秋は豊熟の期にして謝恩の節なり。盛夏酷熱の鍛錬と苦悶とを終えて、万物ひとしく平静安息につくの時なり。
池水の滑らかなる、姻雲(えんうん)の幽(かす)かなる、落葉の紅(くれない)なる、果実の豊満なる、一として平和満足を示さざるはなし。
清流に臨みて満腔(まんこう)の感謝を天に捧ぐるの時、樹蔭に逍遥(しょうよう)して劫遠(こうえん)の希望を想うの時は、実に環宇(かんう)秋天の静けさを帯び、万物調和して混乱の跡を留めざる時にあり。
我が国の歌人が疎柳(そりゅう)蟋蟀(こおろぎ)にのみ意を留むる多くして、碧空清気に思いを寄する者すくなきは、日本詩歌の一大欠点といわざるをえず。 (内村鑑三)
「汝の御名は地にあまねくして尊きかな」(詩8:1)
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(今日のお弁当)
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(今日の夕食)
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