サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

踊れるジャズ

2005年04月03日 21時00分30秒 | 邦楽
今日は久々に何もないゆっくりとした休日。
家でじっくりと音楽を聞く。

シンガーズスリー/ウパネギーニョ
       ↓
ファシネイションズ/ファシネイテッドグルーヴ
       ↓
土岐麻子/STANDARDS on the sofa ~土岐麻子ジャズを歌う~

立て続けにアナログで聞く。

シンガーズスリーはネスカフェのシャバダバで有名な伊集加代が在籍していた
グループで、1970年代にはおそらくありとあらゆるセッションに参加。
ウパネギーニョはボサノヴァの曲で、バックは石川晶など(!)当時のジャズ系
トップスタジオミュージシャンで結成されたフリーダムユニティ。
美声と凄い演奏がせめぎ合うクールな一曲。

ファシネイションズは、これまた各方面で一級で活躍するメンツを
ヴィブラフォンプレイヤーである渡辺雅美が率いるグループ。
レコード番長須永辰夫氏などに称賛され一躍注目。
秋に出た10inch(写真)は、自作曲をピエール・バルーをフューチャーして
リメイクしたグルーヴィーな傑作!

土岐麻子は、シンバルズのボーカルとして有名だが、
最近はポップスやロックの曲をジャズ仕立てでしっとりとして
歌い上げるシリーズが好き者の間で大変好評をよんでいる。
今回はストーンズの曲もカバーした第二弾。

バラバラな三つの共通点は「ジャズ」と「踊」。
最近でこそクラブジャズなどの活況で、
フロアで踊る若者たちがいるものの、
相変わらずジャズって古いし難しそうという方は多い。
しかし1950年代に国民的人気を誇っていたジョージ川口とビッグ4などが、
現代のスカパラの様に、実力で観客たちを踊らせていたように、
ジャズはヒップでグルーヴィーな音楽である。

今はジャズの名門ブルーノートの1500円シリーズなど廉価盤も
沢山出ているので、何かしらで気になったら手にとってみることを
おすすめします。
きっと素敵な音楽が待っていると思いますよ。

さて土岐麻子の父は、知る人ぞ知る日本のジャズ史を代表する
サックス奏者の土岐英史である。
この『STANDARDS on the sofa 』でも彼のプレイが聞ける。
最近は日本のジャズ史の黄金期を築いた方々があまり表舞台に出てこなくて
(皆さんコンサートなどは精力的なようですが)寂しい気がするのだが、
ここで聞くことが出来る土岐氏のサックスはえらく格好良い。
もっともっと皆さんに活躍していただきたいたいものだ。