これは1997年3月の日記です。
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。
1日(土)
由紀子がお気に入りの絵本のうたに
♪たまご、たまごがパチンと割れて
中からひよこが
ピヨピヨピヨ♪
と、いうのががあります。
その歌の最後を
♪たまごがパチンと割れて
中からたまごが……。♪
と唄ったら由紀子が
♪ぽこん、ぽこん♪
ですって。
ちょっといじわるのつもりだったのに
感心してしまった。
2日(日)
明日は保育園で雛祭りがある。
メニューを見て
「あれ~、おやつはケーキだって!」
と言ったら、
「けーきだ!けーき!ばんざ-い!」
と由紀子が言った。
3日(月)
保育園でお昼寝ができるようになったと言われる。
朝早く起こす努力が実った。
あさ、「ゆきちゃん、おはよー」というと
「はーい!」と目も開けずに返事をする。
5日(水)
お父さんと3人で療育センタ-へ・・・。
チュ-リップ組最後の訓練でした。
次はどんな訓練になるのか、
楽しみであり不安でもあります。
この1年療育センタ-に通うことで
自分の意識を変えて
由紀子の障害と向き合うことができた、
そう思うこの頃です。
6日(木)
長崎のお土産を持って登園する。
担任の先生に促されて
園長先生の所に自分で持っていったのだそうで、
すごくほめて頂いた。
9日(日)
ヤマハのコンサートへ行く。
保育園に行くまでの3カ月ほど通った
音楽教室の先生が
エレクトーンを弾き始めると
じっと聞き入っていたが、
子どもが弾き始めると
グズグズ言って動き始める。
音楽に関しては敏感な子です。
10日(月)
今日から長女の入試が始まった。
家中が自分と関係ないことで
浮き足だっているので
由紀子は少々ご機嫌斜めです。
夜中もグズグズ言って困る。
11日(火)
ストレスからかよく爪をかむようになる。
今日は気がつくと、
足の親指を噛んで血が出ている。
痛いはずなのに・・・。
痛みに対して、少し鈍いような気がする。
12日(水)
児童相談所の巡回相談だった。
心理の先生とゆっくり話ができて良かった。
でも、K崎先生の時間は
とても短くて何も聞けなっかった。
先生の
「今なにか気になっていることは無いですか?]
の質問にいつも絶句してしまう。
気にすれば全てが気になるから、
何を尋ねたらいいのか
わからなくなってしまう。
部屋を出た後いつも、
もっとなにか聞くことがあったような気がして・・・。
13日(木)
保育園で卒園式の練習をしたとき。
他の人の名前を呼んでも由紀子が返事して、
みんなにおおうけだったとのことだった。
14日(金)
ちょとまってて・・・
この言葉が今のお気に入り。
私にも「ちょっと」「ちょっと」と、
言ってくれとせがむ。
何が由紀子のアンテナにひっかかるか、
想像もつかない!
今も横で「ちょっと」「ちょっと」・・・・・。
15日(土)
卒園式!
式の間中きちんと座っている
由紀子の姿を見て涙がでた。
名前を呼ばれると
ちゃんと「ハイ!」と言って立つこともできた。
この保育園にお世話になって9か月、
先生方に頭の下がる思いでいっぱい。
園長先生の退職のお話にまた涙。
17日(月)
6年生のまーまーが
キーボードの練習を始めると、
由紀子がじゃまをしに来る。
まーまーが何度も間違えると
すぐに、スイッチを切ってしまう、
上手に弾けたときは一緒に歌っている。
きびしい先生です。
18日(火)
保育園のおたよりにキーボードの件を書いたら、
園でも先生のピアノの横に立って
聞いていると返事があった。
音楽が大好きな由紀子を
受け入れてくれる先生がいたらピアノを弾かせてみたい。
夢のような話だろうか?
19日(水)
ねーねーが高校合格の発表、
まーまーの小学校の卒業式、
わが家はすっかり春です。
20日(木)
今日から姉たち二人は、
ずっとお休みです。
家の中が急に賑やかになって由紀子もうれしそう。
保育園にもいろんな人が
一緒に迎えに来るのでご機嫌のようです。
21日(金)
朝寝坊の姉たちを起こしてきて・・・と
何げなく頼むと
走って行って
「おねえちゃん おちて!」
と声をかけていた。
言った私も、
起こされた子どもたちもビックリしてしまった。
22日(土)
娘三人を連れて長崎へ・・。
まーまーの心臓の検査のためなので
あまり楽しんではいられないはずなのに、
上の2人は、はしゃいで浜の町の中を歩き回る。
由紀子はただつれ回られるだけでかわいそうだった。
夜も三人ともなかなか寝てくれず
私はクタクタでした
23日(日)
次女の心臓は運動もOKということでホッとする。
大学病院で長時間待ったので
由紀子はかなりきつかったと思うけれど、
ずいぶん言いつけに従えるようになって
行動が楽になった気がします。
名前を呼ぶと立ち止まって
振り返るようになったのが一番です。
24日(月)
旅行で疲れているかと思ったら、
朝から元気に起きてきて保育園へ、
おねえちゃんたちは
朝寝坊を決め込んでいたのに・・。
最近よく風邪もひくけれど
あまり熱もださないし体力はある方だと思う。
25日(火)
夜お風呂に誰と入ろうか?と聞くと
「ねーねー」と言って
長女と手をつないでいってしまう。
なにも反応をしない日もあれば
今日のようにキラッと光るような行動をとって
喜ばせてくれる日がある。
28日(金)
今日で保育園の
「ひまわり組」さんも終わり。
園長先生ともお別れです。
何もわからない由紀子は元気に
「さようなら」
と園長先生にあいさつをして園をでた。
担任の先生も交代とわかって
私はダブルショックで気が重い。
29日(土)
担任交代の事でがっかりしていたら、
お父さんに
「いろんな先生に可愛がってもらって、
由紀子が新しい先生に心を開いていく、
それが社会性を身につけていく
ということだろう」と、言われた・・・・
その通りです!
30日(日)
由紀子が今こっているのは
シルバニア・ファミリーです。
おもちゃ売場のコーナーで
いつも立ち止まってみている。
ついにお父さんに
うさぎの親子とブランコを買ってもらって
ご機嫌です
「ブランコ、ブランコ」と
なんとなく模倣遊びらしき物が・・。
=END=
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。
1日(土)
由紀子がお気に入りの絵本のうたに
♪たまご、たまごがパチンと割れて
中からひよこが
ピヨピヨピヨ♪
と、いうのががあります。
その歌の最後を
♪たまごがパチンと割れて
中からたまごが……。♪
と唄ったら由紀子が
♪ぽこん、ぽこん♪
ですって。
ちょっといじわるのつもりだったのに
感心してしまった。
2日(日)
明日は保育園で雛祭りがある。
メニューを見て
「あれ~、おやつはケーキだって!」
と言ったら、
「けーきだ!けーき!ばんざ-い!」
と由紀子が言った。
3日(月)
保育園でお昼寝ができるようになったと言われる。
朝早く起こす努力が実った。
あさ、「ゆきちゃん、おはよー」というと
「はーい!」と目も開けずに返事をする。
5日(水)
お父さんと3人で療育センタ-へ・・・。
チュ-リップ組最後の訓練でした。
次はどんな訓練になるのか、
楽しみであり不安でもあります。
この1年療育センタ-に通うことで
自分の意識を変えて
由紀子の障害と向き合うことができた、
そう思うこの頃です。
6日(木)
長崎のお土産を持って登園する。
担任の先生に促されて
園長先生の所に自分で持っていったのだそうで、
すごくほめて頂いた。
9日(日)
ヤマハのコンサートへ行く。
保育園に行くまでの3カ月ほど通った
音楽教室の先生が
エレクトーンを弾き始めると
じっと聞き入っていたが、
子どもが弾き始めると
グズグズ言って動き始める。
音楽に関しては敏感な子です。
10日(月)
今日から長女の入試が始まった。
家中が自分と関係ないことで
浮き足だっているので
由紀子は少々ご機嫌斜めです。
夜中もグズグズ言って困る。
11日(火)
ストレスからかよく爪をかむようになる。
今日は気がつくと、
足の親指を噛んで血が出ている。
痛いはずなのに・・・。
痛みに対して、少し鈍いような気がする。
12日(水)
児童相談所の巡回相談だった。
心理の先生とゆっくり話ができて良かった。
でも、K崎先生の時間は
とても短くて何も聞けなっかった。
先生の
「今なにか気になっていることは無いですか?]
の質問にいつも絶句してしまう。
気にすれば全てが気になるから、
何を尋ねたらいいのか
わからなくなってしまう。
部屋を出た後いつも、
もっとなにか聞くことがあったような気がして・・・。
13日(木)
保育園で卒園式の練習をしたとき。
他の人の名前を呼んでも由紀子が返事して、
みんなにおおうけだったとのことだった。
14日(金)
ちょとまってて・・・
この言葉が今のお気に入り。
私にも「ちょっと」「ちょっと」と、
言ってくれとせがむ。
何が由紀子のアンテナにひっかかるか、
想像もつかない!
今も横で「ちょっと」「ちょっと」・・・・・。
15日(土)
卒園式!
式の間中きちんと座っている
由紀子の姿を見て涙がでた。
名前を呼ばれると
ちゃんと「ハイ!」と言って立つこともできた。
この保育園にお世話になって9か月、
先生方に頭の下がる思いでいっぱい。
園長先生の退職のお話にまた涙。
17日(月)
6年生のまーまーが
キーボードの練習を始めると、
由紀子がじゃまをしに来る。
まーまーが何度も間違えると
すぐに、スイッチを切ってしまう、
上手に弾けたときは一緒に歌っている。
きびしい先生です。
18日(火)
保育園のおたよりにキーボードの件を書いたら、
園でも先生のピアノの横に立って
聞いていると返事があった。
音楽が大好きな由紀子を
受け入れてくれる先生がいたらピアノを弾かせてみたい。
夢のような話だろうか?
19日(水)
ねーねーが高校合格の発表、
まーまーの小学校の卒業式、
わが家はすっかり春です。
20日(木)
今日から姉たち二人は、
ずっとお休みです。
家の中が急に賑やかになって由紀子もうれしそう。
保育園にもいろんな人が
一緒に迎えに来るのでご機嫌のようです。
21日(金)
朝寝坊の姉たちを起こしてきて・・・と
何げなく頼むと
走って行って
「おねえちゃん おちて!」
と声をかけていた。
言った私も、
起こされた子どもたちもビックリしてしまった。
22日(土)
娘三人を連れて長崎へ・・。
まーまーの心臓の検査のためなので
あまり楽しんではいられないはずなのに、
上の2人は、はしゃいで浜の町の中を歩き回る。
由紀子はただつれ回られるだけでかわいそうだった。
夜も三人ともなかなか寝てくれず
私はクタクタでした
23日(日)
次女の心臓は運動もOKということでホッとする。
大学病院で長時間待ったので
由紀子はかなりきつかったと思うけれど、
ずいぶん言いつけに従えるようになって
行動が楽になった気がします。
名前を呼ぶと立ち止まって
振り返るようになったのが一番です。
24日(月)
旅行で疲れているかと思ったら、
朝から元気に起きてきて保育園へ、
おねえちゃんたちは
朝寝坊を決め込んでいたのに・・。
最近よく風邪もひくけれど
あまり熱もださないし体力はある方だと思う。
25日(火)
夜お風呂に誰と入ろうか?と聞くと
「ねーねー」と言って
長女と手をつないでいってしまう。
なにも反応をしない日もあれば
今日のようにキラッと光るような行動をとって
喜ばせてくれる日がある。
28日(金)
今日で保育園の
「ひまわり組」さんも終わり。
園長先生ともお別れです。
何もわからない由紀子は元気に
「さようなら」
と園長先生にあいさつをして園をでた。
担任の先生も交代とわかって
私はダブルショックで気が重い。
29日(土)
担任交代の事でがっかりしていたら、
お父さんに
「いろんな先生に可愛がってもらって、
由紀子が新しい先生に心を開いていく、
それが社会性を身につけていく
ということだろう」と、言われた・・・・
その通りです!
30日(日)
由紀子が今こっているのは
シルバニア・ファミリーです。
おもちゃ売場のコーナーで
いつも立ち止まってみている。
ついにお父さんに
うさぎの親子とブランコを買ってもらって
ご機嫌です
「ブランコ、ブランコ」と
なんとなく模倣遊びらしき物が・・。
=END=