並木たより

写真付き日記

塩の必要

2007-06-09 14:42:55 | 日記・エッセイ・コラム

地の生命ははなはだ腐れやすくある。その新鮮なる時期は短く、その溌剌(はつらつ)たる期間はしばらくである。地上の生命はたちまちにして腐敗し、しばらくにして硬化す。

ここにおいてか塩の必要があるのである。既存の善事を保存し、その美を発揚し、これをしてさらに地の涵養を助けしむるある者の必要があるのである。

しかして神の生命の言葉を心霊に受けし者が、地のこの必要に応ずるのであるとのことである。彼によりて福音以外の諸徳、信仰以外の諸善が保存せられ、発揮せらるとのことである。

しかしてこのことは世にかくれなき事実である。キリストの福音によりて、旧道徳と旧信仰とは、真正の意味において復活を見たのである。  (内村鑑三)

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