かくして伏見の夜は更けて、夜が明けるのであります。ネット上の評価が二分されるお宿でしたが、我々にはそうとうよかったと思いますよ。いろんなことが大満足の、伏見を後にして、北陸は金沢を目指します。京都から往復して四条のお宿にチェックインします。
金沢での邂逅は最大のイベントではあるのですが、個人情報的な面からもここで触れることはありますまい。さらりと終わらせて京都に舞い戻ります。時間はえらくかかったけどね。
経由したSAでお買い上げしたのが、NBAの八村選手で話題になった、ビーバーが売ってました。おひとり様3袋までとのことで、ミーハーにも買ってしまいました。けっこういい値段でしたね。サクサクしておいしいですよ。2メートルを超えるような皆さんには好評でしょうねえ。米の味がしっかりしてます。そういや、米菓子に関しても日本が間違いなく世界一でしょう。柿の種は中国向けお土産で、最高峰の評価をいただいたことを思い出しました。海外向けのお土産にぜひ日本の米菓子をお選びください。
夕方前に舞い戻ってきました、京都のど真ん中での宿泊は初めてでして。一方通行が多い土地柄にはちょっと心配でしたが、ことなくホテルにたどり着くことができました。VIA INN 京都四条室町というJR西日本系列だそうで、久しぶりのホテルらしいホテルでした。agoraのセール価格で泊まれました。
ふんどしならぬ、帯を締めなおして、さあ京の街をうろつきますよ。
和気入道ご夫婦は愛媛松山で着物姿で徘徊しておりますが、とにかく着物の人って少ないわけでして。男性になるとなおのこと。夏の浴衣を除くと数年で1人くらいしか見たことがありません。京の都ではそんなことはないだろうという想いのお上りさん夫妻であります。
四条界隈の着物屋さんを物色します。和気自身は特に狙ったものがありませんでしたので、冷やかし半分で家人のお供のノリでした。一件目の「だいやす」さんに入店しまして、「お二階にどうぞ」と案内してくれた着物姿のお兄さんが手にしていたのが、男物の袴でして、「それな~に?」的に聞いてみますと、珍品の綿馬乗小袴ではありませんか。数寄者があつらえたんでしょうが、ほぼ着られることなく仕入れたとか。しかも、売れない? のでお値下げしたとのことで、2階の男物コーナーにもって上げるところだったと。おお、偶然もいいとこ。サイズが合わなければ、それまでですが。「大きいかもしれませんね。合わせてみましょうか」と裾を帯にひっかけて着けさせてもらいます。「ちょうどいいか、ちょっと短いですかね」とのこと。当方、武術をやる故、ぜんぜんそのほうが都合がいいんで。結局、家人より先にお買い上げ、と相成りました。出会いだねえ、いきなりこれなら、財布のひももゆるんでしまいますね。家人は沖縄の帯やら足袋だの小物類をお買い上げ。袴は試着そのまま外に出ます。
新京極なんて数十年振り。変わったような変わってないような。着物姿の若い女性がチラホラおりまして、さすがは京都、着物人口が違うなあ、なんて家人と話してましたが。そんな人とすれ違っていて、気がつきました。これって、多分レンタルなんだろうなって。きれいな色使いで派手めの柄なんですが、どれも同系統な感じ。しかも、どの娘っこも着慣れた感がないというか、着物に着られてるというか。観光なんだろうかな、と。それはそれでいい体験でしょうから、まあ目くじら立てるようなことではありますまい。
新京極を歩いておりまして、どこぞの店員さんから家人に向けて「nice!」の大きな声がかかります。まあ、着物姿をお褒めいただくことはままあることですで、「ありがとうございます」と家人が言うと、「あ、日本の方でしたか?」と驚いておりました。和気殿は日本人扱いされないことに誇りをもっているのですが、家人が外国人に間違えられるのは珍しい。
まあ、これが京都の現状なんでしょうねえ。日本人が着物を着ないのは京都も同じなんだろうなあ。例えば、中国でパオやチャイナドレスを着てるのは外国人だけで、現地の人はそんなもの着ない、と。それでも着物装束の目撃回数や着物屋にお客がいる度数ははるかに高いのも間違いありません。
続いて財布の紐がゆるんだのは、たしか「シカゴ」さんです。ほぼused羽織専門店と化してます。数もすごい。外国人のお姉さんが一生懸命選んでました。店員のお兄さんも気さくに話してくれました。「いや~、ぼくたちは並んでる物の価値ってぜんぜん判らないんですよ」って。その潔さがいい。家人が2点、和気が1点お買い上げ。いや~、これってかなりお安いと思うよ、状態もいいし。
そろそろ、夕餉のお時間ですが、どこにしましょう。店が多すぎて迷ってしまいます。
選んだお店はこちら、「清水家錦」でございます。photoは翌日の昼に撮影したものです。「支度中」ながらお弁当を販売しております。
夜の店内はこんな感じでございます。
居酒屋でテレビがあるって、意外と結構珍しいかも。
カウンターの目前の壁ははこんな感じ。
まあ、いわゆる居酒屋さんなんですが、よ~く見るとこのような傾向が。
座ったカウンターからうえをみあげると・・・・・・
その手のお店なんですか。今年の戦いはすでに終わってますが、クライマックスシリーズまでは盛り上がったんでしょうかね。サイン色紙もテレビもそれら用なんでしょうねえ。表からではまったくわかりませんでした。
まあ、そんなんは偶然でして、和気的には特にテンションが上がるわけでもなく。オーダーいきましょ。
プレミアムモルツ京都版。味の違いは判りません。おいしさは違わない。
白子の炙り。悪くはないけど、炙りきってないというか、生というか。ちょいと微妙かな。
大徳寺甘唐辛子の天ぷら。これはなかなかよかった。
もつ煮込みは滅茶苦茶うまい。これまでいただいた中でもTOPクラスかも。絶妙な辛さがいい。
ゴボウのから揚げも味が濃いけどよかった。量はちょっと控えめで終了。明日もありますし。でも、京都のラーメンもどっか行きたいなあ。意外と閉店時間が早いようで、結局はこれにておしまい。
最終日はホテルにお願いしてチェックアウト後もちょっとだけ車を置かせてもらうことができました。ありがとうございます。
それより、ここの朝食が無料というか、セットされてるんですがね。これが非常にクオリティが高い。だし巻き卵やサバの味噌煮、佃煮とか美味しかったですよ。得した気分。この金額なら、なお文句ないですねえ。次も来たいぜ。
そして、和気入道のお気に入りの「錦市場」へ。朝食前に近づいたら全然お店が開いてないようで、いったんホテルに戻って前記の朝食をいただきまして、再チャレンジ。
月曜日ということも関係しているのか、午前9時ごろでもシャッタークローズも結構おおい。地面もこんなに綺麗じゃなかったよね。さあ、どんどん歩いていきますよ。
漬物ばっかりだったと認識していた頃とは変わってきますよねえ。
やはり外国人の多いこと多いこと。それ向けに商売もシフトしてるのも致し方ないですよね。お店によっては「触るな」「食べるな」的な表示がたくさんあったりして、商店のみなさんも苦労されてるんでしょうね。いちばん驚いたのは、中国の最高峰白酒「茅台酒」がショット売りとおぼしき値段で置いてあるお店があったりして、そんなニーズもあるんですかね。インバウンドのインパクトを垣間見ましたねえ。保守的といえる京都であっても、ニーズというか時勢に合わせるようになったんでしょうね。アメ横化したとでも、いえましょうか。
結局は、錦市場では何も買いませんでした。なんか、ねえ食指が動ききれなかったというか、時間的余裕がないと消費につながらないのか。次回はもう少し余裕をもって回りたいものです。
その代わり? に大丸百貨店にてお買い上げがこの2点。自分ら用のお土産です。
黄桜はビールメーカーとしてやっていかれては如何でしょうか。というくらい美味しい。
こちらは「英勲」純米吟醸生原酒24h。24時間以内に瓶詰めしたんですと。伏見の酒を探していると、店員のお姉さんが「入荷したばかりなんですよ」とのこと。素晴らしい出来栄え。その名に相応しいお味でございました。
和気入道お留守番子ども向けには、清水家のお隣にある餃子をお持ち帰りで。大好評でございました。前夜も行列が絶えない、それくらいの人気店です。次回は店内で食いたい。
かくして、京の都を後にします。名勝地とかは行きませんでしたが。まあ、次への課題として残しておきます。帰りの車中は、満足の振り返りと化した感じでしたね。これまでは、ホントに遠かった都でした。軍資金が貯まれば、また来訪しますよお。