東京・港区のマンションで、1人暮らしの63歳の女性がトイレに8日間閉じ込められた。助けを求め続けた切迫した状況と、救出のきっかけを本人が語った。
マンションで救助を求める声。その叫びは、トイレの中から8日間も発せられ続けていた。
東京・港区のマンションで暮らす下田洋子さん(63)。
下田さんは「当然、『助けてください』、『トイレに閉じ込められていますから110番連絡してください』とか叫んだんですね。全然、無反応なものですから...」と話した。
2LDKのマンションに1人で暮らす下田さんに災難が降りかかったのは、11月4日午前1時ごろだった。
下田さんは、「ドアをドンドンたたいたりとか、体当たりとかしてみたりしてみましたけど、厚いドアでできていて、びくともしないわけですよ」、「気がついたんですよ。たぶんこれ(こたつ)が倒れたんだなと」と話した。
突然、トイレのドアが、中から開かなくなった。
実は、廊下に置いてあったこたつが入った段ボールが倒れ、ドアを外側から押さえてしまい、下田さんはトイレの中に閉じ込められてしまった。
下田さんが閉じ込められたトイレは、1畳にも満たない狭い空間だった。
実際に中に入ってみると、手はまったく広げらず、狭いという印象を受ける。
下田さんは「ただ叫んだだけでは聞こえないから、トイレットペーパーの芯をメガホン代わりにして叫んだりとかね」と語った。
下田さんは救助を求めたが、外に面する窓はなく、しかも部屋は8階とあって、叫びは誰にも届くことなく、2日、3日と時間が過ぎていった。
やがて、下田さんの体にある異変が起きた。
下田さんは「鏡を見たら、歯茎が真っ白になって、舌も真っ白。唇はひび割れしてますし。びっくりしちゃって、これではいけないと。脱水(症状)になると思った」と話した。
救助を求める声を上げたこともあり、下田さんののどは、カラカラになっていた。
下田さんは、タンクにためる水を飲み、トイレの中にあった盛り塩で歯茎をマッサージするなどして気持ちを落ち着かせていたという。
さらに、下田さんは、「体がなまるから、スクワット体操したり、ラジオ体操したり」、「声が出なくなってしまうので、発声練習。ターザンみたいにアイウエオとか言ったり」などと語った。
しかし、夜になると、開かないドアのすき間から冷たい空気が入ってくるため、トイレットペーパーを足に巻いてしのいでいたという。
また、寝るときも足を折り曲げ、便器を抱えるように眠ったという。
下田さんが救出後に書いた手記には、「お願いだから気がついてよと、心の中で叫んだ」、「また、きょうも足を伸ばして寝られない状態で一晩を過ごすのかと嘆き明かした」と、不安な様子がつづられていた。
そして、トイレに閉じ込められてから8日。
ようやく、下田さんがトイレの外へ出る時が来た。
そこには、入院中だった高齢の母親の気遣いがあった。
下田さんが閉じ込められた時、一緒に暮らしていた97歳の母親は入院中だった。
その母親が、毎日見舞いに来てくれていた下田さんが突然来なくなったことを不審に思い、病院関係者に伝えたことがきっかけで、今回の救助につながった。
しかし、その母親は、下田さん救出からわずか1時間後に息を引き取った。
下田さんは、「(母に)『助かったから大丈夫よ』、『頑張って』と言った。目は開かなかったですけど、口元はちょっと動いたので、少し聞こえてくれたかなと」と話した。
1人暮らしで起きたまさかの事態。
防災・危機管理ジャーナリストの渡辺 実氏は、「身近なものでいえば、携帯電話を中に持ってトイレを使う。あるいは電話の子機を(トイレの)中に置いておく」と話した。
防犯や防災などのグッズを取り扱っている東京・秋葉原にある店では、送信機と、光や音でそれを知らせる受信機がセットになって売られていた。
「アルタクラッセ」の山本活巳社長は「介護や1人暮らしの方とか、ボタンをトイレの中に備えておいて、外部に緊急時の異変を知らせることは可能ですね」と話した。
そして、1人暮らしの怖さを体感した下田さんは、「お一人さまなのかなと、現実的に...。自分で何でも気をつけなければいけないということを、つくづく感じました」と話した。フジテレビ系(FNN)
冗談なようで冗談でない話。独り暮らしの恐ろしさと介護の大切さ、人との繋がりと色々考えられるニュース。
とりあえずうちは壁が薄いので隣人がよい人ならば大丈夫だろう。
そう、隣の人間を知らないところに、既に独り暮らしの恐ろしさがある。隣の人間を知らない。朝6時、隣の家のドアの前に男が突っ伏して寝ていたが、あれが隣人だろうか。知らない。というか怖い。
密室芝居を書いてきましたが、この狭さでも密室の恐怖。密室はこの都会に溢れています。
マンションで救助を求める声。その叫びは、トイレの中から8日間も発せられ続けていた。
東京・港区のマンションで暮らす下田洋子さん(63)。
下田さんは「当然、『助けてください』、『トイレに閉じ込められていますから110番連絡してください』とか叫んだんですね。全然、無反応なものですから...」と話した。
2LDKのマンションに1人で暮らす下田さんに災難が降りかかったのは、11月4日午前1時ごろだった。
下田さんは、「ドアをドンドンたたいたりとか、体当たりとかしてみたりしてみましたけど、厚いドアでできていて、びくともしないわけですよ」、「気がついたんですよ。たぶんこれ(こたつ)が倒れたんだなと」と話した。
突然、トイレのドアが、中から開かなくなった。
実は、廊下に置いてあったこたつが入った段ボールが倒れ、ドアを外側から押さえてしまい、下田さんはトイレの中に閉じ込められてしまった。
下田さんが閉じ込められたトイレは、1畳にも満たない狭い空間だった。
実際に中に入ってみると、手はまったく広げらず、狭いという印象を受ける。
下田さんは「ただ叫んだだけでは聞こえないから、トイレットペーパーの芯をメガホン代わりにして叫んだりとかね」と語った。
下田さんは救助を求めたが、外に面する窓はなく、しかも部屋は8階とあって、叫びは誰にも届くことなく、2日、3日と時間が過ぎていった。
やがて、下田さんの体にある異変が起きた。
下田さんは「鏡を見たら、歯茎が真っ白になって、舌も真っ白。唇はひび割れしてますし。びっくりしちゃって、これではいけないと。脱水(症状)になると思った」と話した。
救助を求める声を上げたこともあり、下田さんののどは、カラカラになっていた。
下田さんは、タンクにためる水を飲み、トイレの中にあった盛り塩で歯茎をマッサージするなどして気持ちを落ち着かせていたという。
さらに、下田さんは、「体がなまるから、スクワット体操したり、ラジオ体操したり」、「声が出なくなってしまうので、発声練習。ターザンみたいにアイウエオとか言ったり」などと語った。
しかし、夜になると、開かないドアのすき間から冷たい空気が入ってくるため、トイレットペーパーを足に巻いてしのいでいたという。
また、寝るときも足を折り曲げ、便器を抱えるように眠ったという。
下田さんが救出後に書いた手記には、「お願いだから気がついてよと、心の中で叫んだ」、「また、きょうも足を伸ばして寝られない状態で一晩を過ごすのかと嘆き明かした」と、不安な様子がつづられていた。
そして、トイレに閉じ込められてから8日。
ようやく、下田さんがトイレの外へ出る時が来た。
そこには、入院中だった高齢の母親の気遣いがあった。
下田さんが閉じ込められた時、一緒に暮らしていた97歳の母親は入院中だった。
その母親が、毎日見舞いに来てくれていた下田さんが突然来なくなったことを不審に思い、病院関係者に伝えたことがきっかけで、今回の救助につながった。
しかし、その母親は、下田さん救出からわずか1時間後に息を引き取った。
下田さんは、「(母に)『助かったから大丈夫よ』、『頑張って』と言った。目は開かなかったですけど、口元はちょっと動いたので、少し聞こえてくれたかなと」と話した。
1人暮らしで起きたまさかの事態。
防災・危機管理ジャーナリストの渡辺 実氏は、「身近なものでいえば、携帯電話を中に持ってトイレを使う。あるいは電話の子機を(トイレの)中に置いておく」と話した。
防犯や防災などのグッズを取り扱っている東京・秋葉原にある店では、送信機と、光や音でそれを知らせる受信機がセットになって売られていた。
「アルタクラッセ」の山本活巳社長は「介護や1人暮らしの方とか、ボタンをトイレの中に備えておいて、外部に緊急時の異変を知らせることは可能ですね」と話した。
そして、1人暮らしの怖さを体感した下田さんは、「お一人さまなのかなと、現実的に...。自分で何でも気をつけなければいけないということを、つくづく感じました」と話した。フジテレビ系(FNN)
冗談なようで冗談でない話。独り暮らしの恐ろしさと介護の大切さ、人との繋がりと色々考えられるニュース。
とりあえずうちは壁が薄いので隣人がよい人ならば大丈夫だろう。
そう、隣の人間を知らないところに、既に独り暮らしの恐ろしさがある。隣の人間を知らない。朝6時、隣の家のドアの前に男が突っ伏して寝ていたが、あれが隣人だろうか。知らない。というか怖い。
密室芝居を書いてきましたが、この狭さでも密室の恐怖。密室はこの都会に溢れています。
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