ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

1997年5月 (4歳)

2001年01月14日 | ゆきちゃんの日記
これは1997年の日記です。
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。


1日(木)

自動車学校の都合で
5時のお迎えになってしまった。

玄関でずっと遠くを見ながら
私を待っていたらしい。

ゴメンネ!


2日(金)

今日は子供の日のお祝いで
おやつはケーキだった。

朝から「ケーキ、ケーキ」と
楽しみにして登園する。

昨日お迎えが遅くなったから
今日は早目にお迎えに行った。

私の顔を見るなり
「カバン、カバン」と大あわて!


3日(土)

ねーねーに頼んで
由紀子と2人でお買い物に行ってもらった。

すぐ近くのスーパーだけど、
両親以外の人と2人だけで行くのははじめてだった。

無事にゼリーとアイスを買って帰宅する。

自分でお金も払ったらしい。

自立の1歩。


4日(日)

家族でプールに出かけた。

久しぶりのプールではじめは嫌がっていたが

水に入ってしまえばずっと笑顔だった。

最後には手を放せとまで言う。

プールサイドにつかまらせると
しばらくは一人で浮いていた。


5日(月)

プールに行ったせいかまた咳が出ている。

鼻水が喉に落ちて咳が出るようだ。

早く鼻水をかめるようになれば良いのだが・・・。

フンとしてごらんと言うと

口で「フン」と言う。


6日(火)

S野先生からお昼寝ができるようになったと
お便りがあった。

添い寝をしてくださっているようだ。

やっと先生に慣れてきたようだ。


7日(水)

連日、鼻血に悩まされる。

朝おきてしばらくすると
「ティシュ!ティシュ!」と大騒ぎ。

10分ぐらいで止まるのだが、

毎朝大変だ。

1度耳鼻科に行ったけど

ほっておいていいと言われたし・・…。


8日(木)

S野先生からお絵描きの時に側にいると
パニックの状態になると言われた。

しばらく離れていると
テンテンやぐるぐるを書いているそうで、

「これはお母さん?」と聞いたら

「お母さんお母さん」と

ニコニコしていたそうだ。


9日(金)

保育園の帰り道、
公園によってみた。

滑り台で同じ歳くらいの女の子と
目を合わせて笑っている由紀子を見て
びっくりしてしまった。


10日(土)

保育園から母の日のプレゼントを持って帰る。

先日先生が言っていた
テンテンとグルグルの絵だった。

初めてのプレゼントに感激してしまった。

大切にとっておこうと思う。


11日(日)

久し振りにおばあちゃんの所へ遊びに行った。

すっかりわがままを言って
甘えん坊になっていた。

あれを食べ、これを食べ。

食事の時間にはおなかがいっぱい。

こまったもんだ!


12日(月)

保育園に迎えに行くと
先生がピアノを弾いて
みんなに歌を唄わせていた。

なかなか出てこない。

1度出てきても次の歌が始まると
また戻ってしまう。

本当に歌の好きな子だ。


13日(火)

もうすぐ保育園で聖母行列と言うのがある。

内容はよく分からないけれど
聖歌が始まると由紀子は踊り始めるらしい。

見てみたい。


14日(水)

今日は子ども劇場の例会でサーカスを見てきた。

今までいつも途中でぐずって帰っていたが

今日は最後まで席についておく事ができた。

作品にもよるのだろうが
保育園の行事に参加していくうちに

我慢ができるようになった気がする。


15日(木)

お父さんが職場で面倒を見ている
すずめのひなを預かって帰宅する。

由紀子は

♪すずめがね~!
おにわでチュンチュンかくれんぼ♪

と唄って大喜び。

何か生き物がかえたら良いのかもしれない。


16日(金)

朝すごい霧で船が全部欠航。

療育センターもキャンセルして保育園へ。

由紀子はいつもの通りなので
平気な顔をしているが、

2ヶ月続けてキャンセルに

私はがっかり!


17日(土)

保育園にお迎えに行くと
同じクラスの男の子が

「ゆきちゃんサヨウナラ!」

と何度も繰り返している。

由紀子はただニコニコしているだけだったが、

たくさんよいお友達に囲まれて

由紀子は幸せ。


18日(日)

新しい公園に遊びに行く。

水の流れる中に大きな石の滑り台がある。

由紀子は大喜びで、遊び始める。

そのうち滝から水が流れ出すと

「わにさん」と言って
水の中に腹ばいになってしまった。

全身水浸しになって

みんなで大騒ぎでした。


19日(月)

昨日のせいかクシャミと下痢になってしまった。

泳ぐには少し早かったよね。


20日(火)

保育園のお便りに、
今日はお散歩に行った時に

お友達とつないだ手を放したくて
涙目になっていたが、

お友達に優しく声をかけてもらって
再び手をつないでがんばったとあった。


21日(水)

私が熱を出して寝込んでしまった。


22日(木)

私が相手をしてやれないので少し不安定。

明日は療育センターの予定だったが
またまたキャンセルです。


23日(金)

やっと起きられるようになった。

うそみたいな青空。

長崎に行っていればと思うと
悲しくなってきた。

由紀子はお散歩に行ったのか
少し日焼けをして帰ってきた。


24日(土)

お絵描きをせがんできたのでマ
ジックを持たせてみる。

手を添えてみると丸を書いた。

「お母さんを書いてちょうだい!目は?」

と言うと、

私の手の中で

自分で2つの丸を書いた。

自力で書いたと言う手応えがあった。


26日(月)

保育園の教室は2階にあって
外から階段を登っていく。

年中さんになる時の心配は
この階段だったのだけど、

この2カ月でちゃんと1人で登れるようになった。

それどころか最近は2段ずつ登ろうとする。

たくましくなったと思う。


27日(火)

鼻血がでる。

寝息が血の匂いがすると思っていたら、

やはり起きると同時に鼻血がでた。

鼻血が出ると泣き、

拭くとまた泣く。

するとまた鼻血が噴き出る。


この悪循環が15分ほど続く。

布団も私の服も血で真っ赤になる


28日(水)

なんとなく由紀子の顔が白いような気がする。

ひょっとしたら
貧血かも知れないと心配になる。

こう毎日鼻血が出たら
大人でも貧血になりそうな気がする。

気休めかも知れないが
ほうれん草の味噌汁をしたり

干しブドウをふやかしたりしてやるのだが食べない


30日(金)

日帰りで療育センタ-へ。

新しいグループになじめるか
心配だったけれど

意外にすんなり入って行けたようだ。

N井先生のお話しに
日ごろの迷いっが少しはれた感じがした。

他のお母さんたちとも話ができて
とても良い1日だった。


31日(土)

私は昨日の疲れで動きたくない
気分だったけれど、

由紀子はいつ もと変わらず
元気に保育園へ。

おみやげのキャンディを持って行ったので

今日はきっと人気者だったのでしょう。

帰りにみんなに「
さようなら」と声をかけられる。

=END=
コメント
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