からくの一人遊び

音楽、小説、映画、何でも紹介、あと雑文です。

Lady Gaga - You've got a friend(Carole King Tribute) -HQ

2019-02-03 | 音楽
Lady Gaga - You've got a friend(Carole King Tribute) -HQ



向井秀徳 - ふるさと



盲目の少女と美容師の物語。映画『ちょき』予告編



映画「ちょき」主題歌:おおはた雄一『風の声を聴いた日に』MV




2年ほど前に好きな小説に書いた文章を見つけた。

恥ずかしいが載せてみます。

 ポケットの中のレワニワ



伊井 直行(いい なおゆき、1953年9月1日 - )は、日本の小説家、東海大学文学部文芸創作学科教授。
宮崎県延岡市大瀬出身、慶應義塾大学文学部史学科民族学・考古学専攻卒業。出版社勤務を経て、1983年「草のかんむり」で第26回群像新人文学賞を受賞して小説家デビュー。
受賞歴
• 1983年、「草のかんむり」で第26回群像新人文学賞受賞、同作で第89回芥川龍之介賞候補。
• 1984年、「パパの伝説」で第91回芥川龍之介賞候補。
• 1989年、「さして重要でない一日」で第101回芥川龍之介賞候補、『さして重要でない一日』で第11回野間文芸新人賞受賞。
• 1992年、『雷山からの下山』で第5回三島由紀夫賞候補。
• 1994年、『進化の時計』で第22回平林たい子文学賞受賞。
• 1996年、「三月生まれ」で第114回芥川龍之介賞候補。
• 1997年、三田文学編集長を務める(1年間)。
• 2000年、『服部さんの幸福な日』で第13回三島由紀夫賞候補。
• 2001年、『濁った激流にかかる橋』で第52回読売文学賞受賞。


〇あらすじ

アガタは派遣先で再会した小学校の同級生ティアンに惹かれていく。が、町村桂子という日本名で「統括主任」の肩書きを持つ彼女は、好意を示しつつも「貧乏人同士は付き合えない」と言う。そんな彼女が同じベトナム系の女友達と会ってから様子が変になり、会社まで辞めてしまう。アガタの思いは届くのか?普通の恋愛物語なんだけど刺激もなくリアルで何故かアバンギャルドな夢物語である。


〇レビュー

考えてみれば不思議な作家である。受賞歴を見る限り多くの文学賞を獲得している。それだけを見れば、さぞ有名な作家なのだなと思うがさにあらず。一般的にはまったく無名の作家である。処女作からもう34年も経つのに彼の作品は売れていない。アマゾンの紹介記事をみても、大抵の作家は20や30のレビューがついているのにこの作家のものは、ほとんど2,3件。まったくないということもある。たまに熱狂的なファンがいて熱く彼の小説の良さを語っているが、大抵村上春樹に似ているといった評に終わり、暗にだから世に知られないのだと仄めかしている。たしかにそうだと私も認めるがどうもそれだけではしっくりこない。つまりは村上春樹の小説に雰囲気が似ているために二番煎じと受け取られて売れないのだということなのだが、果たしてそれだけなのだろうか?思うにこの作家には読者に面白く読ませようとする気がないのだと思う。東海大学文学部文芸創作学科教授という肩書がある通り、恐らく生活には苦労してないと思われるので、売れる小説を書く必要がなく、実際彼の小説は割りに実験的で、自由である。
さて、そんな彼の自由な小説を私は紹介するわけだが、ストーリーについてはあらすじのとおりである。それに「レワニワ」という謎の生物を絡ませるのだが、ただそれだけの小説である。物語の起伏もそれほどない。しかし、私はこの小説をページを捲るたびにわくわくして読んだ。そして長編にもかかわらず、3時間ほどで一気に読んでしまった。それはどうしてだろう?
私は昔から寓話的な話が好きである。例えば宮沢賢治の童話、「グスコーブドリの伝記」や「銀河鉄道の夜」、そして「風の又三郎」などである。私がこの小説をわくわくして読んだのはつまりは好きな寓話的物語だからだったのだ。読んでいるとき、その雰囲気に包まれ、夢とも現実ともつかないそんな錯覚に陥る。例えるならば、夢の中で夢を見る、そんな感覚であろうか。
この小説は確かに文体や設定だけをみれば確かに村上春樹的である。ただ村上春樹と徹底的に違うのは、村上氏が特定の時代を切り取り特徴的な文体によってその時代の雰囲気を醸し出しつつ物語をお紡ぐんでゆくのに対して、伊井直行の物語はある意味自由で、逆に「匂い」などがない透明性を感じる。時代と時間軸がときに歪められ、それでいてリアルさもあるといった不思議な小説を構築してゆくのである。本音をいえば、どうしてそういう小説を書けるのかまったくもって不可解なのであるが、きっとそこが「才能」なんだと思う。
最後に、いろいろと書いたがそれらを無視しても、特に刺激的な場面はないが、普通の「恋愛小説」としても楽しめると思う。村上春樹的と書いたように、言葉に関しては洒落た言い回しがちりばめられていて、結構それが心をくすぐったりする。
そう考えてみると自由でありながらそういうよけいな器用さがあることこそが、この作家の売れない真の理由かもしれない。

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Pentangle - House Carpenter

2019-02-03 | 音楽
Pentangle - House Carpenter



the coopeez ”永遠に美しく”



泣くかもしれない/ホームレスハート(詞・曲/下田逸郎)



ハンバート ハンバート "虎" (Official Music Video)





永遠のうつくしさに


泣くかもしんない。
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