【工業生産量の伸び率】
・アメリカの経済・技術が大きく発展したのは19世紀である。
・これを工業生産量で示すと約500倍になっているという。
・1776年に独立宣言を行い、1783年の独立戦争終結後にパリ条約を結んで独立した。
それから僅かに100年も経たないうちに鉄道、蒸気船、製鉄、電話・通信、電灯、発電所、自動車・・・と発展した。
まさにイギリスの産業革命を凌ぐものである。ではアメリカの産業革命の勢いを調べてみると次の通り。
【蒸気船、鉄道革命】
・1783年の独立戦争後、新政府は特許の考え方を移住したイギリス、フランスおよびオランダの人々から学んだ。
・1780年代中頃、穀物揚重機が発明され、綿花の種を綿の繊維から取り除く機械を開発、必要な労力を50分の1に短縮。
・1800年になると分業制を採用、
・1798年にはフライス盤、
・1819年には旋盤を開発、武器製造能力は飛躍的に向上した。
アメリカ合衆国の13州は広い地域(ニューハンプシャー州からジョージア州まで)を管理。
・アメリカ合衆国の政界や実業界が道路と運河の建設を始めた。
・1816年から1840年の間に総延長で5,322 kmの人工水路が出来上がった。
・1820年までに、大西洋岸の航行可能な川やチェサピーク湾で蒸気船が運航された。
・1817年の17隻から1855年には727隻まで増えた。これによって都市までの所要時間は週の単位で削減され、運搬費用も90%が削減された。
・1820年から1830年にかけて、蒸気船の技術を陸上に適用しようとし始めた。
・1840年から1860年にかけて、鉄道の総延長は5,320 kmから49,000 kmまで伸びた。
・1869年、最初の大陸横断鉄道が全通し、1920年までに総延長406,000 kmの鉄道が標準軌となった。
【独立支援と輸出拡大】
これらの技術の積み重ねが、電信、発電、自動車産業へつながったことは間違いない。
かくしてGDPはグラフのように飛躍的な発展を遂げるが、それら産業革命で生み出されたけた外れの製品量は、やがて内需しきれなくなる。
つまり米国以外の国々へ輸出する必要がある。
・1823年のモンロー宣言では中南米の国々の独立を支援した。
・1804年ハイチ、
・1818年チリ、
・1821年メキシコ・ベネズエラ・ペルー、
・1822年エクアドル・ブラジル、
・1825年ボリビア、
・1828年ウルグアイ、
・1844年ドミニカ。
これによって綿花製品、工業製品は中南米の国々が需要国となってバランスすることとなる。
そしてハワイ、グアムを併合(1898年)へと繋がるのである。
【1890】 産業革命により帝国主義が発達:植民と支配
【1898】 メイン号事件(スペインVSアメリカ)
メイン号がハバナ湾で沈没:反スペインプロパガンダ
アメリカ艦隊がマニラ沖でスペインと戦い勝利
⇒ アメリカはスペイン植民地だったフィリッピン、グアム、プエルトリコ獲得
【ローラ・インガルス・ワイルダー】
因みに西部開拓のアメリカ映画などでその年代がわかれば、時代背景をも考慮しながら見るのも面白い。
例えばアメリカ独立100年を祝う祭が出てきたら、それは1886年となる。
するとその頃は、
南北戦争が終わって20年
横断鉄道が開通して15年、
白熱灯が開発されて5年
西部劇の日常に電灯は無く、蠟燭の生活が普通であれば、それは独立してまだ100年は経っていない頃ということになる。
米の大ヒットTV番組「大草原の小さな家」の原作はローラ・インガルス・ワイルダー1867-1957である。
物語に登場するインガルス家の次女・ローラが10才くらいの頃に、米独立100年を祝う祭がシリーズの中で描かれている。
アメリカの歴史を学ぶなかで思い出したのは、45年ほど前にTVで観たことを思い出した。
インガルス家が過ごしたウオールナットグルーブという村での事件(宗教、教育、偏見)から
色々な事を学ぶ様子に見入ったことを思い出す。
【世界初の国立公園 イエローストーン】 北米ワイオミング州にあるイエローストーンが国立公園に指定されたのは1872年、ペンシルベニアに製鉄所ができたのと同じ年である。ここには60種類以上の野生動物がいるが、年の半分以上は冬。
南北戦争で工業地域の北部が勝利したことで産業革命が起こった