ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

感覚の過敏の緩和について その2(自閉症の特性24)

2009年07月27日 | 自閉症の特性
由紀子を今まで育ててくる中で、いろんな考え方の人との出会いがありました。

自閉症の事もよくわからず、手探りで由紀子を育てている途中では
出会った人たちに影響を受けて、その時々で考え方も変わりました。


由紀子にとっては迷惑な話だと思います。(笑)


感覚の過敏さから来る苦手な事は、
時にはこだわりと受け取られることもあります。


そのこだわりについても、いろんな考え方があって

「こだわりは潰せる物は潰しておいた方がいい!」

と、強く言われる人もいました。


パニックを起こしても、それを乗り越えれば慣れる・・・
繰り返し、繰り返し経験させることが大事!!



そう言われれば、生活の中で面倒くさい存在の「こだわり」は
無いに越したことはありませんから・・・・

素直な私は、がんばってみようと思うわけで・・・・(笑)



由紀子が観たくないと言うビデオをつけて
逃げようとする由紀子にタックルをかましながら
押さえ込んで見せ続けたこともあります。(;^_^A アセアセ

長崎の浜の町を嫌がったときにも、だまして連れ出して
アーケードの中でパニックを起こさせてしまったことも・・・・

今思えば、なんとも残酷なことを・・・・(・ω・;A)フキフキ


この「慣れさせれば大丈夫!」という考え方は、支援者の間違った見方だと
「続々自閉っ子、こういう風にできてます。」
の本の中にも書かれてありました。



あの頃の私は、由紀子の障害を受け入れていると言いながら
本当は、由紀子にとって、
普通の人と同じ生活ができるようにしてやることがいい事なのだと
思っていたのかもしれません。


でも、その後・・・
別の考え方を持った支援者と出会うことができて、
徐々に私自身の考えも変わってきました。


由紀子が嫌がることの裏側には、必ず原因がある。

まずはそれを知ること!

そして、生活を見直して工夫をすることで
生活の困難さを緩和していくことができる


その事に気づかせてもらいました。


以前の考え方は、

こだわりや感覚の過敏さから来る困難さを「山」にたとえたら

山の真ん中にドリルで穴を掘って、
目的の場所に連れて行くようなものです。

本当は、回り道をしてでも
その子が通ることのできる道を探してやるべきなのだと思います。



由紀子が自閉症だと解かって、13年が経ちました。

その間、私はずっと日記をつけているのですが、
それを読み返すと、
暗中模索をしながら必死に由紀子の障害を受け入れようと
もがいていた自分の姿があります。

我ながら、その必死さがいじらしいと思うのですが・・・(*^ ^* )


でも、そのもがきの犠牲になった由紀子には
本当に申し訳ないと思っています。



もう一度、やり直せたら・・・・・



(-_-;)(;-_-)いえいえ・・・もう充分です。(笑)


感覚の過敏の緩和について(自閉症の特性23)

参考文献
続々自閉っ子、こういう風にできてます!―自立のための環境づくり
岩永 竜一郎,藤家 寛子,ニキ リンコ
花風社

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感覚の過敏の緩和について(自閉症の特性23)

2009年07月27日 | 自閉症の特性
以前私は由紀子の生活の困難さを
簡単に「感覚が過敏だから・・・」という言葉を使って表現していました。

でも、少しだけですが感覚統合理論を勉強してから
その感覚にもいろいろな種類があって、
その困難さにも全て原因があることが解かりました。


以前、「自閉症の特性(防衛体力)」
聴覚が過敏な由紀子が時々大音響で音楽を聴いたりすると書きました。


そして、防衛体力に余裕ができたら
感覚を処理する体力に余裕ができるので
感覚の過敏さも緩和されるのではないか・・・と書きました。


それは、それで正しいと思うのですが、
他にも感覚の過敏さが緩和される原因はあるようです。



最近、買って読んだ「続々自閉っ子、こういう風にできてます。」の中に
こんなことが書いてありました。

感覚が過敏になる要素は

①脳機能の違いによって知覚の違いがあること
②感覚刺激について理解できないこと
③情動が不安定であること


(@_@;)げっ?!言葉が難しい!!


たとえば、由紀子の聴覚過敏に当てはめると

①絶対音感とかで、不協和音や嫌いな音がある

②自分が何故その音が嫌いなのか理解できない上に
その嫌いな音をどうして聞かなければならないのかが理解ができない

③いつ嫌いな音を聞かされるか、予測がつかなくて不安になったり、
他の要因で不安定な心理状態にある

って、事でしょうか?


①は機能的な問題なので、どうにもなりませんが
②と③が変わると感覚過敏反応は軽減できるとかも書いてありました。


ーーーーここからは本からの抜粋です。------

つまり、自閉症の人が、
感覚刺激を与えている人と関係が取れ、
与えられる感覚刺激に対する理解が深まり、
その様相がわかってくると、
安心して刺激を受け入れられるようになり、
感覚反応を起こしにくくなります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これには、納得!!です。

由紀子も深い信頼関係を結ぶことができた人とは
今まで絶対に無理だと思っていた事を
乗り越えられた経験があるからです。

逆に言えば、環境が変わったりすると
感覚は過敏になって、なおさら情緒が不安定になるというのも理解できます。


今までもずっと思っていたことなのですが、
由紀子にとっての環境の変化とは
支援してくれる人が変わるということなのかもしれません。



今回も長くなるので、
感覚の過敏の緩和について その2(自閉症の特性24)へ続きます。
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コメント (2)
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