鉄肝(tekkan)

お酒はよく噛んで呑みましょう

保護犬いはるの療養日記4/12~4/13

2016-04-13 22:22:22 | 保護犬いはる
申し訳ありません、文字ばっかりな記事です。

タイトルが変わりました、里親さんが決まったのに保護犬タイトルなのは、
フェアリーハウスにレスキューされて保護犬になり、保護犬の卒業は
里親さんのお宅に行って家族に迎えて頂いた時点だと個人的に考えているからです。

いはるの譲渡に向け、譲渡条件にある医療処置を4/12に行いました、手術も含まれ
身体的・精神的ダメージを短期間ですが鉄肝家にて療養する事となりました。
最初の三日間は特に注意して様子を見ようと思います。
今回の預かりですが、里親さんと、フェアリーハウス両方からの預かりだと思っています、
プレッシャーでは無く、遣り甲斐を持ってお預かりいたします。



4/12========================================================================================

人の手にあった繁殖犬でさえ体のケアは疎かにされています、
レスキューされた保護犬たちの多くが歯にトラブルを抱えています、
中には顎の骨まで病に侵されて噛む行為がままならない子まで居ます、
いはるもまったく問題無いわけではありません、何本かの抜歯は避けては通れません、
人馴れ修業中、毎日ハミガキシートで手入れしていました、無駄な抵抗とは思いつつ、
歯は助けられなくても歯茎を健康にと思い続けました、いはるも頑張って磨いていた歯が、
抜歯対象だとやはり切なく感じます、もっと何年か早い時点で保護出来ていればと…。

歯以外にもケアして貰えない繁殖犬はレスキューされてからも苦しみが続きます、
命を使い捨ての機械や商売道具として扱わない、繁殖用に飼われている彼らの苦しみを
本当に取り除くにはそれしか方法はありません。
最後の希望、助けてくれる愛護団体も資金・物品・人手など全てが不足し、無報酬のボランティアや、
思いやりの資金・物品の支援で何とか運営しているのが現状です、維持出来ているのは奇跡に近い。

お腹の手術と抜歯を耐えたいはるを、昨夜私が迎えに行ってきました、キャリアの中には、
しおしおのいはるが、私を見ていました「お迎えに来たよいはる、鉄肝家で療養しようね」
キャリアからは何も聞こえませんでした、じっと痛みに耐えているようでした、
歯の処置をした子で痛みが酷く飲み込むのが大変な場合、血とよだれが止まらない子が居る、
いはるはそのタイプ、そんな情報を受けていましたので覚悟して病院へと向かいました、
痛みが引くまで口の周りを拭けばよい、食べ物だって柔らかくして口に入れ
飲むように食べさせようなど、色々な事を考えていました。

道中、やはりいはるは静かで何の反応もありません、車を止めて覗き込み刺激するよりも、
そっとしておいて運転にのみ集中していました。
鉄肝家到着、ガレージにバックで入れようとしたら、
くぅ~ん、くぅ~んと、鳴きました。
3月初旬の頃から、なぜか車をバックさせると不安そうな甘え鳴きをするようになりました、
バックを中止しニュートラルにギアを入れキャリアを撫でながら「大丈夫だよ、鉄肝家だ。安心していいよ」と
声を掛けますと、安心してくれたのか静かになりました。

フェンスとケージの9日前まで彼女の居場所だった前でキャリアの扉を開けますと、
躊躇なくケージの中のベットに座りました。
痛みでトイレシートまで行けなくても排泄出来るようにケージの中にシートを
敷き詰めて置いた所、血液と唾液が混ざったものがシミを作っていました、
出血が止まり、痛みが引くまでいはるが不快にならないよう、
周囲を整え汚れたシートを取り換えました、しかし、綺麗になったシートは何時まで経っても
汚れなかったんです。

病院では確かによだれと血液が口から出ていたのでしょう、移動中も鉄肝家に着いた直後もです、
でも到着まもなく飲み込めるようになっていました、なんと預かり孝行な子でありましょう。
キャリアには、移動中いはるが辛さに耐えた跡がありました。
血液の画像です、苦手な方は画像を拡大しないで下さい。
 

口も恐らくお腹も痛いのに違いありません、それに丸一日ストレスに晒されたのです、
それも、あの怖がり犬いはるなんですから…胸が締め付けられる気分です、
でも、今、いはるが頼れるのは私だけと、自らに言い聞かせ気合を入れました。

「無事到着」の動画にしたかったのですが、気が抜けたのか眠くてフラフラ、
すぐに撮影中止して、休ませることにしました。
真っ暗な動画を無理やり明るくしていますが、何が何やら判別不能、
休めるように薄暗くしているもので…申し訳ありません。


帰宅した時は精神的な物なのか、お腹の具合なのか、横にならずお座り姿勢でした。


背中を撫でながら「大丈夫、大丈夫」と言って聞かせますと、お腹を付けてリラックス。
 

次第に前足を投げ出して眠り始めます。




4/13========================================================================================

翌朝、ケージの中からもぞもぞ音が聞こえます「昨夜は血を垂らせていなかったとは言え、
眠って居る時に染み出したかもしれない、清潔にしておこう」とカバーを取ると、
人懐こい顔が出て来ました。
新たなシミは無し、大丈夫なようですが、気を抜かず観察を継続します。

朝ごはんですが、流石に今の口では食べるのも大変、でも抗生剤は投与しなければならない、
そこで先ず噛まなくてよいヨーグルトを与え、続けてサツマイモに火を通した物を、
練って抗生剤を包み与えてみました。大成功♪ちゃんと薬も飲んでくれました。
その後でフード(朝用)も完食、口は痛くとも食べる子は立派です、生命力の強い子♪

手術後の怖い事に脱水症状があります、9~21時と21~9時の12時間ごとに飲水量をチェクします、
心配だった昨夜…飲んでくれていました♪、やっぱり預かり孝行な子です、日中も飲んでくれました。

入れたら出す方も重要です、昨夜は夜中に大量のおしっこをしてくれました、翌夕方にも、
これまたしっかりした量をしています。
まだ気張るとお腹は痛いはずです、大きい方は排泄していません。

今日になり以前のゆったりムードが戻って来ました、ホームステイ先に戻ったのを確実に認識したようです、
いはるにとって青天の霹靂だった昨日から、今日は本格的な療養生活の始まりです、
出足は好調、ゆっくり過ごして貰おうと思っています。




【食】
フード:朝夕共に規定量を完食(ただし口が痛いためスローペース)
副食:ヨーグルト5g。サツマイモ5g。
飲水:12日21時~13日9時[131ml]。13日9時~13日21時[73ml]。トータル[204ml]。

【投薬】
4/13
朝:副食の芋に包み投与成功。
夜:フードに混ぜ投与成功。

【排尿・排便】
12日から13日深夜、13日夕方に多目の排尿。排便は無し。

【総体的な印象】
ほとんどケージ内のベットで過ごすが、フード・飲水・排尿でケージを出て来る。
食べている様子から口が痛いのは間違いないと思う、排便が無いのもお腹が痛く気張れないのだと思う、
出血など昨日帰宅まもなく以外は確認していない。
医療処置の翌日にしては順調だと思うが、油断なく観察し沢山褒めようと思う。





   
希望を胸にみんなで艱難辛苦を乗り越えよう。