ヤリイカ泳がせの例会を実施しましたが、なんと、エサにするヤリイカが釣れません。
このところ乗り渋っているとのことでしたので、念のため、ヒイカを1パック持参しました。
海は凪いでいますが、たしかにヤリイカは乗りません。
やむを得ず、泳がせ仕掛けに小さなヒイカを刺して海底に送り込みます。
タナは船の定番。
置き竿にして、ヤリイカ竿で誘いをかけます。
するとすぐに置き竿の穂先が揺さぶられました。
タイやブリの引きではありません。
なんだかオマツリのようですが、かすかに生体反応は伝わってきます。
海面を割って姿を現したのは、赤茶色のでっかいイカ。
ゆうに1kgはありそうで、姿はコウイカ=スミイカを大きくしたように見えます。
ゲソも立派で、触腕のほかに、それより長くて先が細く伸びた一対の足もあります。
そのほかの6本の足はスミイカの足をぶっとくした感じ。
生きているときはすべての足は引っ込んでいます。
そのまま持ち帰ると墨の処理がたいへんですから、船上でさばきました。
皮は固く、身はかなり厚みがあり、場所によって分厚いところとそうでもないところの差が顕著に見られます。
それよりびっくりしたのは甲の色。
スミイカは白ですが、この写真のようにきれいなピンク色をしているのです。
両端にはセルロイドのような透明の縁がついていて、突端は折れてしまいましたがスミイカと同じように突起があります。
スミイカの甲と比べるとかなり細長く、スマートに見えます。
下船後の宴会の食材に供するつもりでしたが、ほかの食材が多すぎたので自宅に持ち帰りました。
二晩おいてから身は刺身、ゲソは湯引きでいただきました。
身はしっとりして、スミイカより旨みがある感じ。
エンペラも一夜干しし、口も焙っていただきましたが、カラストンビはなかなか取り除くことができず、プライヤーでやっと除去。
形は崩れてしまいましたが、スミイカの口と同じようにいただくことができました。
後日ヒョウモンコウイカではないかとのご教示をいただきましたが、体表にヒョウモンはなく、甲も黄色がかってはいません。
なんというイカなのか、情報がありましたらぜひお寄せください。
よろしくお願いします。
続いてもう一度ヒイカを送り込むと、今度は魚らしいアタリ。
でも今回もタイやブリの引きではありません。
浮上したのは2kg級のメダイ。
ヒイカにアタリが出たのはここまででした。
その後、村上さんが貴重なヤリイカを1杯、釣り上げました。
なけなしの1杯をハリに刺してタナへと送り込むと、すぐさま竿先が海面に引き込まれました。
あがってきたのは銀輪をきらめかせたワラサ。
やはり生きのよいヤリイカの泳がせに食ってきたのでした。
結局、ヤリイカは船中11名でわずか3杯。
そのほかの釣果は上記の通りでした。