思いつくままに

ゆく河の流れの淀みに浮かぶ「うたかた」としての生命体、
その1つに映り込んだ世界の断片を思いつくままに書きたい。

人類滅亡?

2024-04-17 22:36:17 | 随想

<お花見>

 福島原発1号機の原子炉は震度6強(300ガル)の揺れによって倒壊するおそれがあるとのことです。この警告を出しているのは鹿島建設と共同で原子炉の耐震研究をしたことがある人で、森重晴雄という方です。そのときの研究対象が偶然にも福島原発1号機だったそうで、その構造や耐震性をよくご存じだそうです。

 2022年6月と2023年3月に東電が公開した、原子炉を支えているペデスタルという鉄筋コンクリート製の構造物付近を写した写真によってわかったそうです。先の事故による高熱によってペデスタルのコンクリートが解け、鉄筋も破断していることがわかり、大きな揺れ(計算上、300ガル以上)がくれば崩壊し、原子炉が倒れるとのことです。倒れる方向もおおよそわかっており、その方向には392本もの冷却中の使用済み核燃料棒が入った冷却用プールがあって、その水が抜けると冷却ができなくなります。すると、再び核分裂が始まり、半径80㎞以内に人は近づけなくなります。つまり、その範囲に入る福島第1原発、第2原発共にまったく管理不能になるわけです。そこには3,000トンもの核燃料があり、それらが核分裂をすると強い放射能を持ったダストが拡散します。その拡散で宮城県の女川原発も人が近づけなくなり、制御不能になります。連鎖的に、青森県の東通原発、北海道の泊原発も同様になり、東、北日本は壊滅します。これは西の方にも広がります。静岡県の浜岡原発、日本海側に並ぶ柏崎刈羽原発、志賀原発、敦賀原発、大飯原発、美浜原発、高浜原発、島根原発、そして、四国の伊方原発、九州の玄海原発および川内原発、すべて連鎖的に制御不能になります。つまり、国内すべての原発が制御不能になって、日本列島全体に人が住めなくなります。これは日本国内に留まりません。強い放射能を持ったダストは偏西風などに乗って世界中を汚染します。そして、その放射能で、人類を含め原生生物は滅亡してしまかもしれません。

 なお、日本気象協会のホームページで、東日本大震災以降、日本で発生した震度6強以上の地震を数えてみたところ、14回も発生していました。東日本大震災は含んでいません。つまり、1年に1回は発生していることになります。

 このことに強い危機を感じた森重氏は、原子炉の倒壊を防ぐための具体的な方法を示し、政府に対策を要求していますが、それは東電の問題だなどと言って、聞く耳をもたないそうです。東電は、原子炉が倒壊する可能性は極めて低いと言っているそうです。しかし、政府や東電は、原発については十分な安全対策をしているので過酷な事故は起きないと安全性を強調していたのに、東日本大震災で実際に事故は起きてしまいました。それは「想定外」だったそうです。原子炉が倒れてもまた「想定外」と言って責任を逃れるつもりでしょうか。そうして、日本に人が住めないような状態になったら、彼らは真っ先に海外へ逃げるつもりでしょうか。しかし、そうはいかないでしょう。世界中を放射能で汚染させ、人が住めない状態にしてしまうのですから、逃げた先の国の人々が彼らを許すはずがないと思います。

 森重氏は、いまだに原子炉に溜まっていて、13年かかっても1gも取り出せていない燃料デブリを取り出す方法も考案しています。政府や東電はどうしてこのような人を無視するようなことをしているのでしょう。不思議でなりません。森重氏はこういうことを言っています。

 東京電力は福島第1原子力発電所の事故処理を適切に進めるだけの技術力を有していません。それも無理からぬことで、東京電力は原子力発電施設のユーザーにすぎないからです。福島第1の4基の事故炉を廃炉にするには、原子力発電プラントのメーカーはもちろんのこと、各分野の研究者や有識者の知見を結集しなければなりません。政府や東京電力は、あいかわらず「原子力村」の内輪だけで対処しようとしているようですが、それではいっこうに解決できないのです。

 以上の詳しい内容は森重氏が緊急出版した『差し迫る、福島原発1号機の倒壊と日本滅亡』という本に書かれています。できるだけ多くの人が読んでほしいと思います。



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