気楽に山歩き

山歩きもHPも気楽に楽しむ日々を綴ります。話題は主に山歩き関連です。

『バカの壁』 養老孟司著 (新潮社)

2017年10月20日 | 
話題になった本ですが、今頃になってようやく読んでみました。

正直分かったような分からないような、頭の中が混乱するところもありました。
でも相手の事、周りの人のことを思いやるのが何より大事というのは深く同感。
いろいろな価値観があって、いろいろな(考えや行動などの)人が現れるのは平和で豊かになったからなのかもしれませんが、そんな中で何が大切かというのはいつの時代も変わらないですね。
個性を伸ばすより「人の気持ちがわかるようになれ」大事なことですよね。

一方人間は変わっていく、というか日々変わっている。
これが進化というか退化というか分かりませんけど(ボケていく変化は退化とか?)、ともかく体も考える脳も、毎日少しずつ変化しているのだと思えば、それが生きているということですし、悩みも迷いもあって当たり前と思えば、少しは気も楽になるというものです。
だから元気に起きてその日「突然死んだとしても、何も今さら驚くことがあるか。」となるようですけど、たしかにこればかりは誰にも分かりませんし、ありうることです。
一寸先は分からないことですけど、その覚悟のようなものはまだ持ってないですね。

過去の自分が消去されるとは思わないですけど毎日生まれ変わっていると思えばそれはそれで新鮮で、なんとなく希望が湧く気がします(単純?^^;)
「朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり」(論語)とはそういうことなのだそうです。


バカの壁というのは自分で作っているものなんでしょうね。何も考えないままに。
確かに自分の見える部分だけでなく、壁の向こうの見えないところにも世界が広がっていることを知ろうとしなければいけないのでしょう。
人に対しての壁もまた自分で高くしてしまっているのかもしれない・・・そういうのは確かにありますね。

「人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる、ということです。」
そうです、そうです、まったくおっしゃる通り。
生きる意味を見いだせず、あるいは疲れ果てて自ら命を落とす人もいますが、自分一人の体じゃないのですよね。
周囲の人、社会の中で生かされているのだから、もっと命を大切にしなければいけないのだと思ってほしいです。



人間を含めた自然を愛する事や、農業の意義も共感します。

逆転の発想と言いますか、実はあべこべというのも「なるほど・・」と思ったり。
これからちょっと見方、考え方の発想の転換が必要かななんて考えました。

まだまだ青臭いことを考えても良い、というか考えなくちゃいけないというか、考え続けた方が良いということですね^^;

60を過ぎ70に近づこうとして尚、迷いの渦中に溺れそうでいますから大変勉強になりました。

読みながら付箋をたくさん付けましたけど、一番大事だと思う事だけ頭に入れておこうと思います^^;

こうして人の考え方に触れると、意識していなかった自分の周りの壁の外側が、少し垣間見えた気がしてきます。
いろいろな考え方や見方があって面白いですね。

いつもながら自分の勝手な解釈で恐縮ですm(__)m




※養老孟司 1937年(昭和12年)生まれ 
 
2003年発行
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