総合診療医からの健康アドバイス

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フルオロキノロン系抗菌薬を飲むときに考えておきたいこと

2018-03-02 10:35:28 | 医療情報
 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。
 唖然。先日の夜。スーパーの駐車場から一般道へと一時停止をしていると、前を横切るのろのろな車。よく見ると20代の女性が、明らかにスマホを見ながらの運転。唖然としました。お願いですから他人を轢いたりしないように。できれば心を入れ替えてくれますようにと、祈るばかりです。では、本題へ。
 
 
 
 
 フルオロキノロン系の抗菌薬は吸収率がよいので体中に分布します。
 
 
 一方、細菌は人間の体中に存在しており、腸内だけでなく、口腔内や上気道、皮膚の表面、その他の部位に住み着いており、これらを正常細菌叢と呼びます。
 
 
 
 
 抗菌薬内服が無効の「風邪」などでフルオロキノロン系の抗菌薬を飲むと、「正常」細菌叢も叩かれるため、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などの悪玉細菌が病院だけでなく市中でもみられるようになってくる恐れがあります。
 
 
 
 
 もちろん感染症にかかってその治療のため必要なときには飲んだほうがよいと思います。
 
 
 しかし、世界中で抗菌薬の乱用を続けていると、いよいよ細菌との戦いに「敗れる」ことになり、抗生物質の無い時代(1929年)に戻ることが現実味を帯びてきます。
 
 
 
 
 そこで世界保健機関(WHO)は世界各国に要請を出し、各国が取り組むべき目標と具体策を出すように呼びかけました。
 
 
 その内容については次に紹介します。

 

 

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