演劇知

劇的考察譚

修了公演第一弾終演とは

2013-01-23 23:51:26 | Weblog


修了公演第一弾が無事終演しました。


今回は人を二分割しわたし作品と、青ナナさん作品とで上演。

わたし作品ではアナグラムを用いたゲーム性の強いコメディを。青ナナさん作品は不条理的なオムニバスを上演しました。結果として良いコントラストでアンケートもおおむね好調でした。なによりも今回印刷した当日パンフレットが完売するという嬉しい事態。アンケート回収率も上々でした。皆様本当にありがとうございました。

わたし作品では短い稽古期間ながら出演者5人、本当に頑張ってくれました。写真通り「お」「と」「う」「さ」「ん」を用いたアナグラムでした。わたしの芝居は役の心情よりもシステマティックな動きやルールに重きが置かれる傾向にあるようで、恐らく始めての経験に苦労した子も多いのではないでしょうか。それでも本番はこれまでで最高の出来となりました。

青ナナ作品は、まず作品自体の芸術性が凄い。アンチ演劇手法のそのオムニバスは視覚、聴覚、そして固定概念を疑うことを我々に求めます。「分からなかったけどなんか凄い」というその感想は的を射ており、日常レベルでの感覚では決して捉えることの出来ないものであると思います。故に面白い。特質ゆえの普遍性、誰しもに当てはまる内容なのです。

そしてこれまでわたしや仲間たちと共に見て、作り、経験した芝居が土台となっているようにも思えます。「否定」や「皮肉」、「疑問」や「確認」には、元となる根幹が必要となるのです。その根っこを見せずに表現をする彼女の作品は紛れも無い「芸術」でした。そしてそんな作品を体現した子たちもやはり凄い。この作品の見事さは役者の力も当然欠かせないわけである。演劇は集団による総合芸術なのである。




第一弾を見た子たちも刺激を受けております。第二、第三も今から楽しみです。どんな作品に仕上がるか。なお第二弾は三月十八日、第三弾は三月二十二日を予定しております。