連続講座の最終回は、臨床心理士の先生をお招きし、
『産後のうつ・親のうつ』について、講義をいただきました。
うつ病というのは、気分障害という病気に分類されるそうです。
日本人は、一生のうちに16人に1人はうつ病にかかる。
しかも、女性は男性の2倍かかりやすいとか・・・
うつの症状は
①気分が落ち込む。
②興味・喜びが感じられない。何をしても気分が晴れない。笑わなくなる。
この症状に伴い、不眠・食欲不振・罪悪感・自殺願望などがあらわれます。
頭痛や背中などからだの痛みが自覚症状であっても、
診察で気付かれないこともあるそうです。
現代型は、適応障害のようなうつ病もあり、
自分の好きなことは楽しくやれるため、わがままだと誤解される。
うつ病の患者さんは、あまり人と話をしたくないというのが基本的にある。
自分ではうつ病だと思わないから、辛いと言わない。言えない。
~こんな人はうつ病の危険因子!~
●自分でやらなきゃ気が済まない人
●人に任せられない人
●生真面目過ぎる人
・・・考え方の『バランス』が偏ってしまうことが危険
◆例えば、こんな事例◆
第一子の息子を出産し2ヶ月半。里帰り出産から戻りアパート暮らし。
妊娠前はフルタイムで働き、出産後は家事と育児を完璧にと決意!
ベッドの掃除、布おむつで育児、母乳のために良い食事・・
妻としても、母としてもベストを尽くす!
でも、現実は思うようにできない。
実家にいた時はよかった。
実家の親が抱っこをするとすぐに泣きやむ。
なのに、自分にはできない。
自信をなくし、自分を責め、自分への怒り。
「子どもを産んだ母親は、幸せ」
という世間の雰囲気に、自分の気持ちを言いだせないうちに
子どもがかわいいと思えなくなる。・・・。
決して、特別な話しではありません。
こんな時、「そこまでしなくても・・」って言いたくなりますよね。
でも、それよりも
「子どもや旦那さんのために一生懸命やっているから、
子どもや旦那さんが健康でいられるのね」
と、肯定的な言葉で励ましたいという気持ちを伝えることが大切。
「がんばれよ!」よりも、「よくやってるよ」
うつの辛さを想像し、あるがままの言葉に耳を傾け、
その状況に共感し、愛情を持って言葉をかける。
今日の感想にも
『相手の話をあるがまま聴くことの大切さを学んだので、
よく話を聴く姿勢をこころがけたい』
とありました。サポーターさんの心意気に改めて感謝です。
今日、受講していただいたみなさんをはじめ、
『支えてくれる人が近くにいるんだよ』ってことを、
子育て中のお母さん方にお知らせしていかなければ・・と感じました。
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