こんばんは。WEcafeです。
2011年7月30日(土)に、
WEcafe vol. 18「神経細胞の歩き方 in 脳」
を開催いたしました。
場所は、もうWEcafe定番となった東京・谷中の「さんさき坂カフェ」さん。
いつもありがとうございます。
サイエンスカフェ開始前に設営作業をしていたところ、
カウンター席から見ていた方が、
「今日は何がテーマなのかしら?」
と。
常連さんの間でもWEcafeが徐々に定着してきたようです♪
今回のゲストは、
神経発生学者・田中大介さん(慶應義塾大学医学部 特任助教)でした。
今夏からベルギーに赴任されるとのことで、
飛び立つ直前の貴重なお時間をゲットいたしました。
ファシリテータはWEcafeスタッフ・蓑田(みのだ)が担当しました。
左が蓑田、右が田中さん。
田中さんは少し緊張されているご様子…。
参加者のみなさんに自己紹介をしていただいたら、
さっそくスタートです。
和やかなムードで始まりました。
まず、テーマである「神経細胞」の基礎知識を田中さんに解説していただきました。
頬笑みながら、神経細胞の構造を説明される田中さん。
神経細胞のでき方や、種類、細胞内の構造など、とても魅力的な話題の中に、
日ごろ聞きなれないような単語もチラホラ…。
わからなくなったら、すぐに質問。
直接、専門家に話を聞けることは、サイエンスカフェの面白さの一つです。
そして話題は、田中さんが最近国際学術雑誌に発表された研究結果の内容に。
哺乳類だけが持つ「大脳新皮質」。
主に思考や想像力を司るとされ、
人間が進化・発展した際にも大きな原動力になったと考えられています。
哺乳類の祖先は、どうやって大脳新皮質を「獲得」したのか?
この疑問が、田中さんの研究の出発点だったそうです。
進化系統樹(進化の道筋を枝分かれした図として示したもの)を指さしながら、
「ここでいったい何が起こったのか…!」と熱く語る田中さんと、
食い入るようにパネル(と田中さん)を見つめる皆さん。
実験中の苦労話・裏話なども聞くことができました。
そんな実験方法があるなんて…!というビックリな話も。
一通り研究について話が終わると、
「自分は非・専門家で…」
と言っていた皆さんの中から、質問が飛び出しました。
普段は、「こんな難しい文章、独りで読むなんてとっても無理!」
と感じてしまうような専門的な論文も、
著者の解説付きで、少しは身近に感じられ、楽しく内容を理解できたのではないでしょうか…?
他にも、お嬢さんとちょっとした「実験」をしている話など、
楽しい話題の尽きない90分でした。
ゲストの田中さん、お越しくださった皆様、どうもありがとうございました。
もっと内容を知りたい方は、当日のツイッターによる中継も合わせてどうぞ。 → こちらをクリック
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こちらもぜひご覧ください。 → 「新しいお店や面白スポットblog」
開始直後の自己紹介で、
「私、文系で…」
「工学部出身で…」
と、内容についていけるか、少し不安そうにされている方もいらっしゃいましたが、
終了後のアンケートでは、
「難しい話題だったと思うのですが、
研究発想のアイデアから、実験方法、今後の課題までカフェの中に組み込まれていて、
研究者としての考え方がためになりました」
「難しかったけれど、面白かったです」
と、楽しんでいただけたようでした。(ほっ)
私たちWEcafeのサイエンスカフェは、
サイエンスカフェ初心者や非専門家・大歓迎のイベントです。
参加してみたいけれど迷っている方、
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なお、この秋のWEcafeはイベント盛りだくさんの予定です!
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文 ・ 中山由紀子
ツイッター中継 ・ 中山由紀子
写真撮影 ・ 渡邊稔之