タケ・タケ・エヴリバディ!

当ブログは「竹と生きる・竹を生かす」をメインテーマに、管理人の田舎暮らしの様子をお届けします。

それを言っちゃぁ…おしまいよ!

2023年04月13日 | 徒然なるままに

ボクの父と祖父はともに「ハゲ親父」でした。ボクが大学生の時に亡くなった祖父は、ボクに物心がついた時から「つるっぱげ」でしたし、15年前に亡くなった父もかなり早い時期から髪が薄かったです。

これはボク自身の記憶ではなくて4歳上の姉から聞いた話なのですが、ボクが小学校の低学年の頃に学校の父親参観日に父が1回だけ来てくれたことがあったそうです。その日の夕食時にボクが父に向かって「お父さんは禿げていてカッコ悪いからもう授業参観には来ないで」と言ったとのこと。父がそれ以来、学校行事等に来ることはありませんでした。オヤジ、ごめん。きっと傷つけちゃったんだなぁ。当時の父の年齢を逆算すると、30代後半だったものなぁ…。

まぁ祖父と父の姿を見て育ったボクは、「遺伝という怖い病気から逃れる方法はないのだ」と悟っており、「将来は自分もハゲるのだ」と信じて少年期&青年期を過ごしました。18歳で東京に進学した時には、「この学生生活の4年間、頭に髪があるうちに生涯の伴侶を見つけたい」と心に期するものがあったことを覚えています。

まぁ予定通りというか運命というかボクは20代の前半に結婚でき、その後は順風満帆ではないにしろ、家庭生活も子育ても仕事もなんとかこなして今日に至っています。肝心の「髪の毛」はどうかというと、40代までの健気なケア(育毛トニックや養毛剤「リアップ」の使用)が功を奏したのか、なんとか持ちこたえておりました。

しかし、50代の頃から生え際や頭頂部はかなり皇太子、いや後退し、記念写真などを撮影して皆で並ぶ時には「俺は一番うしろにしてくれ」「いやいや、先輩は一番前の席で椅子に座ってください」なんてことがよくありました。自分の後ろに立たれて、頭頂部を上から見られるのが嫌なんですよね。「俺の後ろに立つな!」って、ゴルゴ13か!

それでも、同世代の中には「つるっぱげ人生」を送っているヤツもいるし、後輩の中にも「あらまぁ若いのにお気の毒に」ってヤツもいたので、自分のことは棚に上げて「俺のほうが勝ってる」なんて心の中で思っていたのです。

ですが、さすがに還暦を超えてからのここ数年、ボクの頭は年齢と遺伝に抗えなくなってきました。「もうここまでもったからいいや!」と、ケアを怠ったツケも回ってきたようです。とにかく、後退が著しいのは自分自身も十分自覚しているのですよ。

さて、事件が起きたのは数日前のこと。某会合で30代の頃に仕事でお付き合いのあったA女史と数年ぶりに再会したのです。A女史はボクより10歳ほど年上で、当時から歯に衣着せぬ滑舌の良さが魅力で、何でもズバズバおっしゃる性格が魅力的な美女でした。まぁその美女も70代半ばになっているはずなんですけどね。

A女史の姿を見つけたボクは「お久しぶりです」と声をかけたのですが、彼女はボクが誰だかわからない様子です。マスクを外して「八百政です、ご無沙汰していました」と名乗ると、ようやく彼女も気づいてくれました。そして開口一番に……

 

「あ〜ら、八百政さんじゃない」
「髪が薄くなっていたんでわからなかったわ」

 

Aさん、それを言っちゃぁおしまいよ。まぁ面と向かってハゲを指摘されたボクは、「やっぱりそうだよなぁ…」と己の姿を再認識するとともに、やっぱり少し(いやかなり)落ち込みました。そして、思ったのです。「オヤジ、あの時はごめん」。

コメント (3)
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