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劇的考察譚

ニュースから~地下鉄サリン死傷者6286人に=8事件救済法申請締め切り-警察庁~

2010-12-21 07:19:35 | Weblog
 1995年に発生した地下鉄サリン事件の最終的な被害者数が6286人(うち死者13人)に上ることが20日、警察庁のまとめで分かった。オウム真理教による事件の被害者に給付金を支払う救済法の認定作業で、捜査や公判、労災資料などから同庁が6226人を把握。このほかに自ら名乗り出た人が60人いた。
 救済法は2008年12月に施行。地下鉄サリンや松本サリンなど教団による8事件で、1日でも通院歴がある被害者に給付金を支給する。
 同法は今月17日に申請期限を迎え、8事件の合計被害者数は6583人に上った。これまでに申請者の96%に当たる5857人に計28億640万円を支給。申請内容を精査中のケースを含め、最終的な支給総額は約30億円に上るとみられる。
 被害者のうち394人は「もっと症状の重い人にあげてほしい」「今さら思い出したくない」などの理由で申請しなかったほか、105人は連絡が取れなかったり、意思表示をしないまま申請しなかったりした。
 警察庁が資料で把握した8事件の被害者の内訳は、死者(支給額2000万円)が25人、後遺障害(500万~3000万円)19人、けがや病気(100万円か10万円)6476人だった。





秋葉原死傷事件が理不尽さ、想像力の欠如、死と生の紙一重さを考えさせた事件であれば、このサリン事件は団体の恐怖、システムの恐怖を考えた事件です。というのも当時中学生だったわたしはニュースショーで何か大きな騒ぎが起きているなと考える程度で、そして運動会の練習中に施設に隠れていた麻原死刑囚が逮捕されたという速報を体育の先生が叫んだのを聞いて、やはり人事として喜んだのをはっきりと覚えています。

これらの事件は今生きているわたしたちの社会から起こった事象でありそのことに他人事でいられるはずはないのです。明日はわが身、そして自身が事件の中央に立つことがあるかもしれません。




今まで村上春樹作品を色々読んできましたが、アンダーグラウンドだけは何故か読まないできました。読む機会はありましたが読みませんでした。それは意識的に読まなかったのです。「ノンフィクションだから苦手」というのは言い訳で、やはり現実と向き合うことにどこか恐れを抱いているのかもしれません。団体に所属している以上、そして都心で生活している以上、最大級の被害を出した事件から逃げるわけには行きません。



この思いにもっと早く到っていればと考えると、若いということの甘さと時間の経過を悔やみます。

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