総合診療医からの健康アドバイス

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ビタミンの摂り過ぎに注意

2017-02-03 09:39:34 | 医療情報

 皆様こんにちは。総合診療医からの健康アドバイスの時間です。しっかりして。先日、那覇空港で、航空自衛隊那覇基地所属のF15戦闘機が滑走路で前輪を脱輪し、約1.5時間にわたり滑走路は封鎖され、およそ40便が欠航となる事故が発生しました。沖縄県は観光でもってますから、空港は最も大事な施設です。二度とないように、航空自衛隊の皆様、しっかりお願いします。では本題へ。

 

 

 栄養摂食の原則は、過ぎたるは及ばざるがごとし、ですね。


 例として、ビタミン剤を挙げましょう。


 ビタミンには、水によく溶ける水溶性ビタミンと、水に溶けにくくて油には溶ける脂溶性ビタミンがあります。


 水溶性ビタミンの場合、大量に摂ったとしても、ほとんどが尿中に排泄されますので、あまり副作用は問題になりません。

 


 しかし、脂溶性ビタミンを大量に摂ると、ヒトの体脂肪に溶けて長期間残存します。


 そのため、脂溶性ビタミンの取り過ぎによる副作用が時折認められます。


 たとえば、ビタミンDの取り過ぎによる高カルシウム血症、ビタミンAの取り過ぎによる頭蓋内圧の亢進による慢性頭痛などがあります。

 


 最近の統合的研究結果(研究方法としてはメタ分析でした)では、ビタミンEの長期使用による死亡率の増加が指摘されています。


 ビタミンEと死亡の関連ははっきりと説明できないので、因果関係としては確立しているわけではありませんが、ビタミンの作用には医学的に未知の部分もあるので、長期大量投与が生体に悪影響を及ぼす可能性があることは現段階で否定はできないのです。


ピントが。

 

 

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