思いがけぬ顛末で、香港医療チームのテラ巡回診療に同行することになる。なんと朝、スタッフのモココ氏に連れられて旅行社事務所に移動許可申請に行った折、途中まで乗せてもらった乗合自動車の同乗者が件の医師団であった。医師も看護師も一様に若く、大学生か高校生に間違えて冗談を言ったものだ。その冗談が後刻役に立つことになろうとは。
.
グレー氏の後についてフェリーで南の川を渡り、テラ地区のメソジスト教会を訪ねると、そこが臨時の診療所になっていて香港医療チームがインド系村人の集団診療を行っていた。
.
少なくとも５～６班の診察隊が礼拝堂にところせましとクリニックを開いていて、丁寧に診療をしている、かと思うと、診療を終えて、医師と患者と通訳と三人でお祈りをしているチームもある。薬局も大したもので、ヤンゴンYMCA看護スタッフのメンマさんが薬局を手伝っている。
.
朝の乗合自動車の中で、「女子高生だろう」とからかったフランチェスカ医師はベテランの女医で、厳しい顔で診療を続けている。こちらの「視察」に興味をもった様子。一見学生としか見えないジャクソン医師も、自信にあふれた診療ぶりだ。とにかく若くて好意にあふれている。感動的な場面だ。横浜の医療団の高齢化を思いやる。
