賛成、反対で揉めていますが、よく分からない事ばかり。
唯一分かっている決まり事は、例外無き関税撤廃による貿易自由化。これは日本の農業を保護するか、加工貿易国として輸出を増やすか、の争点になっています。
「日本の農業を保護する」 これはとても分かりやすい問題で、貿易自由化になって外国産の安い(物凄く安い)農産物が輸入されたら日本の農業は終わりです。
3月11日以前でしたら、日本の農産物の方が農薬や土壌汚染の点で外国産よりも安全であり、「日本の農業は輸出産業に発展出来る」という可能性がありましたが、福島原発事故後の日本は汚染された国になり果てたので、もう無理です。TPP加盟国に輸入農産物の残留放射性物質量の基準を厳しくされたら終わりです。
以上の事より農業関係者のTPP反対論は納得出来ます。
「加工貿易国として輸出を増やす」 現在、国内工業の空洞化が進んでいる原因は関税の問題でしょうか?安い労働力と安い電気料金を求めて、さらに輸出相手国内で生産する事により貿易摩擦を軽減するために外国に工場を建てたはず。最近の円高により、この動きは加速するばかりです。
ではTPPに参加したら国内の空洞化は収まって国内工場が活況を呈し、輸出が増えるのか?TPPにより移動が自由化された労働者を日本の工場に連れてきて安い人件費で働かせるのか?あぶれた日本の労働者はどうする?安くなる可能性がなくなった日本の電気料金で工場が運営出来るのか?そもそも電力が足りるのか?移民の受け入れ体制は出来ているのか?・・・etc 疑問が多い。
TPP賛成派の将来設計が見えない。
続く。