予定していたキンメ釣行が強風のために中止となり、新雪の中の一の倉の紅葉を見る絶好のチャンスとばかり、早朝から関越道をひた走りました。
曇りから晴れ、今日は予報通りいい天気かと思っていると、関越トンネルから先は雪との情報。それならば願ったり叶ったり。でも、ドカッと降られるとノーマルタイヤですから往生します。ほどほどに願いたいと勝手な願望を抱いて水上ICに近付くと時雨模様。開店前の道の駅で食事を摂りましたが、寒いこと。キルティングのベストにジャケットを重ね、ダウンを持参しなかったことを後悔しました
いざ一の倉へと向かいます。R291は降雪のため走行注意。でも小雨が降っているだけです。前後に他県ナンバーの車が連なっています。一の倉の駐車場は広くありません。空きスペースを待つのは嫌だなと思いながら走っていき、湯檜曽を通り過ぎると景色が一変しました。
低い位置に生えている広葉樹林は雨に濡れているのですが、その向こう側の針葉樹樹林帯の木々は真っ白な雪をまとっています。みぞれ交じりですが、タハラッチにとって今季の初雪。感慨を新たにしました。
ロープウェイの駐車場を過ぎると、ほかの車は付いてきません。みぞれから小雪に変わってきましたが、路面にはまったく積もっていません。一の倉の旧道は広葉樹に覆われていますので、木の葉に積もった雪がときどきバサッと落ちてきて、新雪の味わいが深まります。
時おり下山してくる車とすれ違い、狭い道なので、通過がたいへん。ハイカーも多いので苦労させられます。でもこの道、一の倉沢の出合いから先は一般車両通行止めとなっているものの、前述したように国道なのです。
路側には雪が積もっていますが、ノーマルタイヤでの走行に問題はありません。ようやく出会いに到着すると車がびっしり止まっていて、アマチュアカメラマンが大勢、カメラを岸壁に向けてシャッターチャンスを窺っています。
トイレ前に空きスペースを見つけまずはひと安心。コンデジを取り出してカミさんと車外に出ました。寒いこと。先ほどの水上の比じゃありません。上体はキルティングの重ねですが、ズボン下ははいておらず、薄手のチノパン一枚。冷気が突き刺さってきます。
さすが一の倉。旧道沿いの木々は赤や黄色に色付いていて、沢筋やスラブは真っ白。深いガスの中に鉛色の岸壁が重々しく聳え立っています。
これこそ生きている間に、カミさんになんとしてでも見せたかった光景。青春のほとばしる情熱を傾けた日々がよみがえってきます。
陽が差してくれればことのほかみごとな光景に変わってくれます。予報は昼から晴れてくる気配です。2時間ほど滞在しましたが、あきらめて下山。でも、絶好のシーンを脳裏に焼き付けてきました。