スコードリーダー ５

・F5建物内の配置について

スコードリーダーの戦術は研究されつくしている。F5建物内ドイツ軍の定跡的な配置はこのようになるだろう。



ジョン・ヒルは「ゲームが本当にリアルであるということと、プレイヤーがリアルだと感じることとはちがう」としているが、まさにそのとおりだと思う。この配置はゲームとしては成立するが、リアルではどうなのだろうか。
F５ヘックスに配置された分隊（１ユニット）は４火力で正面F3の７２火力に対している。第1ターンで36火力の準備射撃をうけるのは間違いなく、この分隊は2スタック（＝６分隊）のロシア軍を１ターン（3分間）足止めするためだけにここに配置されている。
ヘックスF6に配置されたドイツ兵は40メートル先の味方が挽肉になるのを見ても何も感じることはなく、ロボットのように黙々と戦う。ゲームだから。
しかし実際にはこれほどまずい配置はない。F5の建物は一瞬で壊乱状態に陥るのではないだろうか。



おそらくであるが、F5建物内の配置はこうでなければならないと思う。ゲームとしてどうなのかは分からないが。



火力の集中もあり、ロシア軍プレイヤーからみても「いちばんイヤな」配置なのではないだろうか。

スコードリーダー ４

あるいは第1ターンから損害をかえりみず突撃を行うというやりかたもある。





１スタック分、１８火力が火線をくぐりぬければ、ワンチャンスでF5建物の制圧は可能だ。
むしろその戦法のほうが「ただしいロシア軍の運用方法」なのかもしれない。

スコードリーダー ３

ヘックスG4の９火力（遠距離射撃）、J２の８火力あわせて１７火力による準備射撃をJ4（ポーラック小隊）に対しておこない、H4、G5、F４の通路を確保してからすみやかにF５の建物への突撃を敢行する。以上をもってロシア軍プレイヤーの基本戦術とする。
J4への射撃は１７火力、石造建築物で＋３、ベルキ大佐の指揮能力ー２、アベレージナンバーで「＋１」のモラルチェックを強いることとなるだろう。





もし準備射撃が失敗した場合、ヘックスJ2、ドボヴィッチ中尉の機関銃チームはつづく防御射撃期に２０火力＋１をうけ、壊滅する可能性が高い。





その場合ロシア軍プレイヤーは増援がくるまでF3の建物の確保するか、もしくは撤退を決断しなければならない。それ以上攻撃をつづけても無駄に兵員をうしなうのみである。

ゲームとしては「負け」であるが、そこで現実的な判断をするのもこのゲームの面白さだろう。

スコードリーダー ２

・ブリーフィング

ドイツ軍（第389歩兵師団）の射線は以下のように通っている。

ヴェルツェンベルグ小隊





ポーラック小隊




ケルソー小隊




不用意に道路に飛び出した分隊は、まず壊滅すると思ってよいだろう。
１６火力でアベレージナンバー（７の目）がでると仮定して、平地を移動中のユニットはー２の修正をうけるから「＋３」のモラルチェックをしなければならない。もしその射撃を指揮しているのがヴェルツェンベルグ大尉かケルソー軍曹であれば「KIA」となる。

スコードリーダー １

ジョン・ヒル「戦闘指揮官（スコードリーダー）」、１９７７年、アバロンヒル社。

・インスト
①回復→②準備射撃→③移動→④防御射撃→⑤前進射撃→⑥脱出→⑦突撃→⑧白兵戦、の８つの手順（フェイズ）を交互に繰り返す。

簡単なソリティアをやってみよう。
・ソロプレイシナリオ「親衛赤軍の小反撃」
１盤のA列からK列までをつかう。プレイヤーはロシア軍を担当。３ターン以内にF５の建物を完全に占有すれば勝利とする。
ドイツ軍は各建物のF6、J4、I7ヘックスに集中して配置し、いかなる移動も行わないものとする。