みよしブログ

沖釣り大物集団舳会主宰、タハラッチのブログ。
舳会サイトはhttp://miyoshi344.sakura.ne.jp

オオムラサキの誕生は?11.6.24

2011-06-24 05:35:51 | インポート

友人からいただいた国蝶オオムラサキのサナギを羽化させ、大空へ放つまでの記録です。

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6:28:朝は小雨が降りましたが、やがて予報どおり梅雨の晴れ間が広がって、暑い夏の一日となりました。朝食後、ケージをベランダに出し、ネットを外しました。羽化して丸2昼夜、我がケージの中で過ごしたオオムラサキの成虫を大空に放してやるのです。

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砂糖を酒で溶き、酢で延ばしてさらに水で割った特製の蜜を脱脂綿に染み込ませ、駆使と割り箸に巻いて枯れ始めたエノキの小枝に立てかけます。きっと腹をすかせていたのでしょう。吸水管を伸ばして懸命に吸っています。

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放蝶準備を整えて、囲いをすべて外したにもかかわらずオオムラサキはいっこうに飛び立つ気配がありません。蜜に止まらせて竹の梁に誘導すると、わずかな移動をするだけ。ほとんどその位置を変えず、3時間半もの間、じっとしています。

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時折り夢中になって蜜を吸い、また静止。きっと体温が温まり、体力が湧き上がってくるのを待っていたのでしょう。立ち続けて眺めているのにくたびれたタハラッチは椅子を出して座っていましたが、時折り心地よい睡魔に襲われます。慌てて目を見開くのですが、オオムラサキは定位置を維持したまま。飛び立つそぶりさえ見えません。

そんな様子を見てカミさんがバカにします。子供じゃないのに・・・って。でも完全に童心に戻っているのです。いい気分です。

でもそろそろ限界に達してきました。手乗りオオムラサキの状態で写真を撮ろうと考え、手を出しました。指に2本の足がかかったとき、体が少しずり落ちそうになったのでしょう。勢いよく羽ばたいて飛び上がりました。そして別れを告げるかのようにベランダの前を2廻り旋回。青空の彼方へ飛び去っていきました。

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成虫となってからタハラッチが接したのは1昼夜半。わずかそれだけの間でしたが、何年もともに過ごしてきたペットのような感じ。見えなくなった空を見つめていると、ちょっぴり寂しさが漂ってきました。

近くにはエノキもあればクヌギもあります。でもここで育ったオオムラサキではありません。放蝶することで生態系が壊れるかもしれませんし、彼は自然界と同じように生きながらえることができないかもしれません。

とはいえ半世紀くらい前にはきっとこの辺りにも自然発生していたはず。また大規模な放蝶活動を実践している団体も比較的近くにあります。そんな中の1頭のメスとうまく出遭って、大自然の中と同じような一生を全うしてくれるよう願いを込めましたが、通じてくれるでしょうか・・・。少しでも長く生きてもらいたいものです。

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6.27:留守中、カミさんが蜂蜜を溶いて脱脂綿に染み込ませ、オオムラサキにすわせようと試みたのですが失敗。タハラッチはそのほか、砂糖を酒と酢で溶いて割り箸と竹串に絡ませ、そこにオオムラサキを誘導しました。するとこれがみごと成功。吸水間を伸ばしてチューチュー音を立てるかのごとく吸っています。

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こちらがケージ。スノコの板に園芸用のアーチの素材の足を詰めたものを2個取り付け、梁の代わりに取りつけた竹の切れっ端にサナギをぶら下げて、捕虫網のネットで蔽っただけの簡単なものです。長期間の飼育ではありませんから、こんなものでOKでしょう。

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6:26:伊豆への釣行のため留守をしていた間に羽化し、サナギは美しい蝶に変身していました。

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6.25:羽のあたりがうっすらと色付いてきました。もう2、3日で羽化するかもしれません。タハラッチが留守の間に羽化して部屋の中を飛び回ると、カミさんが何をするかわかりませんから、エノキの小枝を採ってきて、簡単なケージを作りました。樹液の代わりに、蜂蜜を溶いてやろうと思っています。

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6.24:今月の14日に蛹化したオオムラサキのサナギをいただきました。竹の棒に吊り下げて、羽化を待ちます。通常なら10日から2週間ほどで羽化するとのこと。たった1個ですが、華麗なオオムラサキの誕生を心待ちにしています。

110624221 食草のエノキに紛れるよう、24日現在もまだ緑色です。もっともまわりにエノキはありませんが・・・。


加藤さんのマグロ11.6.19

2011-06-24 05:30:12 | インポート

マグロに執念を燃やし続けている加藤さんが、ついに80kgを仕留めました。もちろんウィンチではなく手巻きリ-ルを駆使したスタンダップ。おめでとうございます。

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東伊豆沖の例のポイントはこの日も不発。最終の流しになると、魚探に魚影が映ったようです。船頭の声に期待が膨らんだそのとき、同行したTさんにアタリ。ジジジジーッとクリックが鳴り響いたものの、痛恨のバレ。がっくりした次の瞬間、加藤さんにアタリが炸裂。リールが悲鳴を上げ、大物の予感がほとばしったようです。

苦闘1時間、締め上げたのは80kgのクロマグロ。ついにやりました。タハラッチが同乗していたらいい写真が撮れたのですが、残念です。

このマグロの処理は築地に持ち込むことになりました。解体しておくので木曜日に取りに来るようにとのこと。タハラッチもお付き合いしました。

久しぶりの築地場内は、不景気風などまったく感じさせないほどの大盛況。まだ取引時刻の最中だったため、しばし見とれていました。もちろん作業の邪魔にならないよう、しっかり気をつけていましたよ。

110623111  めまぐるしく走り回るターレは場内の象徴のような存在。タハラッチたちはこれに乗って、お店まで案内されました。

110623112  80kgのクロマグロは4節に切り分けられて分厚いビニール袋に詰められ、でかいトロ箱の中で氷付け。熟成させられていました。

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110623114 これを刀のようなマグロ包丁で切り分けるのです。仕事の合間ですから、なかなかたいへん。でも江戸っ子気質の河岸の方々。気持ちよく対応していただきました。

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実際の作業時間はわずかなものですが、なんだかんだで滞在時間は2時間。いい体験をさせていただきました。

110623117 カミの大トロと下はカマの切り口。さすが脂の乗りがすごいですね。

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切り分けられたマグロの1ブロックを頂戴し、お昼には赤身の刺身をたっぷり、夜は辛子揚げで、久しぶりのマグロを堪能しました。

今日はヅケでいただくつもり。濃厚なマグロ三昧です。


和助・TKさんを励ます食事会11.6.15

2011-06-18 14:50:06 | インポート

ここ半年近く、さまざまなことで落ち込んでいるTKさんを励まそうという大義名分を掲げて、旨い魚介料理とステーキ、そして秋田の銘酒を目当てに有志で食事会を実施しました。もちろんタハラッチは下戸ですから一滴も飲まず、お茶だけ。それでも旨かったですね。

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1106156 これは献立表の通りですが、タハラッチは下記の塩焼きでいただきました。

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〆の稲庭うどんを撮影するのを忘れていました。


穂高山麓トレッキング11.6.14

2011-06-18 10:32:22 | インポート

梅雨の晴れ間を狙って友人と2人、穂高岳の西側の山麓に出かけました。初日は、天気予報に反して午後まで霧雨が降りかかりっぱなし。晴れ間はまったく出ず、レインギアはびっしょりです。栃尾の露天風呂に浸って疲れを癒しました。

翌日の天気予報はかなり好転しています。4時に起きて朝食を摂り、行動開始。うっすらとガスのかかっている林道を辿りはじめました。彼方には先行する登山者がたった一人、急ぎ足で消えていきました。

1106141_3 穂高平の牧場は山小屋ともどもひっそり。人っ子一人見えません。

1106142 白出しの分岐でもまだガスが消えていません。

1106143 雪渓が現れてきました。滝谷の出合いだと勘違いしてしまいましたが、沢の奥の山の形状が穏やか過ぎます。上流から吹き降りてくる風がとても冷たく感じられました。

1106146  こちらが滝谷の出合い。ようやく晴れ間が顔を出してくれました。

1106147  滝谷の上部には北穂高直下の第一尾根やクラック尾根、P2フランケ、ドームなど、青春の情熱をぶつけた険しい岸壁がくっきりとそそり立っていました。タハラッチが10代のころ、さまざまなルートを登攀していたのです。滝谷を遡上したことはありませんが、まだ雪渓がたっぷり残っています。井上靖の氷壁の主人公魚津恭太は厳冬期の月明かりの夜、ここから山頂を目指したのですが・・・。

1106148  滝谷周辺をたっぷりと散策した後、白出し沢に戻ると、往きにはガスの中だった奥穂高の稜線がくっきり。あの辺りにもタハラッチの足跡がたっぷり残っているのですが・・・。

1106149  往きも帰りも穂高平小屋はひっそりしています。朝の先行者のほか、たった1名の登山者の姿を見ただけ。団体ツアーの行列に煩わされず、のんびりマイペースで楽しめた一日でした。

初日は過酷な天候の中での沢登りに終始し、2日目は雪渓の登り降り。どちらも半世紀ぶりのことでしたし、ピッケルやアイゼンを持参したわけでもありません。少し無鉄砲だったような気がしないでもありませんが、この調子でしたら少しトレーニングをすれば、奥穂から前穂の頂上まで、登ることが可能かもしれません。今までは上高地からのルートだけを考えていましたので、もうこの歳では無理かなと思っていましたが、新たな情熱が湧き上がってきました。


クモマツマキチョウ採集11.6.3

2011-06-03 21:23:07 | インポート

早めに梅雨入りしたせいなのでしょうか、なかなか晴れ間がありません。

そんな中で梅雨の晴れ間が訪れました。タハラッチは午前1時30分に起き出し、山梨県の山の中の標高1,800mのポイントに向かいました。

110603110  凸凹の林道を10km以上も走って、どん詰まりのゲートの脇に駐車。平日ですから人っ子一人いません。熊避けの鈴をつけ、履き初めのトレッキングシューズで足元を固めました。

Imgp2452  捕虫網を持ち、ザックを背負って源流を目指します。山登りから半世紀以上も遠ざかっている身には多少の登りでさえ苦になります。やがてどでかい堰堤に阻まれました。向かって右手の急なガレ場から高巻きします。新しい靴は結構馴染んでくれて、さほど苦労はしませんが息が切れること。堰堤の上に達すると座り込んでしまいました。でも空気も景色は爽快。ほっとさせられます。ちなみにこの辺りはDocomoが通じていて、友人に尋ねたところ、この堰堤の下部に空いている水路のひとつの川床が土砂で埋められていて、復路はこれを通ったので楽ができました。

Imgp2467  ゲートを発ったのが7時30分。蝶は太陽が出て体温が温まるようにならないと活動しないといわれています。まして高地ですから9時過ぎが目安でしょう。2時間ほど遡上をして目的のポイントに到達しました。

Imgp2465  もちろんこの間、青空ですから汗びっしょり。ここまでまだ、1頭の蝶も見ていません。ザックを放り出して食草を探します。砂だらけの川原のあちらこちらに目立たないように咲いていましたが、どの株にも卵は産み付けられてはいません。

這いづくばってチェックしているその傍らに、音もなく白い小さな蝶が飛んできました。オオムラサキなどの大型を除いてほとんどの蝶は羽音も立てずに飛んでくるのは当たり前ですが・・・。

慌ててネットを振ってゲット。半世紀ぶりに採ったクモマツマキは♀でした。やさしく掴んで胸を締めずに三角紙に。産卵飼育を企てている友人への土産です。9時41分でした。

そうこうしているうちに汗まみれになったザックにオレンジ色の飛翔体が飛んできました。もちろんこれは♂。50数年前の感動が甦りました。

1106  これは参考資料で、今回の採集固体ではありません。

当時中学1年生。友人と一緒にこの蝶を採りに行ったのはすずらん真っ盛りの入笠山でした。彼がクモマツマキを見つけてネットを振ったのですが、川の向こう側へと飛び去って行きました。「もうあきらめるの」そうだとうなずきました。再度念を押したタハラッチは、そのまま川に飛び込んでみごとゲット。この日唯一のクモマツマキに感激したものです。

雌雄2頭を確保してタハラッチは写真を撮りたくなりました。次に飛来したメスは、スミレの花で吸蜜しています。カメラを持って近づくと飛び上がり、次の株へ。風もないのに思ったより活発に移動して、結局撮影不能。次に来た♂は空中高く舞ってガレ場の彼方へ飛び去っていきました。

わずか30分の間に6頭が飛来。そのうち2頭の♂と1頭の♀を採りましたが、♂1頭と♀2頭はネットも振れないまま飛び去りました。

その後30ほど待ちましたが現れたのは越冬したキベリタテハだけ。それでも首尾よく採集が成功したので、1泊するつもりだった予定を変更して帰宅することにしました。

このポイントから下り始めるとすぐ、♀が1頭飛来。藪の下草に止まろうとしました。友人のためにもう1頭をと思ってネット振り、うまくゲットしたと思ったとき、異変が生じました。勢い余ったネットがその上の枝に当たった瞬間、枠が破損してネットは開いた状態。九死に一生を得たクモマツマキは天空高く飛び去っていきました。

Imgp2468  予備のネットに取り替えて少し待機すると、その後3頭の固体が飛来しましたが、いずれも高みを飛び去っただけ。あきらめて下ることに専念しました。途中ゴロタまじりの沢筋には越冬したキベリタテハが何頭も飛来しました。採ってみるとあまりにもボロボロ。すべてを放してやりました。

1106_2  これも参考画像です。

110603111  ゲートに戻って車に乗り込み、林道を下っていくと工事中のための交互通行で15分の待機を命じられました。車外に出るとぬかるんだ路上にミヤマカラスアゲハが吸水しています。このほかミドリヒョウモンやコミスジ、サカハチチョウも舞っています。写真を撮った後、ミヤマカラスの雌雄一対とミドリヒョウモンを採集。クモマツマキの写真こそ撮れませんでしたが、最後には思いがけない幸運にも恵まれ、一人ぼっちではあったものの楽しい蝶行を終えました。

Imgp2475 持ち帰ったミヤマカラスです。