真の動物福祉牧場を目指して

自閉症は聴覚障害

前回、私の経験した介護現場を10カ所挙げましたので、その中の1つ位は詳しく紹介すべきかと思います。

以前、除草剤成分のグリサホートが精子の減少と劣化の原因になっている事を紹介しましたが(「除草剤のTrial」)、アメリカ産の小麦には90%もの割合でグリサホートが検出され、これを主食としているアメリカ人に自閉症児が急増しているのは自明の理かと思います。

残念ながら日本でも自閉症児は急増しており、家の民宿の常連さん(ヘルパーもやってくれた、藤本さん)が開設した「願いの家」(さいたま市)はこの障害のケアを専門とするホームです。

私はここで半年ほど働き、自閉症児と多く交わりました。
ここでは母親も多く職員となっており、何故自分の子供が自閉症になってしまったのかを探求すると共に、彼等に如何に社会性を持たせられるかを追求していました。

自閉症にはスペクトラル(軽重)が在りますが、共通しているのは聴覚障害です。
彼等は音にとても敏感で、どんな風に聞こえているかは想像が及びませんが、一般人とは異なるので一般人の言葉は喋れません。

これはちょうど、日本人が英語を正しく発音できない様なモノで、彼等が人間の言語を話せないからといって知能が劣ってると決め付けるのは間違いです。

言葉が喋れない故に知的障害児と見做されて来た彼等は、必然的に自分の殻に閉じこもり自閉症と呼ばれる様になりました。
近年これは誤解に伴う差別用語だとされ、アスペルガー症候群に改名されましたが、分裂病(統合失調症)と同じく古い呼称の方がアクチャル(実際的)なのでそちらを用いさせて貰います。

自閉症児には彼等を理解して支援するホームが必要で、そこでは絵と文字による発声を伴わない言語教育が行われてます。
これは他の聴覚障害に於ける教育と同じで、映画「Jonny Belinda」の感動的なシーンの様に、彼等を光に導く仕事です。

漫画「光とともに」でもこうした教育が描かれておりますが、光(ヒカル)君が立派に成長して社会に羽ばたいて行くシーンまで描けていないのはとても残念です。
現実に、言葉の喋れない彼等を待ち受けている将来は明るくはなく、日本の障害者雇用制度は差別的と言う他ありません。

こうした現状を改革しようと奮闘している作業所は存在し、何度も紹介して来た「EMボカシネットワーク」もそうした作業所の連帯組織で、地域の農家と連携して「宝土」を創る仕事を行っております。

農業ならば殆どの場合で言葉はそれ程重要でなく、メモ書きで充分に行える仕事ばかりです。
ウシの仕事も、聴覚が必要なのは鳴き声から発情(種付けするチャンス)を察知する時くらいで、これは牧場中に響き渡るボリュームで「モオオ-」と雄牛を呼ぶので自閉症の人でも分かるかと思います。

因みにウシは普段「ヴェ-」と控え目に鳴いており、発情中の他はおとなしい動物なので、音が気に障る自閉症の人でも抵抗は無いかと思います。

あと、障害者の就農は国も積極的に後押ししており、年間120万円の助成金が貰えます。
これは月給1万円程の障害者にとって実に大きな金額で、彼等の就農への意欲を掻き立てるモノです。
問題は受け皿となる農家や牧場が少ないコトで、それはひとえに彼等への無理解から来ていると思えます。

今回はコラムにも目を通して頂きたいのでこの辺にして置きますが、私は物語でも自閉症の人を描きたいと思っており、チベットで障害者は子供の内から僧院の預けらるので、一風変わったオンリー ワンの僧侶として「時」に登場させようかと考えております。



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