」

思い出がまだまだいっぱい出てくる。
感謝の言葉すら言えなかった
昼間の自分の歯がゆさからか、
懐かしさに感激したからなのか・・・・、

何故か・・・
頬を伝うしょっぱいものが一筋・・・・

感情や思っていることを
言葉に出して
言えなくなってしまったら、
感謝の言葉を言えなくなってしまったら、

どうやって
人と接するのか・・・・

すでに人間失格なのか・・・・

。。。。。