タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

水木しげるの戦争マンガ

2023年04月11日 | 読みました!見ました!

前回の手塚治虫の戦争マンガに引き続き、図書館から水木しげるの戦争マンガを借りてきました。まずは、ずっと「読みたい」と思っていたこれ。「総員玉砕せよ」です。今回借りたのは、講談社文庫のものでした。

水木しげる自身が従軍した南方戦線のニューブリテン島で下された、兵士500名への玉砕命令の顛末を描いた物語です。戦記とはいえ戦闘描写が多く登場するような作品ではなく、兵隊たちの生々しい日常の姿を時にユーモアを交えて描いています。物語の終盤は史実に脚色を加えてフィクション化することで、事実を超える真実を描いたとも評されていて、水木しげるにとっては戦争体験の集大成となる思い入れの強い作品なのだそうです。

描かれていることの90%は事実に基づいているというこの作品。太平洋戦争を戦う日本軍の非情さや無謀さ、戦争の悲惨さなどに加え、そんな状況下でもたくましくユーモア精神を持って生きていく(いわゆる職業軍人ではない)一般市民の兵士たちの姿が描かれており、本当に多くのことを考えさせられました。

こちらは併せて借りた「水木しげる 鬼太郎、戦争、そして人生」(新潮社)です。

メジャーデビュー50周年&終戦70周年今こそ満喫すべし水木ワールド! 戦場で左腕を失った青年は、やがて 右腕一本で、あらゆる“異界”をまざまざと描きだす。少年マガジン版『墓場の鬼太郎』、戦記物の集大成『総員玉砕せよ!』の各一話を、原画で丸ごと特別掲載。画学生時代のヌードデッサンなど貴重な絵の数々、梅原猛氏との大放談も目玉です。93歳の巨匠の全体像を一冊に凝縮!(amazonの紹介文書より)

「水木しげる」という稀有な漫画家の生きざまを理解するのに、とても貴重な本でした。梅原猛との対談も面白かったです。

漫画界の巨匠「手塚治虫」とはまったく異なる路線の漫画を描いてきた「水木しげる」。「鉄腕アトム」も「ゲゲゲの鬼太郎」も子どもの頃に夢中になって愛読していたボクとしては、ここ数日間の読書生活はとても充実したものでした。

これは後世に伝えていかなければなりませんね。

コメント (2)
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