アルビン・トフラー研究会(勉強会)  

アルビン・トフラー、ハイジ夫妻の
著作物を勉強、講義、討議する会です。

第一の波から第二の波の正面衝突

2024年07月26日 21時22分33秒 | 第三の波
もう一度、本書を読み返してみます。
「目次」第二の波・第2章文明の構造:暴力的な解決~肉体的労働に頼っていた動力(38ページ~42ページ)まで。

第一の波の数百年続いた農業型社会が、第二の波の産業型社会に取って代られる様を「暴力的な解決」「肉体的労働に頼っていた動力」の小節で解いています。小節全文を載せます。
※「-38」は本書ページ数ですので、今後読む際は無視してください。

アメリカの南北戦争も、日本の西南の役から明治維新の勃興も、ロシア革命による社会主義国家誕生も、その真相は「第一の波と第二の波の正面衝突」であるとする論は、納得のいく展開です。産業革命により農業文明の世界は一変した。そして農業型社会の循環可能なエネルギーは、産業型社会は産業革命により再生不可能な使い捨て、公害をもたらす石炭・石油エネルギー(原子力含む)へと大きく変化して現在に至っている。では第三の波では???

2012年公開の「レ・ミゼラブル」(ミュージカル映画)で、主人公のジャン・バルジャンが、トゥーロンの徒刑場(帆船場)で船を引き上げる作業から始まる風景(ルック・ダウン~)が、まさに第二の波が押し寄せる以前のフランスを象徴する「肉体的労働に頼っていた動力」のシーンです。小説全編を読んだ方は理会できると思いますが、このトゥーロンの徒刑場に囚人を送るために、ナポレオン法典以来の悪法で、パンを一切れ盗んだために「禁錮5年」などとして徒刑場に主人公を送り込んで「肉体的労働」を課していたのです。小説ではパンを盗んだのではなく、飢えてひもじい思いをしていた姉の子供のためにパンを盗もうとして窓ガラスを割っただけの話だったのです。そして脱走を試みて失敗し、追加刑19年が経過して、やっとトゥーロンの徒刑場から仮出所してレ・ミゼラブルのストーリーが始まります。しかしジャン・バルジャンにとって、トゥーロンの徒刑場での生活がけっして無駄でなかった事は、縷々ビクトル・ユゴーが書いています。徒刑場で文字の読み書きを覚え、法律というものも学習し、庭師であった主人公は今の世の中の仕組みを覚えることが出来たのです。そしてマドレーヌと名前を変えて第二の波の産業型社会の波頭の経営者となる・・・後は映画を観てください。法律と良心、自身と正義のあり方、これは第三の波の思考にも通じる小説展開です。小説は大作ですが、よく読みこむとおもしろいですよ。


暴力的な解決

 第二の波がさまざまな社会に押し寄せるにつれて、過去の農業社会を守ろうとする人びとと、未来の-38産業社会のパルチザンとも言うべき人びととの間で、血みどろの、長い戦いがはじまった。第一の波と第二の波は正面衝突を起こし、両者の激突の途上にいた旧時代の人びとは、駆逐され、しばしば大がかりな殺戮の対象となった。
 アメリカでは、この衝突は農業による第一の波の文明を確立しようとするヨーロッパ人が入植してきたことによってはじまった。白人による農業文明の潮流は、情容赦なく西へ西へと押し寄せ、インディアンを追い立て、遠く太平洋岸まで、つぎつぎと農場と農村を生み出していった。
 しかし、農民のすぐ後に続いて、来るべき第二の波の時代の先兵とも言うべき初期産業人たちがやってきた。ニューイングランドと大西洋岸中部諸州には、工場や都市が急激に出現するようになった。19世紀半ばまでに、東北部は工業地帯として急速な発展を続け、銃器、時計、農機具、繊維製品、ミシンなどの製品をつくり出した。反面、そのほかの地域では、まだ農業の勢力が支配的だった。第一の波と第二の波との間で、経済的、社会的緊張が高まり、1861年には、ついに武力闘争にまで発展したのである。
 南北戦争は、多くの人が考えているように奴隷制度をめぐる道徳的論争や関税問題といった、狭い経済的対立だけが原因だったわけではない。あの戦いが決着をつけようとしたのは、もっとはるかに大きな問題であった。つまり、豊かなこの新大陸を支配するのは農民なのか、それとも産業主義を支持する人びとなのか、第一の波の勢力に屈服するのか、それとも第二の波の勢力が勝利を収めるのか、それが戦いの真の原因だったのである。未来のアメリカ社会が、基本的に農業型社会になるか産業型社会になるかの分かれ道であった。北軍の勝利によって、賽は投げられた。アメリカの産業化が確定したのである。その時以来、経済の面でも政治の面でも、あるいは社会生活、文化生活の面でも、農業は後退を続け、産業は興隆-39への道をたどることになった。第一の波は後退し、第二の波が鳴物入りで押し寄せてくることになった。
 同じような二つの文明の衝突は、ほかの国にも起こっている。日本では、1868年にはじまった明治維新のそれで、過去の農業時代と未来の産業化時代との間の相克の、まぎれもない日本版であった。1876年に実施された士族の家禄廃止による封建制の終焉、1877年の薩摩藩の反乱による西南の役、1889年の西欧型憲法の公布、これらはすべて日本における第一の波と第二の波の衝突を反映する出来事であり、日本が世界の第一級産業国へと進んでいく、第一歩だったのである。
 ロシアにおいても、第一の波と第二の波の勢力の間で、同じような衝突が起こった。1917年のロシア革命は、南北戦争のロシア版であった。一見、主要な争点は共産主義体制をとるかどうかにあったように見えるが、実は、ここでも問題の中心は産業化であった。ボルシェビキは、最後の最後までしぶとく残っていた農奴制と封建領主の専制にとどめをさすと、農業を背後に押しやって、意識的に産業化を推進した。ボルシェビキもまた、第二の波にくみする政党になったわけである。
 さまざまな国で、第一の波と第二の波の勢力がつぎつぎに衝突し、政治危機、動乱、ストライキ、クーデター、戦争などが起こった。しかし、20世紀の半ばまでに第一の波の勢力は粉砕されてしまい、第二の波の文明が、地球を制覇したのである。
 今日、産業主義に立脚する社会は、地球上の北緯25度線と65度線の間にベルト状をなしている。北アメリカ大陸では、およそ2億5千万の人間が産業社会的生活様式にしたがって暮している。西ヨーロッパでは、スカンジナビアの南からイタリアにかけて、やはり2億5千万ほどの人間が産業主義にもとづく社会を形成している。東に向かうと、「ユーラシア」工業地帯、つまり東ヨーロッパとソビエト西部が産業主義文明圏であり、ここでも2億5千万の人間が産業社会特有の生活を送っている。そ-40最後にあげなければならないのが、アジアの産業地域で、日本、香港、シンガポール、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、中国本土の一部の地域を含み、ここにもまた、2億5千万の産業社会人口がある。結局総計すると、産業文明に属する人間はおよそ10億にのぼり、地球全体の人口の約4分の1に相当する。
たしかにこれらの国は異なった言語、文化、歴史、政治形態を持ち、その根深い相違が戦争にまで発展しているのも事実だが、第二の波に属する社会には、共通の特徴がある。だれでも知っているような相違の背後に、実は、共通の基盤とも言うべき類似性がひそんでいるのだ。
 そして、現在の体制と衝突をくりかえしている今日の変革の波を理解するためには、われわれは、これら社会に共通な構造、表面からは見えない、第二の波の文明の骨組みを、はっきりと見きわめなければならない。なぜなら、ほかならぬこの産業社会の基本構造そのものが、いま粉砕されようとしているからだ。


肉体的労働に頼っていた動力

 新しい文明にせよ古い文明にせよ、あらゆる文明の前提条件はエネルギーである。第一の波が生み出した社会では、エネルギー源は、人間や動物の筋力という「生物による動力源」か、または太陽熱、風力、水力といった自然の力に頼っていた。炊事や暖房のために、森林が伐採された。水車がひき臼をまわした。なかには潮の干満を利用した水車もあった。田畑では、灌漑用の水車がギシギシと音をたててまわっていた。家畜はすきを引っていた。フランス革命の頃でさえ、ヨーロッパでは、エネルギー源として1400万頭の馬と2400万頭の牛がいたと推定されている。このことは、第一の波の社会で利用され-41ていたエネルギー源が、すべて再生可能だったということを意味する。伐採した森林はいつかは自然が回復してくれたし、帆をはらませる風も汽船の外輪を廻す川の流れも、自然によって循環した。エネルギー源として酷使された家畜や人間も、交代要員にはこと欠かなかった。
 これに対して第二の波が生み出した社会はすべて、石炭やガス、石油といった、一度消費してしまえば再生不可能な化石燃料にエネルギー源を頼るようになったのである。1712年、イギリスの技術者トマス・ニューコメンによって実用にたえる蒸気機関が発明されて以来、革命的変化が起こった。有史以来はじめて、文明が単に生みだす利子で生きていくだけでなく、自然の貯えてきた資本を食いつぶしはじめたのである。
 地球が貯えてきたエネルギーを少しずつ食いつぶすことは、産業文明を成立させるにあたって、目に見えない補助金の役割を果たした。これによって産業文明は、非常に急速な経済成長を実現した。第二の波が押し寄せた国は、古今東西を問わず、いずれも安い化石燃料が際限なく手に入るという想定のもとに、壮大な科学技術の体系と経済機構を打ちたてた。資本主義社会であろうと社会主義社会であろうと、また東洋であろうと西洋であろうと、明らかに同じ転換が起こったのである。つまり、どこにでもあるエネルギーから特定の場所に集中しているエネルギーへ、再生可能なものから不可能なものへ、種種雑多な種類の資源や燃料からほんの数種のエネルギーへという変化が起きたのである。化石燃料は、第二の波に属するあらゆる社会の、基礎エネルギーとなった。

第三の波からパワーシフトそして富の未来に至る一貫性とは?

2024年06月21日 03時07分34秒 | トフラー論より
第三の波からパワーシフトそして富の未来に至る一貫性とは?

『第三の波』の序論で
『新しい価値観やテクノロジー、新しい地政学的関係、新しいライフスタイルやコミュニケーションの方式などのぶつかり合い-9のなかから、急速にその姿を明確にしつつある世界は、まったく新しい発想、新しい類推、新しい分類、新しい概念を要求している。われわれは明日の世界の胎児を、過去の因習に閉じこめることはできない。従来、正統とされていた態度や風潮もまた、通用しない。この未知の、新しい文明に関する記述を展開していくと、いま世間に氾濫している気取ったペシミズムに挑戦する論拠が、次第に明らかになってくる。絶望が-絶望を口にして努力を放棄する身勝手が-もう10年間、あるいはそれ以上にわたってまかり通り、文明を支配してきた。(たしか、C・P・スノウがかつて書いていたと思うが)絶望は単に罪であるばかりでなく、とうてい是認することのできない不当行為なのだ。これが『第三の波』の結論である。』
と明記している。

また、『富の未来』の終わりに-で、
『悲観論をとなえるものは、賢明さを装いたい人にとってとくに便利な方法のひとつだ。そして、悲観的になる材料は山ほどある。だが、いつも悲観論をとなえていては、考えることを放棄する結果になる。「悲観論者が天体の神秘を解明したことはないし、地図にない土地を発見したことはないし、人間の精神に新しい地平を切り開いたこともない」と、ヘレン・ケラーは書いている。幼児のときに視力と聴力を失いながら、世界39カ国を訪問し、11点の本を書き、その人生を描いた2本の映画がオスカー賞を受賞し、視聴覚障がい者の権利のために87歳で死ぬまで戦った人物だ。ドワイト・アイゼンハワーは第二次世界大戦でノルマンディ上陸作戦ンの指揮をとり、戦後にアメリカの第34代大統領になったが、もっとあけすけにこう語っている。「悲観論で勝てた戦いはない」』

2024年、世間に氾濫している気取ったペシミズムの強欲・淫乱な知的エリート共を駆逐するため?本と末の論理が一貫しているトフラー論を大いに読みながら議論していきます。また、「第三の波の革命的な富である知識の重要性」
はユヴァル氏の三部作へと転化します。是非、書物を購入されて議論に参加ください。


• 目次訂正について
 先般、ブログに貼り付けました目次で『第三の波』箇所の「序章」は「序論」の誤りでした。
 txt、pad 、word等にコピーした方は訂正をお願いいたします。

アルビン・トフラーの戦争と平和 1993(H05)目次追加

2024年06月17日 02時16分14秒 | トフラー論より
トフラー三部作に以下の目次を追加します。
後段で引用する箇所がありました。ご参照ください。

_______________________

戦争と平和 19930123(H05)65Y
21世紀、日本への警鐘

<目次>
プロローグ
第1部
第1章 集団的エクスタシー
第2章 周辺地域での殺戮
第3章 文明の衝突
第4章 太平洋の引火点
第5章 大西洋の引火点
第2部
第6章 戦争における大変革の前提
第7章 第一の波の戦争
第8章 第二の波の戦争
第9章 空・陸部隊統合戦術(エアランド・バトル)
第10章 第三の波の戦争
第11章 ディープ・バトル
第12章 戦争形態について
第13章 ミクロ戦争の専門家
第14章 宇宙戦争
第15章 ダ・ビンチの夢
第16章 シリコン対鋼鉄
第17章 K戦争の要素
第18章 戦うメディア
第19章 死の論争
第20章 「ゴーレム」戦争
第21章 無血戦争
第22章 交点
第3部
第23章 新世界の「三層からなる秩序(トライ・オーダー)」
第24章 国境の取引
第25章 未来の聖戦
第26章 アメリカの優位
第27章 世界警察の夢
第28章 平和の形態
第29章 新しい世界の体制
第30章 新しい平和の形態

エピローグ
日本の読者へのあとがき
謝辞
訳者あとがき

アルビン・とふらーの戦争と平和
21世紀、日本への警鐘
1993年1月23日1刷
訳者 徳山二郎
発行所 株式会社 フジテレビ出版
発 売 株式会社 扶桑社

サピエンス全史・ホモゼウス・21Lessons 総目次

2024年06月17日 02時01分35秒 | トフラー論より
以下、昨日のトフラー三部作総目次に引き続き
ユヴァル氏の著書三部作総目次を添付します。

_____________________


サピエンス全史  20160930(H28)40Y
- 文明の構造と人類の幸福 -

<目次>
歴史年表
第1部  認知革命
第1章 唯一生き延びた人類種
不面目な秘密/思考力の代償/調理する動物/兄弟たちはどうなったか?/
第2章 虚構が協力を可能にした
プジョー伝説/ゲノムを迂回する/歴史と生物学/
第3章 狩猟採集民の豊かな暮らし
原初の豊かな社会/口を利く死者の霊/平和か戦争か?/沈黙の帳/
第4章 史上最も危険な種
告発のとおり有罪/オオナマケモノの最期/ノアの箱舟/

第2部 農業革命
第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇
贅沢の罠/聖なる介入/革命の犠牲者たち/
第6章 神話による社会の拡大
未来に関する懸念/想像上の秩序/真の信奉者たち/脱出不能の監獄/
第7章 書記体系の発明
「クシム」という署名/官僚制の驚異/数の言語/
第8章 想像上のヒエラルキーと差別
悪循環/アメリカ大陸における清浄/男女間の格差/生物学的な性別と
社会的・文化的性別/男性のどこがそれほど優れているのか?/筋力/
攻撃性/家父長制の遺伝子/

第3部 人類の統一
第9章 統一へ向かう世界
歴史は統一に向かって進み続ける/グローバルなビジョン/
第10章 最強の征服者、貨幣
物々交換の限界/貝殻とタバコ/貨幣はどのように機能するのか?/金
の福音/貨幣の代償/
第11章 グローバル化を進める帝国のビジョン
帝国とは何か?/悪の帝国?/これはお前たちのためなのだ/「彼ら」
が「私たち」になるとき/歴史の中の善人と悪人/新しいグローバル帝
国/

<上巻終わり・以下下巻>
第12章 宗教という超人間的秩序
神々の台頭と人類の地位/偶像崇拝の恩恵/神は一つ/善と悪の戦い/
自然の法則/人間の崇拝/
第13章 歴史の必然と謎めいた選択
1後知恵の誤謬/2盲目のクレイオ/

第4部 科学革命
第14章 無知の発見と近代科学の成立
無知な人/科学界の教義/知は力/進歩の理想/ギルガメシュ・プロジ
ェクト/科学を気前良く援助する人びと/
第15章 科学と帝国の融合
なぜヨーロッパなのか?/征服の精神構造/空白のある地図/宇宙から
の侵略/帝国が支援した近代科学/
第16章 拡大するパイという資本主義のマジック
拡大するパイ/コロンブス、投資家を探す/資本の名の下に/自由市場
というカルト/資本主義の地獄/
第17章 産業の推進力
熱を運動に変換する/エネルギーの大洋/ベルトコンベヤー上の命/シ
ョッピングの時代/
第18章 国家と市場経済がもたらした世界平和
近代の時間/家族とコミュニティの崩壊/変化し続ける近代社会/現代
の平和/帝国の撤退/原子の平和/
第19章 文明は人間を幸福にしたのか
幸福度を測る/化学から見た幸福/人生の意義/汝自身を知れ/
第20章 超ホモ・サピエンスの時代へ
マウスとヒトの合成/ネアンデルタール人の復活/バイオニック生命体
/別の生命/特異点/フランケンシュタインの予言/

謝辞 訳者あとがき 原注 索引

2016年(平成28年)9月30日発行 (和訳)柴田裕之訳
株式会社河出書房新社 刊




ホモ・デウス  20180930(H30) 43Y

― テクノロジーとサピエンスの未来 -

<目次>

第1章 人類が新たに取り組むべきこと
生物学的貧困線/見えない大軍団/ジャングルの法則を打破する/死の
末日/幸福に対する権利/地球という惑星の神々/誰かブレーキを踏ん
でもらえませんか?/知識のパラドックス/芝生小史/第一幕の銃/

第1部 ホモ・サピエンスが世界を征服する
人間と他のあらゆる動物との違いは何か?私たちの種はどのようにして
世界を征服したのか?ホモサピエンスは並外れた生命体なのか?それと
も、ただの井の中の暴れ者にすぎないのか?
第2章 人新世
ヘビの子供たち/祖先の欲求/生き物はアルゴリズム/農耕の取り決め
/500年の孤独/
第3章 人間の輝き
チャールズ・ダーウィンを怖がるのは誰か?/証券取引所には意識がな
い理由/生命の方程式/実験室のラットたちの憂鬱な生活/自己意識の
あるチンパンジー/賢い馬/革命万歳!/セックスとバイオレンスを超
えて/意味のウェブ/夢と虚構が支配する世界/
      
第2部 ホモ・サピエンスが世界に意味を与える
人間はどのような世界を生み出したのか?人間はどのようにして、自分
がこの世界を支配しているだけではなく世界に意味を与えてもいると確
信するようになったのか?人間至上主義(人類の崇拝)はどのようにし
て最も重要な宗教になったのか?

第4章 物語の語り手
紙の上に生きる/聖典/システムはうまくいくが…/
第5章 科学と宗教というおかしな夫婦
病原菌と魔物/もしブッダに出会ったら/神を偽造する/聖なる教義/
魔女狩り/
第6章 現代の契約
銀行家はなぜチスイコウモリと違うのか?/ミラクルパイ/箱舟シンド
ローム/激しい生存競争/
第7章 人間至上主義革命
内面を見よ/黄色いレンガの道をたどる/戦争についての真実/人間至
上主義の分裂/ベート-ヴェンはチャック・ベリーよりも上か?/人間
至上主義の宗教戦争/電気と遺伝学とイスラム過激派/

第3部 ホモ・サピエンスによる制御が不能になる
第8章 研究室の時限爆弾
どの自己が私なのか?/人生の意味/

<上巻終わり・以下下巻>
第9章 知能と意識の大いなる分離
無用者階級/87パーセントの確率/巫女から君主へ不平等をアップグ
レードする/
第10章 意識の大海
心のスペクトル/恐れの匂いがする/宇宙がぶら下がっている釘/
第11章 データ教
権力はみな、どこへ行ったのか?/歴史を要約すれば/情報は自由に
なりたがっている/記録し、アップロードし、シェアしょう!/
汝自身を知れ/データフローの中の小波/

謝辞 訳者あとがき 原注 索引

2018年(平成30年)9月30日発行(和訳)柴田裕之訳
株式会社河出書房新社刊



21 Lessons 20191130(R1) 44Y

<目次>
はじめに
Ⅰ テクノロジー面の難題
人類は、ここ数十年にわたってグローバルな政治を支配してきた自由
主義の物語への信頼を失いつつある - 人類がこれまで出合ったう
ちでも最大級の難題の数々を、バイオテクノロジーと情報テクノロジ
ー(IT)の融合によって突きつけられている、まさにそのときに。

1幻滅-先送りされた「歴史の終わり」
蚊を殺すことから考えを抹殺することへ/自由主義という不死鳥/
2雇用-あなたが大人になったときには、仕事がないかもしれない 
モーツァルトと機械/新しい仕事?/搾取から存在意識の喪失へ/普
遍的とは?/最低とは?/
3自由-ビッグデータがあなたを見守っている
アルゴリズムの言うとおりにしろ/意思決定のドラマ/哲学的な自動
車/デジタル独裁制/AIと生まれつきの愚かさ/
4平等-データを制する者が未来を制する
誰がデータを制するか?/

Ⅱ 政治面の難題
情報テクノロジーとバイオテクノロジーの融合は、現代の価値観の核
となる自由と平等を脅かす。テクノロジー上の難題の解決策ならどの
ようなものであろうと、グローバルな協力が欠かせない。だが、ナシ
ョナリズムや宗教や文化のせいで人類は敵対する陣営に分かれてしま
い、グローバルなレベルでの協力が非常に難しくなる。

5コミュニティ-人間には身体がある
オンラインVS.オフライン/
6文明-世界にはたった一つの文明しかない
ドイツ人とゴリラ/中世のオリンピック/ドルという単一の通貨で彼
ら全員を支配する/
7ナショナリズム-グローバルな答えを必要とする
要塞のネットワーク/核の難題/生態系の難題/テクノロジーの難題
/宇宙船地球号/
8宗教-今や神は国家に仕える
技術の問題-キリスト教の農業/政策の問題-イスラム教の経済学/
アイデンティティの問題-境界線/ナショナリズムの手先/
9移民-文化にも良し悪しがあるかもしれない
条件1 条件2 条件3 議論1 議論2 議論3 議論4/人種差
別から文化差別へ/

Ⅲ 絶望と希望
直面している難題は前例のないものだし、意見の相違ははなはだし
いが、人類は恐れに己を見失わず、また、もう少し謙虚な見方がで
きれば、うまく対応できるだろう。

10テロ-パニックを起こすな
カードをシャッフルし直す/空の大きな壷の中の小さな硬貨/テロ
が核武装する/
11戦争-人間の愚かさをけっして過小評価してはならない
クレムリンからの眺め/戦争に勝つという失われた技巧/愚者の行

12謙虚さ-あなたは世界の中心ではない
フロイトの母親/聖書以前の倫理/偏狭さの誕生/ユダヤ教の物理
学、キリスト教の生物学/
13神-神の名をみだりに唱えてはならない
神不在の倫理/
14世俗主義-自らの陰の面を認めよ
世俗主義的な理想/スターリンは世俗主義者だったか?/陰の面を
認める/

Ⅳ 真実
もしあなたが、全世界が直面している苦境に圧倒されて戸惑ってい
るのなら、あなたは正しい方向に向かっている。グローバルなプロ
セスはみな、あまりに複雑になり過ぎたので、誰であれ、一人の人
間には理解できない。それならば、どうしたら世界についての真実
を知り、プロパガンダや偽情報の餌食になることを避けられるだろ
うか?

15無知-あなたは自分でおもっているほど多くを知らない
権力のブラックホール/
16正義-私たちの正義感は時代後れかもしれない
川を盗む/規模を縮小するか、それとも否定するか?/
17ポスト・トゥルース-いつまでも消えないフェイクニュースもあ

ポスト・トゥルースの種/かつての嘘も、永遠の真実に/洗脳マシ
ーンから抜け出す
18SF-未来は映画で目にするものとは違う
枠にはまって生きる/ディズニー、自由意志を信じられなくなる/

Ⅴ レジデンス
昔ながらの物語が崩れ去り、その代わりとなる新しい物語がまだ現
れていない当惑の時代を、どう生きればいいのか?

19教育-変化だけが唯一不変
のしかかるプレッシャー/人間をハッキングする/
20意味-人生は物語ではない
屋根の重み/ホーカス・ポーカスと信仰創出業/アイデンティティ
のポートフォリオ/エルシノアのスーパーマーケット/語らないこ
と/現実を試す/
21瞑想-ひたすら観察せよ
両側から掘る/

謝辞 訳者あとがき 原注 索引

2019年(令和元年)11月30日発行 (和訳)柴田裕之訳
株式会社河出書房新社刊

第三の波・パワーシフト・富の未来 総目次

2024年06月15日 22時29分16秒 | トフラー論より
第三の波     19801001(S55)52Y

<目次>

序章  ぶつかり合う波
第1章 明日への大闘争
革命的前提/波の方向/未来の波/金ブームに踊る投機狂から暗殺まで/

第二の波
第2章 文明の構造
暴力的な解決/肉体的労働に頼っていた動力/子宮の役割まで果たす科学技術/
深紅の仏塔/流線型家族/かくされたカリキュラム/法人という名の不死鳥/
音楽の製作工場/紙吹雪/ 
第3章 見えない楔
市場の意味/男女の役割の分離/ 
第4章 暗号の解読
規格化/分業化/同時化/集中化/極大化/中央集権化/ 
第5章 権力の技術者
統合する人びと/統合の原動力/権力構造のピラミッド/スーパー・エリート/
第6章 隠された青写真
機械信仰/議員代表制の標準モデル・全世界にひろがった法律製造工場/選挙は確認の儀
式/ 
第7章 国家に対する熱狂
馬を乗り代える/黄金の多釘/
第8章 帝国主義への道
庭のガスポンプ/マーガリンのためのヤシ農園/アメリカ人による統合/社会主義国の帝
国主義/ 
第9章 産業的現実像
進歩の法則/空間の組み変え/現実像の本質/究極の“なぜ”/
第10章 鉄砲水


第三の波
第11章 新しい統合

第12章 変貌する主要産業
太陽エネルギー、そのほかの代替エネルギー/明日の道具/宇宙の富の利用/海底への進出/遺伝子産業/技術に対する反逆者たち/ 
第13章 脱画一化へ向かうメディア
イメージの貯蔵庫/脱画一化へ向かうメディア/「瞬間情報文化」/ 
第14章 知的情報に満ちた環境
脳の働きの強化/社会的な記憶/ 
第15章 大量生産のあとにくるもの
ねずみのミルクにTシャツ/「スピード」効果/秘書不要の時代/ 
第16章 「エレクトロニック住宅」
家内労働/通勤の代用としての労働/家庭中心の社会/ 
第17章 未来の家族
核家族を守るキャンペーン/非核家族の生活様式/こどものいない生活/ホットな関係/愛プラスアルファー/働くこどもたち/エレクトロニック大家族/両親を訴える/新しい時代の家族/
第18章 企業存立の危機
踊り狂う通貨/加速化ぎみの経済/企業の見なおし/五つの圧力/多目的企業/多様化する「純益」の内容/ 
第19章 新しい規約の発見
九時~五時労働の終焉/眠らざる魔女ゴルゴン/友人別のスケジュール/コンピューターとマリファナ/「脱規格化」人間/新しい配列/小さいものは素晴らしい/未来の組織/ 第20章 生産=消費者の出現
目に見えない経済活動/大食漢と未亡人/D・I・Y/アウトサイダーとインサイダー/
生産=消費者の生活様式/第三の波の経済/市場拡大の終焉
第21章 知性の混乱
自然の新しいイメージ/進化をデザインする/進歩の樹/時間の未来/宇宙旅行者/全体論と半分論/宇宙の遊戯室/シロアリの教訓 
第22章 国家の崩壊
アブハジャ人とテクシコ人/上からの圧力/グローバルな企業/“T字型ネット”の出現/「地球意識」/神話と創作/ 
第23章 衛星を持ったガンジー
第二の波の戦略/こわれた成功のお手本/第一の波の戦略/第三の波の問題/太陽とえびとシリコンの小片/最初の生産=消費者/スタートライン/
第24章 大合流
明日の基盤/プラクトピアの概念/間違った設問 

結論
第25章 新しい精神体系
孤独への挑戦/情報化時代の共同体/ヘロインによって与えられる生きがい/新興宗教の秘密/人生相談と結社の効用/ 
第26章 人間性の未来
今までとはちがった成長/新しい労働者/生産=消費者の倫理/絶対的な私/
第27章 時代おくれになった政治体制
ブラック・ホール/私的軍隊/英雄待望論の誤り/網の目を張りめぐらした世界/多部門にまたがる問題/決定のスピードアップ/コンセンサスの崩壊/決定の内部崩壊/
第28章 二十一世紀の民主主義
建国の父母へ/マイノリティー・パワー/半直接民主主義/決定権の分散/エリート層の拡大/来たるべき大闘争/創造者の運命/

あとがき 訳者あとがき
昭和55年(1980)10月1日発行(和訳)徳山二郎監修
日本報送出版協会








パワーシフト 199011(H2)63Y
21世紀へと変容する知識と富と暴力


<目次>

まえがき
第1部 力の持つ新しい意味
第1章 パワーシフトの時代
帝国の終焉/白衣の神/未来からの砲撃/斜陽貴族の発生
第2章 筋力、金力、知力
良質の力/100万種類の推論/事実、嘘、そして真実/民主的の差

第2部 超象徴経済(スーパーシンボリック・エコノミー)における日常
第3章 派手な時代を超えて
ビジネス戦士たち/デイル・カーネギーとフン族の大王アッチラ/コンサルタントの隠れた使命/
第4章 暴力-ヤクザ的要素
血に染まったカネと雪のように白いカネ/政治囚と暴力団と/暴力の独占/隠れた銃口/力の軌道/
第5章 富-モルガンからミルケンへ…そしてその後
X型の机/ミルケン対モルガン/門を開く/反撃/タンポンとカーレンタル/脱ウォール街時代/力のジグザグ/グローバルなコントロール闘争の始まり/
第6章 知識-シンボルの富
頭脳の内部/ペーパーへの墓碑銘/デザイナー通貨と擬似通貨/力の衰退/21世紀のマネー/
第7章 物質尊重
失業の新しい意味/頭脳労働領域/低度労働領域/低度知識対高度知識/ロウブラウのイデオロギー/ハイブラウのイデオロギー/
第8章 究極の代替物
情報の錬金術/知識対資本/

第3部 ビジネス‐情報戦
第9章 勘定場での闘い
撃ち合いの背後/ミス・アメリカの芳香/特別奨学金戦法/スーパーマーケットを越えて/カネの二重払い/インテリジェント・スーパーマーケット/「将軍たち」が直面する脅威/
第10章 外部工作知能
バッハ、ベートーベン、そしてワング社/電話の流行/秘密と秘書たち/電子ハイウェー/自己認識ネットワーク/メッセージへの介入/
第11章 権力の実体
デニムを探し出す/出し抜かれた卸売業者/不動産と鉄道/電子戦争への戦闘準備/
顧客のつくる輪/ビシネス奇襲作戦/情報独占の出現?/
第12章 拡大する戦争
5000億ドルの利害/戦略的規格/メインイベント/コンピュータ民主主義/規格のパラドックス/ビールとソーセージのメヌエット/
第13章 経営思想警察
戦いのレベル/二大政党の選挙戦/戦略的後退/巨大頭脳時代/情報の倫理/逆説の爆弾/
第14章 情報総力戦
錆びた線路とホテルの睦言/インとアウト/全社的スパイ活動/75セントの誤差/

第4部 ビジネス‐柔軟構造の会社における権力
第15章 整理棚システムの崩壊
官僚主義退治/無限大の整理棚/権力対理性/「キャメレファント」と熱いポテト/
詰まったチャンネル/自由に流れる知識/知は力なりと知る/
第16章 柔軟構造の会社(フレックス・ファーム)
型にはまった企業の終焉/ビジネスの非植民地化/テーブル上の踊り/未来の家族会社/
第17章 族長と企業人民委員
脈動組織/二面的組織/チェッカー盤組織/人民委員組織/官僚=男爵領組織/自由に創造的に発想する組織/自然発生チーム/権力の多様性/失われた万能薬/支配権の限界/
第18章 自主的従業員
心の障害を除く/無気力な農夫/新しい鎖/電子プロレタリアート/明日への労働規則/交換不能な人間/二つの必要性/アクセスの要求/
第19章 権力モザイク
一枚岩(モノリス)からモザイクへ/肉切り包丁経営/内部の独占者/ベヘモスの腹の中/相互依存関係による富/モザイクにおける権力/企業を越えて/
コーダ 富創出の新しいシステム
新しい経済代謝/嘆願の雨あられ/明日の富

第5部 パワーシフトの政治学
第20章 決定的な数十年
王朝と民主主義国家/レベルの移行/地球の政治学/少数民族の爆発/モザイク民主主義/中枢少数派/
第21章 影の政党
21世紀省/世界の流行語/行動に備えて減量/高官の消滅/秘密チームと機密漏洩防止官/
第22章 情報戦術
アルファルファの機密と誘導による漏洩/覆面発信/裏工作と裏ルート/二重ルート戦術/受信人側/メッセージ工作/内ゲバ戦士と有能職員/
第23章 高次戦術
エスキモー人と頭脳作業者/真実か力か/誘拐された指/投票箱の中のチェルノブイリ/数字をくれ/データ・ベース工作/幻の人たち
第24章 スパイ活動の市場
蝶と爆弾/クレムリンのリムジン/主な同業者/情報交換/台頭する巨人たち/軍用機と「要監視団体名簿」/ラインXとジェームズ・ボンド/きたるべき環境戦争/スパイ活動の民営化/「民間の眼」の新しい意味/核心にある矛盾/
第25章 情報の協議事項(インフォ・アジェンダ)
知識に対する渇望/テロリストの爆弾とエイズ患者/新しいグローバル・フィードバック
/『インディ・ジョーンズ』のコード番号/
第26章 イメージを作る人々
マルチ・チャンネル社会/選択の時代/ユーロビジョンの出現/グローバルな売り込み/
新しい帝王たち/グローバル・オピニオンの形成/
第27章 破壊的メディア
テレビに映った不愉快な小男/メディアの三つの形態/メディアの融合/無知の谷間/革命家たちのメディア戦略/チャイナ・シンドローム
第28章 「スクリーニー」世代
ゴルフ人形/頽廃的な贅沢/同情を超えて/エレクトロニクス行動主義/情報分水界/新しい同盟/
コーダ 新暗黒時代への憧れ
聖なる狂信/環境神権政治/新しい外国嫌い/

第6部世界的パワーシフト
第29章 世界的「知識要素」(Kファクター)
ピラミッドと月ロケット/お下がりの経済学/
第30章 高速と緩慢
帰郷/戦略的不動産/原材料を超えて/高コストの低賃金労働力/超音速ジェット機/電子ギャップと活発な少数民族/
第31章 未来と社会主義との衝突
破局点/前時代的人工頭脳機/所有権パラドックス/左巻きネジはどれだけ必要か/歴史の屑入れ/
第32章 均衡としての力
死の民主化/資本の海/知識の新たな構築/片足で立つソ連/
第33章 三脚 - 東京…ベルリン…ワシントン
日本の銃/経済ゴジラ/塾戦争/新「東方戦略」/ヨーロッパの「ある朝起きてみると」/左翼主義から記号論へ/傷ついた巨人/減少する双子の赤字/ウッディ・アレンの影響/パートナーの選択/
第34章 地球規模の競争組織(グローバル・グラデュエーターズ)
宗教の復活/コカインの帝国/分散した「圧政者」/企業傭兵隊/国連+アルファ/
新しいスタイルのグローバル組織/
終 章 自由、秩序、偶然
著者の基本的な考え方 謝辞 訳者あとがき


本書は1990年11月、小社(㈱フジテレビ出版)より刊行された。
1991年(平成3年)10月18日和訳発行
※訳者の徳山二郎氏は、2000年(平成12年)に逝去※





富 の 未 来  20060607(H18) 78Y
<目次>
日本語版に寄せて
はじめに
第1部 革命
第1章 富の最先端
今月の流行/制約を緩める/ギターとアンチ・ヒーロー/お笑いニュース番組/知識の生産基盤/知識の工作機器/荒唐無稽が荒唐無稽でなくなるとき/収斂の可能性/
第2章 欲求が生み出すもの
富の意味/欲求を管理する人たち

第2部 基礎的条件の深部
第3章 富の波
有史以前のアインシュタイン/自分の肉を食べる/夢想すらできなかった富/今日の富の波/三つの生活、三つの世界
第4章 基礎的条件の深部
無謬説/時代後れの基礎的条件/職の将来/相互作用

第3部 時間の再編
第5章 速度の違い
列車は定時に運行しているか/レーダーで速度をはかると/速い車と遅い車/巨象が立ち止まるとき/惰性と超高速/
第6章 同時化産業
生産性を高める踊り/冷えた料理をなくす/土壇場の突貫工事をなくす
第7章 リズムが乱れた経済
時間の生態系/時間の犠牲者/合併後の憂鬱/時間税/情報技術のダンス/寿司屋に行けない/
第8章 時間の新たな景観
時間の鎖/高速の愛好/時間のカスタム化/素晴らしいアイデアが浮かぶとき/メディアの時間/家族、親友とあう機会/時間のアメリカ化なのか/1日24時間週7日の未来/

第4部 空間の拡張
第9章 大きな円
アジアだ、アジア/水門を開ける/
第10章 高付加価値地域
過去に取り残された地域/国境の消滅/低賃金競争/不動産の今後/
第11章 活動空間
個人の地図/移動する通貨/侵略通貨と侵略された国/
第12章 準備が整っていない世界
ウォール街より資本主義的/エビアン・テストとケチャップ・テスト/黄砂/真の信奉者/
第13章 逆噴射
新タイタニック号/輸出過多/スプーン一杯のナノテク製品/マッドマックス・シナリオ/
第14章 宇宙への進出
人工透析から人工心臓まで/操縦士、航空機、パッケージ/未開拓の富のフロンティア/

第5部 知識への信頼
第15章 知識の先端
タイヤを蹴ってみる/
第16章 明日の「石油」
使えば使うほど/製鉄所と製靴工場/われわれの内部「倉庫」/総知識供給/アルツハイマー病なんか怖くない/
第17章 死知識の罠
過去の真実/エミリーおばさんの屋根裏部屋/
第18章 ケネー要因
経済学の失敗/推定の推定/個別の研究/未整備の枠組み/愛人の侍医/
第19章 真実の見分け方
真実の試練/6つのフィルター/真実の変化/
第20章 研究室の破壊
剃刀の刃と権利/政治の転換/男社会と占い/模範としてのラスベガス/環境の伝道師/秘密の科学/
第21章 真実の管理者
上司を説得する/
第22章 結論-収斂
亀の時間/かつては正しかった類推/知識の地図/
第6部 生産消費者
第23章 隠れた半分
生産消費者の経済/最高の母親/おまるテスト/社会の分裂のコストは/極度偏向生産統計/
第24章 健康の生産消費者
100歳まで生きる確率は/パニック状態/画期的な進歩の大波/糖尿病ゲーム/
第25章 第三の仕事
ビュッフェを超えて/スーパーの押しつけ/
第26章 来るべき爆発的成長
ギターとゴルフ・クラブ/際限のない消費癖なのか/クッキーとシュミレーション/ハリウッドを超える/集団的な生産消費/階層組織をぶち壊す/
第27章 さらにあるタダ飯
教師と看護師と馬/素人は重要/経済学の問題を暴く/実際的な動き/炭疽菌と戦う/
第28章 音楽の嵐
エストニアのオタク/生産消費電力/幼児の生産消費者/手術不要の脂肪吸引/
第29章 「生産能力性」ホルモン
教育を超えて/ラジェンダーのゲーム/
第30章 結論-みえない経路
生産消費の影響/気づかれていない治療/
<上巻終了・以下下巻>

第7部 頽廃
第31章 変化の教え
第三の源泉/若者文化/地の果ての旅/ハリウッドの快楽主義/川への第一歩
第32章 内部崩壊
孤独という伝染病/幼稚園の後に入る工場/創造的会計/集中治療/素晴らしき引退生活/シュールな政治/全体的な破綻/破綻の伝染病/スターのストライキ/
第33章 ボルトの腐食
FBI時間/世界空間/死知識の重荷/
第34章 コンプレクソラマ
ビル・ゲイツが知っていること/12203の問題/
第35章 セプルベダの解決法
アメリカの女性全員を雇う/ごまかしの改革/立場の変化/カメラと警官/新しい制度の創設/イノベーションを生むイノベーション/シンクタンクの発明/
第36章 結論-頽廃の後
価値観をめぐる戦争/究極の究極/頽廃に抗して/大物に混じって/新しいモデルの発明/悪魔の工場/カッサンドラの後/

第8部 資本主義の将来
第37章 資本主義の終焉
車とカメラ/無形のもの/有形資産の呪縛/馬と歌の違いは/
第38章 資本の変換
リスクの範囲/門戸の民主化/エコノランドの成長/景気後退を抑える/
第39章 不可能な市場
めったに使われない通貨/マスのマス化/瞬間市場/価格のカスタム化/限界に近づいてるのか/耳打ち/仮想空間の片割れ/
第40章 明日の通貨
隠れた税金/電子信号としての通貨/取引終了のベル/山猫通貨/準通貨/肥満防止カード/連続払い/ペプシとウオッカ/生産消費者への報酬/

第9部 貧困
第41章 貧困についての時代後れの見方
上限に達する/戦略の貧困/いかにも日本製らしい粗悪品/波及効果/アジアは待てない/
第42章 明日に向けた複線戦略
インドの目覚め/バンガロール・セントラル/歴史上もっとも偉大な/世代になれるのか/正しいが正しくない/
第43章 貧困の根を絶つ
試行錯誤に代えて/バナナを使って/バイオ経済/天上の恵み/秘密の価格/最高の農学者/スマート・ダスト/ビル・ゲイツの受け売り/最高の知恵が障害になるとき/分散型エネルギー/超農業/

第10部 地殻変動
第44章 中国はまたも世界を驚かせるか
世界全体を覆う/加速を加速する/世界的な活動空間/知識の獲得/波の政治/三つの中国/ベンツ・ショッピング街、民兵/波の戦争/赤い糸/第二の毛沢東/
第45章 日本のつぎの節目
カフェラテはいかが/日本の不均衡な飛躍/柔軟な国/意思決定の遅れ/男女間の分業はもう古い/高齢化の波/フィリピン人かロボットか/つぎの節目/
第46章 韓国の時間との衝突
時間をめぐる衝突/時間の矛盾/韓国のキムチ、ドイツのザウアークラウト
第47章 ヨーロッパの失われたメッセージ
過去最低/拡大する溝/スローモーションのような加速/過去の中核地帯/リスボンの夢/
第48章 アメリカの国内情勢
波の戦争/240億時間/将来を盗む/名前のない連合/変化を求める力/つぎの段階/
第49章 アメリカ国外の情勢
古いゲーム/「高貴な行動」/反発と混乱/均質化の反転/
第50章 目に見えないゲームのゲーム
新しいゲーム/急成長のNGO/明日のNGO/宗教経済学/移動する神/石油の時代の終わり/過去のユートピア/力の脆弱さ/ナノ秒のいま
終わりに -始まりは終わった-
ノスタルジア軍団/生産消費者の経路/悲観論者の代表/月のエネルギー資源/人類に希望はあるか/ピコからヨクトへ/

謝辞 巻末 注・文献一覧

2006年(平成18年)6月7日 発行(和訳)山岡洋一訳
株式会社講談社刊