今月は、ザ・プラーナヤーマとも言われる:ナーディー・ショーダナ(アヌローマ・ヴィローマとも呼ばれます)を紹介しています。
15世紀ごろに書かれた経典『ハタヨーガ・プラディーピカー』には、「パドマアーサナで座ったら、月を通して満たし、適切に保持したのち、太陽によって吐き、太陽を通して吸い入れ、ゆるりと腹に満たし、月から吐く。3ヶ月続ければ浄化される。1日4回、80ラウンドまで徐々に増やす」と書いてあります。
まずびっくりするのはその長さですよね。
1ラウンド1分半として、1回2時間、1日8時間?そりゃあ、それだけ呼吸法ばっかりやっていたら浄化もされるでしょうよ、って感じです😅…。
この少し後に書かれた経典『シヴァ・サンヒター』には、1回20ラウンドで良いと書かれています。その場合は1回30分ですね。それでも長いですが…。
それでは、詳しく解説していきます。
まず、プラーナヤーマとは?
プラーナ:宇宙に遍満している生命エネルギー
アーヤーマ:調節
で、生命エネルギーの調整=調気法や呼吸法と訳されたりします。
生命エネルギーは電池と同じで、使えば消費されていき、呼吸により充電することはできますが、無くなれば死を迎えます。
例えば、イライラしたり悲しいことがあって心が乱れている時には呼吸も乱れます。逆に穏やかな時や集中している時には呼吸も凪いでいます。つまり、呼吸が動く時、心も動きます。呼吸を穏やかに抑止していくことで、心を鎮め、プラーナの無駄な浪費を防ぐことができます。
また、プラーナヤーマにはナーディー(プラーナの通り道)を浄化するという役割もあります。
血管に脂肪が溜まるように、ナーディーにも汚物が溜まり、流れが滞ると障害が出てきます。
ちなみに、ナーディーにとっての汚物とは、「妬みや怒りや欲望や暴力など、心や精神を不純にしたり堕落させたりするもの」と、成瀬貴良先生は解説しています。
72000本とか3500000本あると言われるナーディーですが、大事なのは3本です。背骨に沿って真ん中を流れるスシュムナー、左鼻から臍下のカンダと呼ばれるターミナルにつながるイダ(月の道)、右鼻からカンダにつながるピンガラ(太陽の道)。
まずイダとピンガラを浄化し、両方がスムーズに流れ、その流れが均等になった時、ようやくスシュムナーが活性化するとされます。
8世紀頃の聖典『カタ・ウパニシャッド』には、「真ん中の通り道から自我意識(魂?)が抜け出た者は、天国に行き輪廻から解放される」と書いてあり、このスシュムナーを通すことが最終目的と知れます。
そして、まずイダとピンガラを浄化するための呼吸法が、ナーディー(脈管)・ショーダナ(浄化)なのです。
ここで最初の疑問に戻ります。
座り方はパドマアーサナが推奨されていますが、難しい場合はスカアーサナでもヴァジュラアーサナでも良いので、この呼吸法を実践するために、ある程度の時間(最低30分?)じっと座っていられる座法を身につける必要があるのだということが分かります。
そのために、『ハタヨーガ・プラディーピカー』では、プラーナヤーマの前にアーサナ(ポーズ)を紹介しているのです。スシュムナーを通りやすくするために蓮の花の茎のようにスッと背筋を伸ばして、長時間スティラ・スカ(安定して快適)に座っていられる体を作るためにあるのが、アーサナなのです。
15世紀ごろに書かれた経典『ハタヨーガ・プラディーピカー』には、「パドマアーサナで座ったら、月を通して満たし、適切に保持したのち、太陽によって吐き、太陽を通して吸い入れ、ゆるりと腹に満たし、月から吐く。3ヶ月続ければ浄化される。1日4回、80ラウンドまで徐々に増やす」と書いてあります。
まずびっくりするのはその長さですよね。
1ラウンド1分半として、1回2時間、1日8時間?そりゃあ、それだけ呼吸法ばっかりやっていたら浄化もされるでしょうよ、って感じです😅…。
この少し後に書かれた経典『シヴァ・サンヒター』には、1回20ラウンドで良いと書かれています。その場合は1回30分ですね。それでも長いですが…。
それでは、詳しく解説していきます。
まず、プラーナヤーマとは?
プラーナ:宇宙に遍満している生命エネルギー
アーヤーマ:調節
で、生命エネルギーの調整=調気法や呼吸法と訳されたりします。
生命エネルギーは電池と同じで、使えば消費されていき、呼吸により充電することはできますが、無くなれば死を迎えます。
例えば、イライラしたり悲しいことがあって心が乱れている時には呼吸も乱れます。逆に穏やかな時や集中している時には呼吸も凪いでいます。つまり、呼吸が動く時、心も動きます。呼吸を穏やかに抑止していくことで、心を鎮め、プラーナの無駄な浪費を防ぐことができます。
また、プラーナヤーマにはナーディー(プラーナの通り道)を浄化するという役割もあります。
血管に脂肪が溜まるように、ナーディーにも汚物が溜まり、流れが滞ると障害が出てきます。
ちなみに、ナーディーにとっての汚物とは、「妬みや怒りや欲望や暴力など、心や精神を不純にしたり堕落させたりするもの」と、成瀬貴良先生は解説しています。
72000本とか3500000本あると言われるナーディーですが、大事なのは3本です。背骨に沿って真ん中を流れるスシュムナー、左鼻から臍下のカンダと呼ばれるターミナルにつながるイダ(月の道)、右鼻からカンダにつながるピンガラ(太陽の道)。
まずイダとピンガラを浄化し、両方がスムーズに流れ、その流れが均等になった時、ようやくスシュムナーが活性化するとされます。
8世紀頃の聖典『カタ・ウパニシャッド』には、「真ん中の通り道から自我意識(魂?)が抜け出た者は、天国に行き輪廻から解放される」と書いてあり、このスシュムナーを通すことが最終目的と知れます。
そして、まずイダとピンガラを浄化するための呼吸法が、ナーディー(脈管)・ショーダナ(浄化)なのです。
ここで最初の疑問に戻ります。
座り方はパドマアーサナが推奨されていますが、難しい場合はスカアーサナでもヴァジュラアーサナでも良いので、この呼吸法を実践するために、ある程度の時間(最低30分?)じっと座っていられる座法を身につける必要があるのだということが分かります。
そのために、『ハタヨーガ・プラディーピカー』では、プラーナヤーマの前にアーサナ(ポーズ)を紹介しているのです。スシュムナーを通りやすくするために蓮の花の茎のようにスッと背筋を伸ばして、長時間スティラ・スカ(安定して快適)に座っていられる体を作るためにあるのが、アーサナなのです。