(葬式アーティスト)フュネラルアーティスト

森本由美:欧米で葬儀装飾習得のフュネラル(葬式)アーティスト第一人者。アート葬式はサンケイ大阪賞受賞・商標登録済。

イギリスの素敵な墓石作り

2007-10-24 | アート
黒地の墓石にお花の模様の彫刻が施されてあるのは、イギリスの墓石である。

故人の生前の趣味などを考えて、遺族達がセミオーダーできるこの墓石は、先ず墓石の色を選び(黒以外に、グリーン、赤い石、白、グレーなどがある。)

次に、墓石の形を選ぶ。(イギリスでは、以前にもこのブログ内でご紹介済みだが、ハート型、クローバー型、ダブルハート型、楕円形型、十字架型、四角、エンジェルが付いた物など様々な形の墓石のデザインがある。)

そして、墓石に彫刻する模様を選ぶ。

例えば、この写真のような宗教的な十字架やら、イギリス人の好きな薔薇などの植物、マリア様の絵、エンジェルの絵、ピアノの絵、ゴルフの絵など人様々に故人の好きだったアイテムを選ぶことが出来る。

その後、故人に手向ける言葉などを刻み、例えば、「メアリー。よき母にして、よき妻であり、、、、。」などの文言や、「何年に生まれ、何年に没す、、、、。」といった具合である。

こういった、文言の書体などもゴシック体、ローマン文字、オールドイングリッシュ文字、、、などの好きな書体から選べるし、
また、文字の色もゴールド、シルバー、レッド、グリーン、黒、ブルーなどから選ぶことが出来る。

このようにイギリスでは、遺族達が故人の好きそうなお墓を、また、故人が生前に自分の好きなお墓をチョイスし、素敵に、そして、個性的に、自身の墓石をまるで一種の芸術作品であるかのように選ぶことが、日常的なのである。

アートを取り入れ、素敵な墓石を作ることで、遺族や故人の「人がこの世から姿を消す」と言う、どうにも出来ない現実で傷ついた心を癒す、こんな墓石作りは、やはりソーシャル・インクルージョン(アートは人を癒す)とされるイギリス発祥の概念から来るのであろう。

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