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手遅れの反省

私の父はお酒がまったくいけない人だった。 元旦の、ほんのわずかな屠蘇(とそ)でも赤くなるのだった。 たぶん、アルコール分解酵素が全然働かないタイプだったのだろう。 だから、わが家には飲酒の文化がなかったといってもいい。 ある元日の夕方、長姉の担任、K先生が訪ねてきた。 かなり飲んでいたらしく、赤い顔をしてふらつきながら、門の外の 電柱のあたりで「Mちゃーん」と何度も大声で姉を呼んだ。 酔った客 . . . 本文を読む
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