平日にも関わらず、というか平日だからこそアート好きの学生?
で溢れていました
ゲルハルト・リヒター展より
くだけた感じの若者が多い
80年代に世界的なトレンドとなった「ニュー・ペインティング」は、70年代のミニマリズム、コンセプチュアルアートの思弁的、理念重視の難解なアートに対する反論として登場し、具象の復活、色彩の再来、奔放な筆触で、情動に訴える作品が多い
前澤友作氏が123億円で落札した
代表的な作家は、米国のジャン・ミシェル・バスキア(1960〜1988)、ジュリアン・シュナーベル(1951〜)やドイツのアムンゼン・キーファー(1945〜)などで、日本では画家宣言以降の横尾忠則(1936〜)、大竹伸朗(1955〜)、日比野克彦(1958〜)などがニュー・ペインティングの作家と位置づけられている
本展は、大竹伸朗の回顧展で約500点の作品を展示
「自/他」「記憶」「時間」「以降」「夢/網膜」「層」「音」の7つのテーマで構成される
モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像 2012年
小屋とキャンピングカーに大竹伸朗のお気に入りのガラクタが散乱している
大竹伸朗が若者に人気がある理由の一つは、香川県瀬戸内海アートの島「直島」の「I♥湯」があるかもしれない…
実際に入浴できる「I♥湯」ネオ・ポップですね
大竹伸朗は、「コンセプトや文脈が重視される現代美術に反発」しながら、様々な現代美術のスタイルを吸収し、混入させた作品を制作している
大竹より若い世代の会田誠(1965〜)、村上隆(1962〜)も絵画、彫刻、映像、インスタレーションなどマルチな活躍を見せる
村上隆はマンガ、アニメなどオタク文化をグローバルな美術市場を想定して戦略的に作品に取り込む
会田誠は伝統様式も引用しながら「性」「社会」のタブーに挑戦する思想性の強い作品を制作
どちらの作品も、描きたいものが最初からイメージされている
しかし、大竹伸朗の作品は「残景0」の貼り紙にみられるように、紙、木など素材をキャンバスに貼り、色を付け、固める作業を繰り返す、手作業の中で作品が出来上がってくる
こうすれば美術マーケットにうける、意識的にスキャンダラスな表現をする…
というイヤラしさがないし、難解さもない
「なんでも自由」なのがアートだという無邪気さがある
この辺を若者が直感しているのではないか
★★★★☆
お勧めします