試合前、カンプ・ノウに乗り込んだマドリーのメンバーには「勝利への意欲」が漲っていた!(それでこそマドリーだ!)。この雰囲気は、去年のCLで見せた「不屈の闘志」の再現である。おそらく選手達はPSGやマンCやリバプールを破った時の奇跡の逆転を思い返して、自分達が絶対勝つんだという「チームの高揚感」を感じていたと思う。
確かに状況はマドリーに不利であった。今季クラシコを4戦し、最初こそ3ー0で勝ったがその後は「3戦とも負けている」訳で、バルサの調子は「押せ押せムード」である。リーガでは「ほぼ優勝決定」の状況で、チャビ監督の采配が徐々に形になって来ているところが頼もしい。場所はホームのカンプ・ノウだし、マドリーなんか「一捻り」しちゃうもんね、ってな雰囲気だった。
唯一の懸念は「怪我人」の多さだろう。特に、怪我してるのがペドリ、デンベレ、フレンキー・デヨング、クリステンセンら「主力選手」というのが痛い。幸いにハフィーニャやセルジ・ロベルトやジョルディ・アルバなどの活躍で勝利は重ねているが、やっぱり層の薄さは否めない。対するマドリーはようやくアラバが戻って来て、マンデイだけまだ欠場だが、ほぼフルメンバーである。果たして決戦の行方はどうなのか?
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というわけで、正直言うと「前半」はドキドキ・ハラハラして見ていた。そして危惧していた通りバルサが絶好調でマドリーのゴールを攻めまくっている!(怖いよ~)。圧倒的なボール支配率でゲームを作っていたのはバルサである。一進一退の膠着状態が続く中、前半終了間近の45分過ぎに一瞬の隙を突いて、マドリーの伝家の宝刀「電撃カウンター」が炸裂した!
ロドリゴ、ベンゼマ、ヴィニシウスの3人が、三線速攻で一直線にバルサのゴールへ向かう!。ディフェンスと3ー3の絶好の得点場面である。そこでボールを運んでいるヴィニシウスはいつもなら右の「ベンゼマ」にパスしてお役御免となるのだが、今回は何とパスを受けたベンゼマがセンターでフリーになっていたヴィニシウスに「返した」のである!。これではさしものテア・シュテーゲンも防ぎきれず、マドリーファンの「ゴォォォール!」の雄叫びがピッチに轟いたのだった!(やったぜぃ!)
そしてなおもマドリーの猛攻は続く!(行け行けぃ~!)。49分には右サイドライン際でミリトンが「意表を突くパス」をモドリッチに出し、あっという間にバルサのDF3人を置き去りにしたモドリッチはセンターで待っていたベンゼマへ、「どうぞシュートして」という絶妙のラストパスを送った。待ってましたとばかりにベンゼマが左隅にゴールする(ベンゼマはシュートが上手い!)。こうなると試合の主導権は完全にマドリーが握ったも同然である。そしてバルサに休む暇も与えず、58分にはべナルティーエリアでヴィニシウスをケシエが倒してしまい、ベンゼマが「PKを確実に決めて」3ー0とする。この時点で、2戦合計得点数は3ー1でマドリーが上回っている。
この辺りになるとスタジアムの9万人のバルサファンは静まり返った。そして81分、止めの「4点目」がゴールを揺らした。ベンゼマの「ハットトリック」である。
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バルサのレバンドフスキは精力的に走り回ったが得点することは出来ず。後半の49分にディフェンス陣が破られてベンゼマに痛恨のゴールを決められてからは、「マドリーの良いところだけ」が目立った試合だったと言えよう。マドリーのチームとしての「まとまりと一体感」は際立っており、何よりベンゼマの言葉がそれを象徴していると思う。
ベンゼマのコメントは「自分が世界一になる為じゃなく、このやうな試合でプレーするために努力している」だった。彼のフォア・ザ・チームの精神と、温厚で誰とでも分け隔てなく接する「人柄」が素晴らしいのだ。この「家族のような結束力」がマドリーの輝かしい力の源泉であり、奇跡の逆転勝利を呼び込む魅力の一つである。
いやー、これじゃあますます「マドリーのファン」になっちゃうじゃないかい!
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