これは1997年12月の日記です。
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。
1日(月)
朝から鼻血が出る。
風邪をひくと決まって鼻血が出る。
特に寒くなると出やすいようだ。
はじめの頃は指でいじって出ていると
思っていたけれどそうでもないようだ。
何もしないのに急に出てくるらしい。
由紀子が「ティシュ」と呟いた時は要注意。
2日(火)
クリスマス発表会の出し物が
かすりの着物だと連絡があった。
帯を用意して欲しいという事だったけれど、
着物を着てじっとしていられるのだろうか、
心配だ。
3日(水)
実家に帯を探しに行くが、
簡単に結べるようなものが無い。
作り帯を作ろうかと思ったが先生に任せる事にした。
私の博多帯を持たせる。
4日(木)
保育園で佐々野先生が
由紀子を呼ぶと後ろ向きのまま
「うるさいな」といったとの事。
ほんとうだろうか?!
5日(金)
今日は発表会の総練習日だった。
私の心配をよそに
由紀子は着物を着せてもらって上機嫌だったとか。
ところで出し物は何なのだろう?
由紀子に聞いてもしらんぷり。
6日(土)
「むすめ、ききょうは人気者」
O上先生が由紀子に言っていた。
どうも、ききょうというのが
由紀子の役のようだ。
なんなんだ??????
7日(日)
「ハサミ」といって私の所に来て、
受け取ると急いで隣の部屋に走っていった。
そっと覗いてみると
雑誌をチョキチョキやっていた。
よく見ると本の端にある
赤い線を切り落としたいらしく
何度も何度の切り直しながらがんばっていた。
8日(月)
お昼寝ができなくて
ふとんから抜け出そうとしたのを制止されて、
「エッチあっちいけ!」
とつぶやいたとか……。
最近この手の言葉を保育園でよく使っているようだ。
誰の真似をしているのだろう。
私には何も言わない。
9日(火)
やっと出し物が分かった。
「虎丸一座」という旅芸人一座の
「ききょう」という娘役のようだ。
どんな踊りになるのか楽しみ。
11日(木)
明日はセンターの日。
クリスマス発表会の前日に長崎というのは
ちょっと厳しいかなと思うけれど仕方ない。
がんばれ由紀子。
明日のお天気は大丈夫。
12日(金)
療育センタ-。
療育センタ-へ行く度に
由紀子はうれしい成長を見せてくれる。
スポーツ療法の時間に
ドアを開けて私に「見て!」と言った
由紀子の行動にはビックリしたがうれしかった。
N井先生に来る度に成長していると言われた。
本当にうれしい!
13日(土)
明日は保育園のクリスマス発表会。
去年の写真を見て
家族で今年は踊ってくれるかな、
と話す。
期待するのは辞めて
由紀子の今をそのまま受けとめようと
いつも話しているのに、
ついついこんな会話だねと言いながら
やっぱり期待してしまう私たちです。
14日(日)


クリスマス発表会。
かすりの着物を着て傘をかぶり、
大きな旗を持って舞台に立った
由紀子のかわいいこと。
もう何もしなくてもいいやと思った。
でも、みんなの動きに
合わせて踊っている所もあってがんばっていると思った。
いつもの笑顔の由紀子でよかった
15日(月)
先生にも昨日の踊りをほめてもらって
由紀子より私の方がうれしい。
由紀子はマイペース
いつものように私に背を向けたまま
「バイバイ」と教室に入っていった。
「照れているんですかね」と先生にいわれて
そうなのかもしれないと思った。
16日(火)
夕食の時フォークの持ち方が
変わっているのに気がついた。
いつもと違ってにぎりばしのような
持ち方をしている。
保育園で練習させてくれているのかもしれない。
そろそろはしの練習をさせる時がきているのかな。
17日(水)
S野先生のお手紙に
「フォークの持ち方は気がついたとき
持ちかえさせていました、
自然に持ち型が変わるようになってうれしいです。」
とあった。
親が努力すべきことだったのに・・・
と反省した。
18日(木)
お絵描きが本当にじょうずになって
お友達の名前をいいながら
広告紙の裏に丸い顔をたくさん描くようになった。
一つ一つの顔がそれなりに
お友達に似ているようでたのしい。
19日(金)
クリスマス会。
ケーキをおみやげにもらったのに
本人はあまり興味がないようで、
先生に持たせたまま
バイバイと帰りそうになる
先生が貰うよ、
といっても平気。
「おかあさんがほしい!」と
貰ってきて私が食べました。
20日(土)
お父さんが久し振りにパチンコに行って
由紀子にキティちゃんの
お家をお土産に持って来てくれた。
お風呂が気に入ったみたいで
何か歌いながらいろんな人形を入れて遊んでいる。
夜に少し下痢をした。
その便に血が混じっていて、
寝るときにおしりがかゆいと言って
なかなか寝むれない。
最後には泣き出して
どうしたらいいのか分からなくなってしまった。
12:00頃になってやっと眠ってくれてホッとする。
22日(月)
餅つき大会。
エプロンと三角巾を持って
ご機嫌で保育園へ行く。
苦手なおもちをみんなに励まされて
1個食べたらしい
1日機嫌もよく、
便にも血が混じらなくてよかったと思っていたら
夜になって熱がでる。
明日は休日で病院は休みなのに・・・。
23日(火)
せっかくの休みなのに
熱で1日中ゴロゴロして過ごす。
夕方になって熱は平熱に下がって元気になった。
いつも高い熱が出て1日で下がる。
それがいつも休みの日なので
病院へ行かないまま終わってしまう、
明日は病院どうしよう。
24日(水)
保育園は念のためにお休みする。
明日もクリスマスで保育園はお休みなので
由紀子は3連休になる。
家にはお友達がいるわけでもなく
1日中私と向かいあって過ごすのでたいくつそう。
最近はお友達のそばがいいみたい
25日(木)
休園日。
若竹の会クリスマス会。
ボランティアの方々がペ
ープサートやエプロンシアターを見せてくださった。
ペープサートが由紀子の大好きなノンタンだったので
嬉しそうにじっと見ていた。
家で絵本は終わりになると
「おしまい!」と言って
最後のページを見たがらず、
無理に見せると泣き出すので
今回も終わりが近づいたとき
ハラハラしていたが
終わりまでじっと見ていられた。
回りから心配し過ぎじゃないかと言われたが、
外では大丈夫なのかな??
26日(金)
久し振りの保育園。
朝から制服を着ながら
「ほいくえんいこ」と言っていた。
27日(土)
今年最後の保育園。
先生のお手紙に
「お友達の声がするのが
嬉しいように見えます。」
とあった。
ついこの間まで一人遊びが好きだったのに。
嬉しいことです。
28日(日)
家族みんな冬休みになって
何んとなく家の中がダラーとして来た
これからまた由紀子にとっては
退屈な日が続くことになりそうです。
29日(月)
由紀子と2人で散歩に出かけた。
公園の近くに来ると
私に来るなといいたそうに押す。
「一人で行っていいよ」と言ってみたら、
公園まで走っていって
ブランコに乗ったり、
すべり台に行ったり
10分ほど一人で遊んできた。
私は近くの橋のらんかんに座って
遠くから姿を見ながら待っていた。
これも自立の初めでしょうか
30日(火)
夕飯の時にとりの唐あげを出すと、
由紀子が「お肉」と言って
大きな口を開けて、
パックと食べた。
保育園では食べても家では、
肉は無理にすすめなければ食べなかったのに。
エライ!
31日(水)
明日はお正月。
みんなバタバタしているけれど
由紀子には状況が飲み込めないので、
一日中落ち着かないようすだった。
夜も九時には寝てしまって、
構ってやれなくて
かわいそうな一日になってしまった。
=END=
月に一回しか通えなかった
療育センターに持っていくために
書いた日記です。
1日(月)
朝から鼻血が出る。
風邪をひくと決まって鼻血が出る。
特に寒くなると出やすいようだ。
はじめの頃は指でいじって出ていると
思っていたけれどそうでもないようだ。
何もしないのに急に出てくるらしい。
由紀子が「ティシュ」と呟いた時は要注意。
2日(火)
クリスマス発表会の出し物が
かすりの着物だと連絡があった。
帯を用意して欲しいという事だったけれど、
着物を着てじっとしていられるのだろうか、
心配だ。
3日(水)
実家に帯を探しに行くが、
簡単に結べるようなものが無い。
作り帯を作ろうかと思ったが先生に任せる事にした。
私の博多帯を持たせる。
4日(木)
保育園で佐々野先生が
由紀子を呼ぶと後ろ向きのまま
「うるさいな」といったとの事。
ほんとうだろうか?!
5日(金)
今日は発表会の総練習日だった。
私の心配をよそに
由紀子は着物を着せてもらって上機嫌だったとか。
ところで出し物は何なのだろう?
由紀子に聞いてもしらんぷり。
6日(土)
「むすめ、ききょうは人気者」
O上先生が由紀子に言っていた。
どうも、ききょうというのが
由紀子の役のようだ。
なんなんだ??????
7日(日)
「ハサミ」といって私の所に来て、
受け取ると急いで隣の部屋に走っていった。
そっと覗いてみると
雑誌をチョキチョキやっていた。
よく見ると本の端にある
赤い線を切り落としたいらしく
何度も何度の切り直しながらがんばっていた。
8日(月)
お昼寝ができなくて
ふとんから抜け出そうとしたのを制止されて、
「エッチあっちいけ!」
とつぶやいたとか……。
最近この手の言葉を保育園でよく使っているようだ。
誰の真似をしているのだろう。
私には何も言わない。
9日(火)
やっと出し物が分かった。
「虎丸一座」という旅芸人一座の
「ききょう」という娘役のようだ。
どんな踊りになるのか楽しみ。
11日(木)
明日はセンターの日。
クリスマス発表会の前日に長崎というのは
ちょっと厳しいかなと思うけれど仕方ない。
がんばれ由紀子。
明日のお天気は大丈夫。
12日(金)
療育センタ-。
療育センタ-へ行く度に
由紀子はうれしい成長を見せてくれる。
スポーツ療法の時間に
ドアを開けて私に「見て!」と言った
由紀子の行動にはビックリしたがうれしかった。
N井先生に来る度に成長していると言われた。
本当にうれしい!
13日(土)
明日は保育園のクリスマス発表会。
去年の写真を見て
家族で今年は踊ってくれるかな、
と話す。
期待するのは辞めて
由紀子の今をそのまま受けとめようと
いつも話しているのに、
ついついこんな会話だねと言いながら
やっぱり期待してしまう私たちです。
14日(日)


クリスマス発表会。
かすりの着物を着て傘をかぶり、
大きな旗を持って舞台に立った
由紀子のかわいいこと。
もう何もしなくてもいいやと思った。
でも、みんなの動きに
合わせて踊っている所もあってがんばっていると思った。
いつもの笑顔の由紀子でよかった
15日(月)
先生にも昨日の踊りをほめてもらって
由紀子より私の方がうれしい。
由紀子はマイペース
いつものように私に背を向けたまま
「バイバイ」と教室に入っていった。
「照れているんですかね」と先生にいわれて
そうなのかもしれないと思った。
16日(火)
夕食の時フォークの持ち方が
変わっているのに気がついた。
いつもと違ってにぎりばしのような
持ち方をしている。
保育園で練習させてくれているのかもしれない。
そろそろはしの練習をさせる時がきているのかな。
17日(水)
S野先生のお手紙に
「フォークの持ち方は気がついたとき
持ちかえさせていました、
自然に持ち型が変わるようになってうれしいです。」
とあった。
親が努力すべきことだったのに・・・
と反省した。
18日(木)
お絵描きが本当にじょうずになって
お友達の名前をいいながら
広告紙の裏に丸い顔をたくさん描くようになった。
一つ一つの顔がそれなりに
お友達に似ているようでたのしい。
19日(金)
クリスマス会。
ケーキをおみやげにもらったのに
本人はあまり興味がないようで、
先生に持たせたまま
バイバイと帰りそうになる
先生が貰うよ、
といっても平気。
「おかあさんがほしい!」と
貰ってきて私が食べました。
20日(土)
お父さんが久し振りにパチンコに行って
由紀子にキティちゃんの
お家をお土産に持って来てくれた。
お風呂が気に入ったみたいで
何か歌いながらいろんな人形を入れて遊んでいる。
夜に少し下痢をした。
その便に血が混じっていて、
寝るときにおしりがかゆいと言って
なかなか寝むれない。
最後には泣き出して
どうしたらいいのか分からなくなってしまった。
12:00頃になってやっと眠ってくれてホッとする。
22日(月)
餅つき大会。
エプロンと三角巾を持って
ご機嫌で保育園へ行く。
苦手なおもちをみんなに励まされて
1個食べたらしい
1日機嫌もよく、
便にも血が混じらなくてよかったと思っていたら
夜になって熱がでる。
明日は休日で病院は休みなのに・・・。
23日(火)
せっかくの休みなのに
熱で1日中ゴロゴロして過ごす。
夕方になって熱は平熱に下がって元気になった。
いつも高い熱が出て1日で下がる。
それがいつも休みの日なので
病院へ行かないまま終わってしまう、
明日は病院どうしよう。
24日(水)
保育園は念のためにお休みする。
明日もクリスマスで保育園はお休みなので
由紀子は3連休になる。
家にはお友達がいるわけでもなく
1日中私と向かいあって過ごすのでたいくつそう。
最近はお友達のそばがいいみたい
25日(木)
休園日。
若竹の会クリスマス会。
ボランティアの方々がペ
ープサートやエプロンシアターを見せてくださった。
ペープサートが由紀子の大好きなノンタンだったので
嬉しそうにじっと見ていた。
家で絵本は終わりになると
「おしまい!」と言って
最後のページを見たがらず、
無理に見せると泣き出すので
今回も終わりが近づいたとき
ハラハラしていたが
終わりまでじっと見ていられた。
回りから心配し過ぎじゃないかと言われたが、
外では大丈夫なのかな??
26日(金)
久し振りの保育園。
朝から制服を着ながら
「ほいくえんいこ」と言っていた。
27日(土)
今年最後の保育園。
先生のお手紙に
「お友達の声がするのが
嬉しいように見えます。」
とあった。
ついこの間まで一人遊びが好きだったのに。
嬉しいことです。
28日(日)
家族みんな冬休みになって
何んとなく家の中がダラーとして来た
これからまた由紀子にとっては
退屈な日が続くことになりそうです。
29日(月)
由紀子と2人で散歩に出かけた。
公園の近くに来ると
私に来るなといいたそうに押す。
「一人で行っていいよ」と言ってみたら、
公園まで走っていって
ブランコに乗ったり、
すべり台に行ったり
10分ほど一人で遊んできた。
私は近くの橋のらんかんに座って
遠くから姿を見ながら待っていた。
これも自立の初めでしょうか
30日(火)
夕飯の時にとりの唐あげを出すと、
由紀子が「お肉」と言って
大きな口を開けて、
パックと食べた。
保育園では食べても家では、
肉は無理にすすめなければ食べなかったのに。
エライ!
31日(水)
明日はお正月。
みんなバタバタしているけれど
由紀子には状況が飲み込めないので、
一日中落ち着かないようすだった。
夜も九時には寝てしまって、
構ってやれなくて
かわいそうな一日になってしまった。
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