卯月の日常

グルメ、旅、時々猫

最愛との別れ

2019-02-23 23:53:05 | ペット その他猫

 

書き出し方なんて何も思いつかないので、心のままに始めます。

 

 

先ほど・・・22時過ぎに、この世で1番可愛いと信じて疑わないミーコがあの世へ旅立ちました。

予感はありました。

ただそれが今日かどうかまでは解りませんでした。

 

 

大好きで、この世で1番大好きで、心の底から愛しいと思える存在でした。

20年前の三月。

私の元にやってきた彼女は小さくて、まさしく掌サイズの可愛い仔猫。

猫ってこんなにも可愛かったっけ?と開眼させられる思いでした。

大阪の実家ではそれはもうやんちゃし放題。

女の子にしてはワンパクな部類だったと思います。

主人ともすぐに仲良くなり、色んな客人にも可愛がられ、ころっと猫派になった父にはべったりでした。

20年・・・

途中で腎臓を悪くし、アレスという病院を知り、先生に叱られながら寿命を少しでも伸ばそうと必死だった。

その甲斐があったのだと、今は深く感謝しております。

 

今日は午前中、私は義父のクリーニングに出かけ、主人だけ家に残って貰いました。

何かあったら直ぐに連絡して!と言い残し。

帰宅した時、ミーコはうつらうつらしながらも、手足をたまにピクピクさせていました。

夕方頃でしょうか。

ちょっとずつ冷えてきているのが解り、ああ・・・・これはどこかで読んだ症状だなと思いました。

握りしめ、温かいブランケットに包んであげても、一向に体温はあがりません。

背中と胸の中心だけが・・・・ほのかに温かいだけ。

それでもまだ呼吸も安定しているし、大丈夫だろうと高を括っていました。

その後、少しだけシロップと水を飲ませましたが、案の定良い顔はしませんでした。

夕食後、テレビを付け、オイルヒーターの側にミーコを配置し、暑すぎぬよう、寒すぎぬよう、温度調節をしていました。

テレビを観られる方向に頭を向け、背中を撫で擦り、とにかく孤独じゃないことを伝え続けました。

主人と一緒に。

それが安心感に繋がったのかもしれません。

それから二時間ほど経って・・・・・・

口をクチュクチュし始め、ああ気持ち悪いのかな?と思い、

一度喉の辺りを擦ってやると、本格的に吐きたいのか、手足をバタバタさせ始めました。

身を起こし、吐きやすい体勢で身体を支えたら、茶色い吐瀉物をタオルの上に少し。

それでもまだ吐きたそうだったので、そのままの体勢でミーコに呼びかけました。

「おい、横になりたいんじゃないか?」

主人の声がかかるまで、ずっとベッドの上で抱えていた気がします。

「ミーコ!ミーコ!」

大声で呼びかけるけれど、何も事態は好転しない。

少しだけ呻くような声がして、力ない身体がコテンと横になると、何度か痙攣をし、

そのまま目を見開いた状態で・・・・鼓動が消えていきました。

鼓動が消えていく・・・・・・

掌でそれを感じながら、私は気が狂ったように叫び続けました。

叫べば叫ぶほど、ミーコの命が留まってくれると信じていたのかもしれません。

両手の中で固まっていく身体が、もう息をしていないと解っても、繰り返し呼び続けました。

ミーコの視線はどこか一点を見つめたまま。

本当に死んだのか?

もしかするとまだ微弱な鼓動が残ってるんじゃないのか。

でも、明らかに動きは止まり、私の中に絶望が広がりました。

主人も叫んでいた気がしますが、ミーコがその声に応える事はありませんでした。


母親と死に別れた時よりも、遥かに大きな感情の波が押し寄せ、それからは号泣しました。

ひたすらひたすら泣きました。

泣きたくないのに、泣くしかないんです。

見ている人間は主人だけだし、何の遠慮もいりません。

頭の血管が切れてもいいと思えるほど、泣き続けました。

叫んで、叫んで、ミーコの魂が戻ってくることを願いました。

エゴイストでも何でもいいから、返してくれと願いました。

ずっと介護する事で、ミーコが苦しむと解っているのに、それを願ってしまうのです。

人間は勝手な生き物だとつくづく感じました。

 

・・・

 

父を呼び、お別れの挨拶をしてもらいました。

父と二人で貰いに行った子です。

「たくさんの幸せを運んできてくれたな。」と呟いた父に、激しく同意しました。

二十年、ミーコはずっと我が家に幸せを与えてくれたんです。

その気持ちがようやくストンと胸に落ちました。

 

死後硬直が始まっても、私は彼女を抱き続け、でもこのままじゃダメだと思い、冷たい寝床を用意しました。

可愛い

可愛い

可愛い

死に顔すらこんなに可愛いなんて、おかしいんじゃないか?

小さな手も、小さな足も、長い尻尾も・・・こんなに可愛いなんて、神さまの恩恵を受けすぎなんじゃないか?

20年でも30年でも、一緒に暮らしていこう。

本気でそう思っていたのはつい一年前です。


ミーコ、ありがとう

でもミーコは主人が大好きだったもんね。

夕べの抱っこは最後のわがまま。

私は端っこで眠っていたけど、二人はきっと幸せだったろうな。

この先、「卯月の日常」からミーコが消えてしまうけれど、

私が抱くほとんどの愛情がこれからもずっと彼女に注がれることは間違いありません。


明日は丸一日、ミーコの側に居て、明後日、荼毘に付します。

 

気持ちを立て直すには、時間が必要だと解っています。

 

 

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ミーコとケア(5)

2019-02-23 17:55:51 | ペット その他猫

 

夕べも早く帰宅した主人のおかげで、私は少しだけ気を抜くことが出来ました。

ミーコと二人きりだと、頭の中は常に堂々巡りだし、何よりも神経が張り詰めたままで相当体力を使います。

もちろん誰よりもしんどいのはミーコなんですけどね。

昨日、簡単に作った段ボールハウスを眺めていると、どうも快適そうではないと解り、結局私たちのベッドに移動。

ペットシーツをブランケットの間に二枚敷き、その上にタオルを乗せ、簡易枕を作り、上からふわっと追いブランケット。

オムツを履かせているので、そこまで神経を尖らせなくてもいいです。

・・・といいつつ、水を飲ませる時、どこからかおしっこが漏れ出し、ボックスシーツを替える羽目になりましたが。(笑)

程良い枕の高さに苦戦したものの、なんとか落ち着いてくれている様子。

もう一歩たりとも歩けないし、自分で寝返りも打てません。

どこかのサイトで「飼い主が構い過ぎるな」と書いてあったんですが、ちょくちょく寝返りのお手伝いはしています。

そして昨日の深夜。

おしっこの掃除をした後、ミーコは茶色い吐瀉物を吐き出しました。

その後、複数軽い痙攣。

いよいよか!?と焦ったのですが、吐き出した事で少し楽になったみたいです。

恐らく「尿毒症」も悪化してきているのでしょう。

体臭も口臭も・・・特に口臭は相当変わってしまいました。<臭いの意

慢性的に脱水症状を起こしているのだから仕方ありませんね。

こんな状況下でも「お薬(ステロイド)」を飲ませています。

少しでも痛みから解放されるように・・・と。

どのくらい効果を示してくれているのかな?

本当に気のせいかもしれませんが、飲ませた後はちょっとだけ表情が和らぎます。

そして三人、川の字に並び、主人は夜中三時頃から彼女を抱っこし、眠りに。

自ら主人の肩に頭を乗せてくるなど、積極的に甘えていたらしく、よほど安心しているんだなと感じました。

ちなみに、自分の意志で爪の出し入れは出来ません。

出しっぱなしになってます。

涙なしでは暮らせない毎日ですが、ミーコの様子を眺めていると、次第にこちらの覚悟も決まってくるから不思議です。

あの世へと旅立つ前に彼女は最期の頑張りを見せてくれているんでしょう。

「もういいよ。しんどいやろ?頑張らなくて良いよ。」

「いや、まだ生きてますがな。諦めんの早いねん。」

そんな声が聞こえてくるようで・・・・・



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ミーコとケア(4)

2019-02-22 10:01:13 | ペット その他猫

 

 

魚すら食べなく(舐めなく)なって、二日目。

水はかろうじて飲んでいます。

腰を支え、力なく広がる足を優しく閉じてあげると、わりと勢いよく飲んでくれます。

今朝、主人がトイレに連れて行くと、おしっこをオムツの中にしてくれました。

我慢してたのかもしれません。

「ふぅ・・・・ちょっと落ち着いたわ」

・・・って顔をしていたのが可愛くもあり、申し訳もなかった。

夕べは主人も早く帰宅したので、三人でまったり。

ベッドの上に連れてきて、優しくマッサージしたり、話しかけたりしました。

「ああ、そういえば最近、一眼レフでミーコを撮ってなかったな。」

「確かに。」

主人が徐に一眼レフを持ってきて、ミーコの全てを撮影。

今更の行動ですが、人間そんなもんです。

肉球が焦げ茶色から薄くなっているのも発覚。

調べてみれば、どうやら体調不良の目安になるそうで・・・・・これもまあ、今更のことです。

ミーコ本人、あんまり見られたくない姿だろうと思いますが、猫飼いの方への一つのメッセージとしてUPします。

もはや起き上がる力もなく、ぐったり。

おむつを履かせる時もほとんど抵抗しません。

毛も毛羽立ち、撫でても撫でてもすぐに元通り。

マッサージは好きらしく、ちょっと気持ちよさそうにしてくれます。

とにかく柔らかい場所が必要となってくるので、体重が軽い子はふかふかのタオルかブランケット。

わりと重い子は低反発のマットレスが良いと思われます。

何よりも室温調節、そして湿度管理が大事。

体重が減少してくると、皮膚感覚も過敏になると思いますし、出来るだけ温かく、かといって暑すぎずを心がけて下さい。

乾燥もダメ。

水はスポイトで飲ませてあげるとひとまず安心出来ます。

もうここまで来ると、「頑張れ」とは言いません。

充分、頑張ってくれているし、むしろ楽になりたいだろうと感じます。

私たちとのお別れが刻一刻と迫っている中、

それでも寂しがり屋の彼女は、二人の間にいると表情を穏やかにさせてくれるんです。

主人とは昔から相思相愛で、私の存在を疎ましく思ったこともあったんだろうな。

完璧、愛人枠でしたから(笑)。

残された時間を存分に・・・・・・生きて欲しい。

そう願います。

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ミーコとケア(3)

2019-02-21 17:41:15 | ペット その他猫

 

 

さて、今日はまた症状が悪化したような気がします。

朝、オムツを外し、トイレへ連れて行ったら「おしっこ」は出来ました。

再度オムツを履かせ、スポイトで水を何度かに分けて飲ませます。

薬を思い出すのか、ちょっと抵抗(わりと強い力)されましたが、全部飲みました。

オイルヒーターのスイッチを一度切ったんですが、やはり寒そうだったので再びオン。

エアコンの風よりもずっと優しいし、お役立ちアイテムです。(ネックは電気代の高さ)

色んなサイト(終末ケア)を読み漁りながら、とにかく床擦れしないよう、定期的に寝返りを手伝います。

そう、寝返りを自発的に出来なくなってきました。

これが悪化した症状の一つです。

 

お魚も食べないので、水だけでも・・・・と、抱っこして器の目の前に座らせます。

もう・・・足腰が立たないんですよね。

だからコテッと横たわってしまうんです。

私が後ろから腰を支え、安定したらゆっくり離してあげます。

するとなんとか水は飲んでくれるんです。

その勢いがたとえ病気の所為だったとしても嬉しくて・・・・飼い主としては彼女の生命力を感じてしまいます。

水を飲みきった後、またしてもゴロン。

動く事もままならない。

すかさず拾い上げ、またベッドへそっと横たわらせ、温かいブランケットを掛けます。

すると、「はぁ・・・やれやれ」といった表情を見せるので、「ようやく年相応の顔をするようになったな」と褒めてやりました。

今まで色んな方が、老猫には見えない!と仰って下さって、

私自身もそうでしたが、いつまでも若々しく生き続けるものだと思い込んでいました。

そしてお別れの日が、こんなにもいきなりやってくるとは・・・・。


あまりにもミーコが心配過ぎて、トイレに行くのも気が引けるんですけど、実はそこまで切羽詰まってないんです。

でも・・・・多分、一週間は無理かな。

覚悟が出来ている一方、まだまだ生きていて欲しいと本気で願う自分に「ほんとエゴイストだなあ」と感じます。

ミーコだって元気に生きていたかった。

でも痛くて、しんどくて、胸の中は不安でいっぱいでしょう。

プライドの高い彼女がオムツなんて履きたいはずがない。

こんな状況を私たちに見せたいはずがないんです。

生き物は皆「死」を迎えるわけで・・・・・よーく解っていても、やっぱり毎度辛いですね。

今まで多くの別離を経験してきましたが、これほど寂しい別れはほんと初めて。

どんどん精神力が削られていく中、それでも魚を焼きつづける卯月です。

 

 

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ミーコとケア(2)

2019-02-21 05:15:47 | ペット その他猫

 

あまり楽しい話ではありませんが、しばらくお付き合い下さいませ。

 


 

昨日は一日ミーコと二人、寝室に隠って過ごしておりました。

途中、Y'sさんが様子を見に来てくれて、「手足が温かいからまだ大丈夫。」と励まして下さいました。
(ありがとうございます)

経験者の方達の言葉が、いつも私を前向きにさせてくれます。

とはいえ、刻一刻と変化するミーコの容態。

Y'sさんが帰った後、一生懸命に水を飲んだのだけど、その後は焼いたカレイをペロペロ舐めただけ。
もうかぶりつく力もないんでしょうね。

それから抱っこして背中を擦り、段ボールベッドにもう一枚ふわふわのブランケットを追加しました。
骨と皮だけになった背中に、少しでも優しく当たるようにしたのです。
オイルヒーターのスイッチも入れ、室温の調節を。

しばらくすると、のそっとベッドから這い出してきて、
ハの字に滑りながらどこかへ行こうとするので、慌ててトイレまで連れて行きました。

結果、黒っぽい下痢。
そしてトイレの中で横たわります。

排便すら体力を使うということが目に見えて分かりました。
再び抱っこをし、お尻を拭き上げ、足も念入りにウェットティッシュで綺麗にしました。
ミーコはわりと潔癖で、トイレの匂いを嫌うからです。

再びベッドに横たわらせ、温かくしたブランケットを被せる。
ホッとした顔が印象的でした。

 

紙のように軽くなったミーコを抱いたら、涙が出てきて困ります。
昨夜は主人の帰りが遅いと分かっていたので、自分の精神状態を安定させるのに苦労しました。

 

どんなにしんどいだろう。

替わってあげられたらいいのに。

孤独じゃないだろうか。

一緒に逝ってあげられれば幸せかな。

 

横になりながらもなかなか睡眠に落ちていかないミーコ。
目を開けた状態で何と闘っているんでしょうか。

時々気晴らしに、ベッドの上に連れてきて、手足の温度を確認します。
いつもより低いのは仕方ないこと。
血流のマッサージをしながら、ミーコの感触を手に記憶させます。

元気だった頃は主人にべったりで、私にはあまりくっついてこない子でした。

「なんでやろな。こっそり、いじめてるんちゃうか?」

・・・・と不本意な言葉も吐かれたりしましたが、もちろんそんなわけありません。

今は抱っこされても抵抗する力すらないし、鼻先にチューしても逃げたりしません。
ある意味幸せですが、どれだけ逃げられても元気な方が良かったな。

ミーコが居ない生活はそれはもう味気ないものですが、
散々泣き明かした後、私はきっと受け入れることが出来るんでしょう。
問題は主人の方かもしれません。


夕べ、主人が買ってきてくれたオムツを初めて履かせてみました。

夜遅くに、またしてもトイレをもよおしたミーコは、床を滑りながらいつもの場所へ向かおうとします。

即座に抱きかかえ、オムツをしたままトイレへ。
もはや違和感すら感じないのか、そのままの状態で排便をしました。

またしても黒い下痢。
即交換。
慣れていないので、二人がかりで付け替えました。

お尻を念入りに拭き上げ、新しいオムツを履かせたら、その後から「不思議な顔」でお尻を舐めようとします。

「舐めなくていいから、もう休もうか。」

それに納得したわけじゃないんでしょうけどね。
段ボールハウスに入り、横たわってくれました。

私が眠る直前、スポイトで水とお薬をあげ、夜中・・・というか朝方にもう一度スポイトで水を飲ませました。
するとまだ足りなかったのか、自発的に皿から水を大量?に飲んだのです。
餌こそ見向きもしませんが、それでも水は飲んでくれています。
その強い意志に思わず嬉しくなりました。

介護が長引くことを想定し、ネットスーパーでの買い物を主流に生活することにします。
野菜もお肉も家まで届けてくれる・・・・まるでサザ●さんの三河屋さんみたいですね。
これならいつでも魚を焼いてあげられるな。

長引くと言いながらも、頭では理解してるんです。
ご飯を食べない彼女が、そんなに長く保たないことも。

あくまで・・・・・・願望です。

 

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ミーコとケア

2019-02-20 10:00:34 | ペット その他猫

 

月曜から一泊、友人の送別も兼ねて、富山を離れておりました。
ミーコがこんな時期なので後ろ髪を引かれましたが、
送別が出来なかったらそれもそれで大変後悔すると思い、思い切りました。
結果、とても楽しい時間を過ごすことが出来、本当に行って良かったと感じています。



さて、

重篤状態・・・・といっても過言ではないミーコ。
主人曰く、丸々二日間、何も食べていない・・・と。

水も飲まず、何も食わない。

もちろんそんなことは想定内だったので前もって「スーパーで焼き魚買ってあげて」とお願いしておいたのですが、
残念な事に一口も口にしなかったそうです。

「そんなに安くもなかったけどな」と落ち込む主人。

「仕方ない。まあ、とにかくこっちで魚買って帰るわ」と約束する私。

何となく・・・ミーコの気持ちが分かる気がしたのです。

そして夕べ遅く、デパートで購入した「新物・笹カレイ(二尾580円)」をロースターで焼き、とことん匂いを立たせました。
(デパートのおばちゃんもまさか猫の為に購入したとは思っていないだろう)

言わずもがな、猫の鼻はものすごくよく利きます。
たとえ年をとっても。

わざわざロースターを二階に持ってきてまで、魚の焼ける匂いをミーコに届くようにしました。
そして上手く色味のついた笹カレイをしっかり解し、少々冷まします。



ぐったりしていたはずのミーコでしたが、鼻をヒクヒクさせながらハウスからゆっくり登場。

祝・食べました(笑)

もちろんほんの少しですが、食べました。

水も飲みました。

自発的にご飯を食べたことはとても重要です。
まだ生きようとしている。
そんな意志が感じられました。

実は夕べ、ミーコは自分専用のハウスで粗相をしてしまいました。

これは初めてのことです。

おしっこを我慢出来なかったのか、はたまた尿意を感じなかったのか・・・・

どちらにせよハウスは廃棄処分となり、次のハウスは段ボールを利用する事に。

まず、1番底にペットシートを敷き詰めます(これはコストコの安いヤツ)
そして主人考案、新聞紙をくしゃくしゃに丸めて、ポケットコイルのように並べます。
その上に古くなったバスタオルを敷き、ミーコを乗せ、上からブランケットを被せました。

いつものペットヒーターは外し、近くにオイルヒーターを設置します。
体温調節が出来なくなるので、絶対に室温を保たなくてはなりません。

ブランケットも重すぎると苦痛になるので、軽量なものを選びます。

段差を少なくして、段ボールの前部分を切り取れば完成。

これでおしっこをしても、タオルとシートを交換すれば良いだけです。

過去のハウスは暗くて、よく鳴いてました。

もしかすると視力が衰えてきていたのかもしれません。

猫も暗闇を怖がるのかな?

ご覧の通り、骨が透けて見えるほど痩せています。
今、恐らく・・・1.5kgくらいでしょう。

11月の頃はこんな風に甘えん坊な目をしていました。
本当に元気でした。
でも体重は徐々に減っていたのかも。

12月も雄叫びをあげ、「抱っこ!」と要求してくるほど元気でした。

夜中に何度も起こされ、主人は万年寝不足ですが、彼にとってはこれも大切な仕事なのです。

このときは餌もパウチ、固形、どっちも食べていました。

お医者様へ向かうときもニャーニャー、元気よく抗議の声。

それが一月です。

 

二月・・・というか、ここ一週間ほどで一気に悪化した体調。

ミーコの胸には腫瘍(恐らくは癌)が隠れていて、一年近く薬(ステロイド)で症状を抑えてきましたが、
もしかすると限界が訪れたのかもしれません。
そしてこの時の甲状腺の数値は基準値を大きく下回っていて、腎臓がじわりと悪くなっていました。

先生は「三週間後にまた計ります」と仰ったので、その通りにしました。

きっとこれが最後の診察です。

腎臓の数値は更に悪化。

この日を境に・・・・・ミーコの食欲はほとんど無くなってしまいました。

彼女には最後まで美味しいと感じてもらえる魚を用意しようと思っています。
今まで健康のために我慢してきましたからね。



読者様の中には「猫にここまでしなくても」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、
ミーコは私の子供であり、家族よりも家族であり、かけがえのない存在です。

たくさんの癒やしと楽しさ、何よりも慈しみ方を教えてくれました。

幼い頃から猫好きだった私は母に「猫が飼いたい!」と毎日の様にせがんでいたことを思い出します。

「動物を飼うことは罪作りなことや」

と母は取り合ってくれませんでしたが、今は何となくその気持ちがわかるんです。

正直、病に罹ったペットを最期まで看取るには相当なお金が必要です。
ここ4年ほど、毎月3-4万の診察&薬代がかかっていました。
猫は生き物ですし、当然病気にだってなります。
病気になったらちゃんとお医者様に連れて行かなくてはなりません。

猫好きだった母は「貧乏やったら動物は飼ったらあかん」と言ってました。

なるほど・・・と思います。

母がそういうのは、大昔に飼っていた二匹の犬が隣の犬に移された病気がもとで死んでしまったからです。

その頃父もまだまだ駆け出しで、病院に連れて行っても大金を払って治療が出来ない状況でした。
当然、どんどんやせ細り、最期は何も出来ないまま二匹は死んでいきました。

母は悔やんで悔やんで、生活が安定してきても「二度と犬・猫は飼わない」と頑なだった。
本当は誰よりも犬・猫が好きだったんでしょう。


ミーコに関しては、私がハタチの時に我が侭を言って貰ってきました。
(フリーペーパーで見つけた)

雑種とは思えぬ整った容貌。
のんびりおっとりした性格。
犬派の父がころっと猫派になるほど可愛い子でした。

その後、主人と交際を始め、元々猫好きな主人はこっちがどん引きするほど彼女を可愛がってくれました。
あの時は私の方がクールだったな、きっと。

嫁入りし、富山に連れてきた時も多少不安だったけど直ぐに馴染んでくれて、
作ってもらったキャットウォークを嬉しそうに闊歩していました。

誰からも可愛がられて、本当に幸せな猫だったと思います。

 

二十年近く。

私に至っては母親よりも長く生活したわけで・・・・

そりゃもう、思い入れは半端じゃありません。

こんな可愛い猫には二度と会えないし、私は二度と猫を飼うつもりはありません。

主人は不満そうですが、我慢してもらいます。


ミーコは一生に一度、神さまがくれた出会いでした。

その思い出だけを大事にしていこうと思います。

 

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ミーコと先生

2019-02-17 09:31:54 | ペット その他猫



昨日は定期検診でした。(三週間に一度高岡へ通っている)

甲状腺の値は何とか基準内におさまっておりましたが、今度は腎臓が悪い。
一気に跳ね上がりました。

腎臓の悪化が食欲不振に繋がっているとのこと。
体重は前回2.1kg→1.8kgまで減少していて、それはもう骨と皮のような状態です。

ここにきて、いつもはしっかりと指針を示してくださる先生の顔に陰りが見えました。

「皮下点滴の為に毎日来て、いづれは自宅で───」

いつもなら「そうしてください」と断言される方なのですが、今回は飼い主である私たちの判断に任せると仰います。
いよいよ末期なんだなぁと感じ、ミーコのストレスや負担を考えると「難しい」という結論に至りました。

ミーコは来月二十歳です。

本来ならもっと早くにどうにかなっていた子でしたから、もう充分過ぎるほど助けてもらいました。
六年は長生き出来たと思います。

───なので薬を飲ませつつの自宅療養を選びました。

ミーコの居心地の良さを重視して、好きな物を食べさせてあげて、余計なストレスから解放してあげようと思います。
進行した癌(たぶん)で身体のアチコチが痛いのに、これ以上苦労はかけさせたくありません。

ここから先は本当におまけのおまけ。
無理に頑張る必要もないし、自然に任せることにします。

ケージの中で主人の手から離れようとしない彼女は、恐らく一生懸命甘えているんでしょう。
色んな事を予期して。

ミーコは甘えん坊で、賢くて、誰よりも可愛い猫です。
きっと最期の日まで、その愛らしい顔で側に居てくれると思います。


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最近のミーコ

2019-02-13 19:52:48 | ペット その他猫



我が家のミーコも来月二十歳になります。
ごらんの通り、随分とやせ細りました。
前回の体重測定では2.1kg。
今も同じくらいかと。

食も細くなり、撫でると骨がリアルに感じられます。
それでも主人の元へ一生懸命足を運び、肩枕で寝るのが習慣なのです。

私たちにとっては何よりも大切な存在。
いつまでも長生きしてほしいと願う反面、こんなしんどそうな状況は一刻も早く終わればいいのに、と思ってしまったり。

猫の言葉は判らないので勝手な判断は下せません。
だからお医者様にも通うし、薬も飲ませる。
少しでも少しでも一緒に生きれることを願う。

もしかしたら、私たちのエゴで長生きさせているだけかもしれないけど、それでもそう簡単には手放せない子です。

ご飯も食べたり食べなかったりなので、一喜一憂の毎日を送ってます。



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ミーコ【動画】

2018-10-10 11:48:46 | ペット その他猫

 

 

特に動きのない動画ですが、最新のミーコです。
"ミーコ" を YouTube で見る

 

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今日のミーコ

2018-07-02 18:35:08 | ペット その他猫

 

 

ハウス(私たちはこう呼んでいる)の中で、盛大にゲロってくれた為、以前の可愛い苺型はお陀仏に。

で、今回は夏を意識した「スイカ」を試してみました。

今日なんて猛暑を通り越して酷暑でしょ?

クーラーガンガンに効かせていたら、いつの間にやら、すっぽり入ってくれてました。

こちら、メッシュ素材で洗うことも出来るらしい。

高さがあるので居心地は良さそうです。

冬は冬で、また新調しなきゃね。

肉まん型とかないかしら。

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