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妊娠中や授乳中の母親がストレス下にあると乳児の遺伝子が変化し、子供が成長した際に肥満になる確率が上がるらしい。
研究用のネズミを使った実験では、妊娠中のネズミにたんぱく質レベルの低い食事を与えストレス状況下に置くと、生まれた子ネズミは、ストレスがない状態で生まれた子ネズミと比べ離乳後の成長速度が早く、2カ月後には腹部に脂肪がつき、さらには前糖尿病(異常に高いレベルの血糖値)を患っていた。
母親のストレスは、神経伝達物質である「神経ペプチドY」の作用を変化させていると研究者らは睨んでいる。神経ペプチドYは食欲を増進させ、脂肪細胞の生成や成長を促す。ストレスによりこの遺伝子が変化し、神経ペプチドYの活動が増え、体内の脂肪細胞の数を増やしているのかもしれないのだ。
思春期になるまでに持っている脂肪細胞の数は、その人の肥満のリスクを定める大きな決定要因となる。それゆえ、大人になった時の肥満のリスクを減らすには、妊娠時そして幼少時の介入が効率的かもしれないとハン氏は考えている。
今回の調査では母親ネズミは栄養的ストレス環境に置かれていたが、ジョージタウン大学ゾフィア・ズコウスカ教授いわく、「栄養不良や低たんぱく質の食事というのは大抵の場合かなり厳しい生活を意味する。つまり、栄養的ストレスがある人には精神的ストレスも同時に存在するのだ」。
ちなみに、飢餓を経験した人に関する過去の研究では、栄養失調だった妊婦から生まれた子供は肥満、糖尿病、循環器疾患のリスクが高かったという。
ストレスが人間にも同様の影響を及ぼすのかさらなる調査が必要になるが、生まれた子供にはコントロールすることができない母親のストレス。妊娠中の行動が子供の将来にも影響するとは、母親というのはつくづく大変な役割なのだと思い知らされる。(livescience.com)
よく3歳までに肥満細胞の数は決まると聞きますが、それよりも前、胎内に居る時から影響があるようで。もうこうなったらばデウスエクスマキナ的な、決められたレール感があります。
ストレスは何にしてもよくないようで。アンガーマネジメントなる、怒りの感情コントロール術があるようですが、感情をコントロールする術は演劇の稽古の中にあります。
明大劇研では伝統的な「喜怒哀楽」という、各感情を100パーセント開放する稽古があります。文字通り100パーセントなので、歓喜が100パーセントになると悲鳴になるわけです。これを一度に6人くらいでやるものですから、事前に通達しておかないと警備員さんがすっ飛んでくるわけですね。
壮絶な稽古です。やっていて思うのは「これコントロールできなくねえ?」です。この稽古はもっぱら「どこまでやれるか?」という限界を知るための稽古であると思います。
先輩たちから受け継がれてきた稽古。今でも残っているのかな?
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